ダーニック・プレストーン・ユグドミレニアとは、小説「Fate/Apocrypha」の登場人物の一人である。
プロフィール
- 年齢:97歳(外見上は20代)
- 誕生日:5月2日
- 血液型:O型
- 身長:182cm
- 体重:76kg
- 特技:煙に巻く
- 好きな物:扱いやすい脳筋
- 苦手な物:扱いにくい脳筋
- 天敵:ヴラド三世
- イメージカラー:墨色
概要
あらゆる魔術系統を結集させた“千界樹”ユグドミレニア一族の当主。その実態は、ワケありの魔術師一族による連合の盟主にして支配者。そして同時に、ルーマニア・トランシルヴァニア地方の外れにあるトゥリファスのセカンドオーナーでもある、“王冠(グランド)”の階位を持つ魔術師。
一見すると、涼やかな外見をした青年といった風だが、実際は百年以上の時を生きたバケモノ。かつては、冬木の地にて行われた第三時聖杯戦争にて、ランサーのサーヴァント、フィン・マックールのマスターとして、第三帝国に与する形で参戦。だが、間桐臓硯ら御三家や第三帝国を出し抜き、大聖杯を強奪。と同時にトゥリファスに隠匿。
それから現代。黒のランサーことヴラド三世を召喚し、大聖杯奪還のために派遣された魔術師たちを返り討ちにする形で魔術協会に宣戦布告。一族の者たちを呼び寄せ、協会からの独立という目的を掲げたことにより、前代未聞の聖杯大戦勃発となった。
しかし、その一方では、自分たち一族を爪弾きにした魔術協会への復讐という側面も有している。
当主だけあって、落ち着き払った慇懃な態度をしており、フィオレやロシェなどの一族の中でも有望な才覚を持った者たちに対しては鷹揚さを見せることもある。また、サーヴァントであるはずのヴラドに対しては彼を王として敬意を払い、臣下の如く接している。
しかし、その本性は冷酷で狡猾な魔術師そのもの。ユグドミレニアの支配者だけあり一族の者たちから恐れられている。と同時に、ヴラドに対しても他の大多数の魔術師同様、本心ではサーヴァントをたかが使い魔として見下している。
また、目的のためならば、如何なる犠牲をも払える冷徹さと、どのような屈辱でも甘んじて受けながら耐え抜く冷静さをも有している。
なお、魔術師として桁外れに高い実力の持ち主であり、二級講師という地位を有していながら、周囲からのその評価は低い。
そんな彼の手腕は政治において大いに発揮される。権謀術数などお手の物で、裏切り寝返りなど日常茶飯事。また、独自の情報網も敷かれており、敵と見なした相手に対しては徹底的かつ執拗に追い詰めた上で破滅させるなど朝飯前。
実際に、叛旗を翻す直前まで協会側に計画を気取られなかったことや、大戦中においても独自のルートで必要物資を確保するなど、その辣腕を伺い知ることができる。
そのため、彼は一流の詐欺師“八枚舌”のダーニックとして知れ渡っている。
そんな彼が長い年月を掛けて立てた計画だが、黒のセイバーの突如の脱落を皮切りに、次第に旗色が悪くなっていく。そして、とうとう敵陣営により大聖杯が奪取されると、ダーニックはフィオレに丸投げ後事を託し、そして最後の手段に出る・・・・
奥の手とその末路
もはや形成を挽回することも絶望的となり、敗北を受け入れようとしているヴラド。その前に現れたダーニックは、この劣勢を打開するための唯一の手段として、宝具“鮮血の伝承(レジェンド・オブ・ドラキュリア)”の発動を提案。だが、それはヴラド本人が忌み嫌っていると同時に、これを使用させることは死を意味することをダーニックは十分すぎるほど理解している。
にもかかわらず、彼は悪辣な本性を表すと同時に、三画の令呪全てを用いてヴラドに命令。当然、その身は彼の槍に貫かれてしまう。
その彼が令呪にて命じた内容は以下の三つ。
宝具“鮮血の伝承”の発動
大聖杯を手にするまで生き続ける
この不可解な最後の命令の真意。
それは、ダーニックが独自に編み出した奥の手。通常の魔術師であれば着目しないはずの魂を自身の糧とする、という大魔術にして禁呪である。ただし、かなり高度なだけあって危険度も大きく、ほんの僅かなズレでも死に至るという。そのため、ダーニックも過去に三度しか使用しなかったという。また、どれほど十全な準備の元に行なったとしても、やはり自身の魂は擦り切れてしまうらしい。
そうでなくとも、サーヴァントという規格外の魂を取り込むことの危険性はとてつもないほど大きい。
それでも、ダーニックはヴラドを乗っ取ることに成功してしまう。ただし、そこにいるのはもはや、ダーニックでもヴラドでもない。吸血鬼ドラキュラに端を発する、死徒とは異なる吸血鬼という災厄である。
もはや妄念のみで動く怪物と化していながらも、“鮮血の伝承”による能力を最大限に活かしているばかりか、ルーラーをはじめとする何騎ものサーヴァント、それもそのほとんどが神代の英霊を相手取りながらも、互角に戦いを繰り広げている。
そして、とうとう大聖杯を目前にするが、そこに突如現れたシロウ・コトミネと応戦。吸血鬼であるが故に、その弱点を的確に突かれてしまい、最終的には洗礼詠唱により消滅させられてしまう。
最後に、その正体を悟りながら・・・・
余談
- ユグドミレニア家の没落の理由は「ユグドミレニアの血は濁っている。五代先まで保つことがなく、後は零落するだけだ」という噂が時計塔内で流布されたため。一族郎党すべての未来を閉ざされたことに怒りを抱いた彼は復讐の機会を伺っていた。
- 彼が延命のために使用している魔術は人間の魂を取り込む禁呪に近いもの。使用すると性格に変調をきたす(混じる)ため無垢な赤子の魂を使用している。まだ三回しか使用していないもののすでに6割ほど肉体と魂との間にズレが生じており、何者かに精神を奪われるという焦燥感から劇中の行動を起こした。
- 他の世界線においては、ユグドミレニアは衰退、解体されるという。ただし、解体されるまでの過程は作品によってマチマチである様子。
例 strange fake:徐々に力が衰退し、そのまま解体
氷室の天地:トゥリファスにて大規模な爆発が発生 - “ちびちゅき!”では様々なしがらみから解放されたためか、某バ会長並にキャラが壊れてしまっている。しかも、小説本編での合体が癖になってしまったのか、目を輝かせてそれを求めている始末。当然、ヴラドのオジサマの反応はお察しだ。
こりゃ、こっちの世界でも教師として人気なさそうだな。 - アニメにて過去の聖杯戦争におけるサーヴァントがフィン・マックールであることが明かされたが、これはアニメ化によってビジュアル化する必要性があったため。ちなみに、他の候補としてはトリスタンやベオウルフが挙げられていた。
- Fate/Grand Orderではイベント「Apocrypha/Inheritance of Glory」にて登場。ヴラド三世の霊基にくっついて大聖杯内部に魂の一部が侵入しており、ジークから大聖杯を奪取することを目論んでいた。
- ところで、誰だよ!?ヴラドを取り込む場面を最初にファイナル・フュージョンとか言ったヤツは!!!
関連動画
関連項目
- TYPE-MOON関連の一覧
- Fate/Apocrypha
- ヴラド三世(Fate/Apocrypha)(聖杯大戦でのサーヴァント)
- フィン・マックール(第三次聖杯戦争でのサーヴァント)
- フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア
- セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア
- ロシェ・フレイン・ユグドミレニア
- 間桐臓硯
- ミハイル・ロア・バルダムヨォン←似たような在り方の人物
- ワラキアの夜←その名は吸血鬼という名の災厄に用いられた
- ルーマニア
- 大体こいつのせい
- 勇者王
- あなたと合体したい←オジサマ「だが断る!」
- 0
- 0pt