バンド・オブ・ブラザースとは、アメリカのノンフィクション作品。第二次世界大戦時のアメリカ陸軍第101空挺団のある中隊の活躍を描く。連続ドラマ化もされており、ニコニコ的にはコッチの方が有名なので以下はドラマの方について記述する。
概要
バンド・オブ・ブラザースは第二次世界大戦におけるアメリカ陸軍第101空挺団第506連隊第2大隊E中隊(イージー・カンパニー)の訓練開始~終戦までの活動を描いた連続ドラマである。全10話。
製作指揮はスティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスが全話通して担当しているが、脚本と監督は話によって異なり、例えばトム・ハンクスは1話の脚本と5話の監督を担当している。情感を排し、史実に基づく戦闘シーンと兵士達の人間模様を両輪にしているのが特徴……のはずがいろいろと誤りの部分があったりするのは御愛嬌。話によっては本編の前後に存命の元E中隊の面々のインタビューが差し込まれている。1話あたり1時間弱~1時間10分ほど。
登場人物
役名 / 役者の順に記述。なお役名は実際にE中隊に所属し戦った人の本名でもある。
リチャード・"ディック"・ウィンターズ / ダミアン・ルイス
物語全体を通しての総合的な主人公(話によっては別の登場人物が主人公を務める)。初めはE中隊第2小隊の小隊長を務めたが、ノルマンディー上陸作戦で中隊長のトーマス・ミーハン中尉が行方不明[1]となったため、中隊長代理として中隊を指揮し、その後は正式にE中隊の3代目中隊長となる。
前線指揮官はどうあるべきかの題材にされるブレクール砲塁戦など幾多のエピソードを残しており、アメリカ軍の中で第2位の勲章となる殊勲十字章を受章している。最終階級は少佐。2011年1月に死去。ドラマの中でも勇敢で有能な指揮官として描かれている。
ハーバート・ソベル / デヴィッド・シュワイマー
E中隊の初代中隊長。「自分の中隊は最高の中隊でなければならない」として訓練期間中に部下たちを徹底的にしごいてしごいてしごいたドS。が、戦闘指揮の才能は無く、そのせいで部下たちがウィンターズを慕うようになったためウィンターズと確執。遂には下士官たちが「ソベルが辞めなきゃ俺たちが辞める!」と連隊長に直談判するという事件が発生。最終的には直談判した下士官たちは転属もしくは降格となり、ソベルもE中隊の指揮官を解任され、従軍牧師などを対象とした訓練校へ教官として向かうよう命令を受ける。
とは言え、訓練教官(と部隊の結束を高めるための憎まれ役)としては高く評価され、「E中隊を作ったのはソベル」と認める元兵士も多く、ウィンターズにしても「E中隊が活躍できたのはソベルが徹底的に訓練したおかげ」と後年に語っている。最終階級は中佐。ドラマでは1話で活躍(?)し、後は忘れたころに出てきて他の登場人物にDisられるという役回り。
ちなみに、大戦末期、階級が逆転したウィンターズと会った際に敬礼せずに通り過ぎようとしたが、「ソベル大尉、敬礼は個人に対してではなく、階級に対してするものだ」と言われて敬礼したというエピソードがある。
ロナルド・スピアーズ / マシュー・セトル
初期はD中隊所属、後にバルジの戦いでE中隊7代目中隊長[2]となり、終戦までその職にあった。
偵察任務を拒否した酔っぱらいの下士官を撃った、ドイツ兵捕虜にタバコをふるまって油断させたところを全員射殺したなど苛烈な噂話がついてる人。そのおかげで味方からもビビられてるが、本人は冷徹と思われた方が指揮しやすいとして噂は放置している。なおブレクール砲塁戦で塹壕の外に飛び出して走ったのと、バルジの戦いでドイツ軍の占領する街を単身で突っ走って街の反対側にいた味方部隊と打ち合わせしてまた帰ってきたのは本当らしい。最終階級は中佐。
アルバート・ブライス / マーク・ウォレン
E中隊所属の兵士。カランタン攻略で極度の緊張からヒステリー性失明に襲われる。なんとか失明からは回復するが、今度は偵察中に狙撃されて負傷、後送される。この負傷によりパープルハートを受賞。ドラマではその後1948年に死んだことになっているが、実際は1945年10月に退院し、その後も兵士として勤務。死亡したのは1967年のドイツ、ヴィースバーデンでの事である。なお現在でもドラマではこのことは訂正されておらず、1948年に死んだことにされている。カワイソス。
エピソードリスト
邦題 / 原題 の順番で記述する
- 翼のために / Currahee[3]
- ノルマンディ降下作戦 / Day of Days
- カランタン攻略 / Carentan
- 補充兵 / Replacements
- 岐路 / Crossroads
- 衛生兵 / Bastogne
- 雪原の死闘 / The Breaking Point
- 捕虜を捉えろ / The Last Patrol
- なぜ戦うのか / Why We Fight
- 戦いの後で / Points[4]
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関連項目
脚注
- *実際はミーハン中尉の乗っていたC-47輸送機は撃墜され、彼は戦死している。が、その時にこれを知る術は無かった。
- *ちなみに初代:ハーバート・ソベル(実戦参加前に解任)、2代目:トーマス・ミーハン(ノルマンディーで戦死)、3代目:リチャード・ウィンターズ(大隊付副隊長を任命されたため解任)、4代目:不明(ドラマではウィンターズの直後にハイリガーが任命されたことになっている)、5代目:フレデリック・ハイリガー(ウィンターズも認める有能な指揮官だったが、味方の誤射による負傷で解任)、6代目:ノーマン・ダイク(コネ入隊の無能。通称タコツボノーマン。バルジの戦いにおけるフォイ攻撃で無能をさらした上にフリーズして指揮を放り投げたため、その場でウィンターズに指揮権を剥奪された)という顔ぶれ
- *訓練キャンプの内部にあった山の名前にして506連隊のモットー。"Stand alone"を意味するチェロキー語。
- *当時、除隊できるかどうかは勤務実績を数値化したポイントによって判断されていた。そのポイントの事
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