五条新菜(ごじょう わかな)とは、漫画『その着せ替え人形は恋をする』の登場人物である。
概要
同作品のヒロイン主人公。3月21日生まれ。15歳。1年5組に在籍する男子高校生であり、雛人形店「五条人形」の跡取り。
細身ではあるが、180cm以上ある高身長。早くに両親と死別しているため、雛人形職人である祖父と2人で暮らしている。将来の夢は祖父のような「頭師(雛人形の顔を作る職人)」になること。現在はまだ修行中の身で雛人形の衣装を作っているのみだが、喜多川海夢(喜多川さん)のコスプレ衣装を作るようになったことが人形作りに良い影響を与えている。
幼少の頃、仲の良しだった少女のんちゃん(のばら)から「男が人形好きなんて気持ち悪い」と己の趣味を真っ向から拒絶された事がトラウマとなって自分の趣味や気持ちを隠すようになり、喜多川さんとの接点ができるまで友達と呼べる相手も全くおらず、高校のクラスにも馴染めずにいた。もっとも雛人形を製作するならまだしも、鑑賞はおろかニヤつきながら雛人形に話かける拗らせた面があるのも事実である。
実家のミシンが故障したため学校の被服室でこっそり雛人形の衣装を製作していたところに喜多川さんと出くわし、秘密を知られることになる。喜多川さんからもオタク趣味であることを打ち明けられると、コスプレ衣装の製作を依頼される。自分とは対照的にクラスの中心として輝く喜多川さんのことを「住む世界が違う人」と評していたが、初めて自分の趣味を褒めて認めてくれたこともあって依頼を承諾し、以降喜多川さんとコスプレを通して接点を持つようになったことでこれまで全く接点の無かった漫画・アニメ・ゲーム、そしてコスプレの世界に関わっていくようになっていき、同時に人生が変わるようになる。
性格は、周囲から「真面目か!」とツッコミが入るほどの生真面目。前述した過去のトラウマもあって自己評価が低く、他者との交流には消極的。女性慣れもしておらず、同級生でも女子に対しては苗字を「さん」付けで呼んでおり、親しくなった後の喜多川さんに対しても敬語で話している。大雑把で羞恥心が人とズレている喜多川さんのお色気攻撃にうろたえることも多い。もっとも男子高校生としては至って健全な反応も見せており、喜多川さんとのセクシーな出来事があった夜はいかがわしい夢を見たり、自家発電して悶々とすることも。
ファッションには全く無頓着であり、私服は作務衣しか持っておらず、自宅だけでなく外出時にも普段着として着ている。喜多川さんと2人で服を買いに行ったときも合った洋服を見つけることができず、結局は甚平を購入している。祖父と二人暮らしということもあって家事全般をこなしており、料理が得意(おもに和食中心)。職人スイッチが入ると、普段は首にかけているタオルを頭に巻き、目つきも鋭いものに変わる。
職人気質ということもあり、原作となる作品を細部に至るまで鑑賞する(18禁であっても)だけでなく、非常に緻密な三面図を作成した上で、そのキャラクターや世界観に合った生地を選んでから製作するなど、コスプレ衣装に対してはやり過ぎと思えるレベルで真摯にこなしている。また、衣装のみならずメイクも担当。普段から雛人形の衣装や顔を描いていることから裁縫やメイクの腕前は他の人気コスプレイヤーですら唸らせるほどのレベルだが、コスプレそのものの知識が無いためトラブルに見舞われることも多い。そのたびに、先輩コスプレイヤーからのアドバイスを受けたり、アイディアを出すなどして喜多川さんと2人で難局を乗り切っている。話が進むにつれ自分から積極的に知識を深めようと行動するようになっており、コスプレの世界への興味や理解を深めている。
喜多川さんのことは、自分と対照的にはっきりと自己主張し、ありのままの自分を周囲から認められている所に憧れていたが、自分の趣味を馬鹿にせず受け入れてくれた彼女にどんどん惹かれている。雛人形作りに没頭していたこともあってこれまで見たことが無かった海や花火など、これまで自分が知らなかった世界へと導いてくれた喜多川さんに対して感謝をしている。
初めて雛人形を見た時の感動から「奇麗」という言葉が特別な物に対する言葉となり、心から思った時でないと言えない。初めてコスプレイベントに参加した帰りの電車で寝落ち寸前のまま喜多川さんに対して「とてもキレイでした」と発言し、「奇麗」に対するこだわりを聞かされていた喜多川さんから好意を持たれるようになる。もっとも、恋愛経験が無いことから喜多川さんからのしゅきしゅきアプローチに対して全く気付いていない。むしろ自己評価の低さから自分なんかでは相応しく無いと思っており、「付き合っているのか?」と聞かれたときは全力で否定している。ただ、ナンパされそうになったとき(実際は勘違い)に咄嗟に庇ったり、風邪で寝込んだときにお見舞いに行ったりと、彼女のことを大切に思っている。
ラブコメ作品の男性主人公としては非常に人気が高く(この手の作品はヒロインの人気で盛り上がることが多い)、「ごじょー君かわいい」などの感想がよく見られる。むしろ「ごじょー君がヒロイン」という意見まで見られる程である。人気の理由としては、誠実で真面目な人柄や時折見せる仕草のかわいらしさ、個性と主体性が際立っている主人公であることなどが挙げられている。
原作者のインタビュー記事によると、「極初期の新菜の人物像は、今よりもフランクで友達も普通にいた」と設定していたが、後に「『衣裳作りの苦悩や困難を新菜と海夢の2人で乗り越えて欲しい』と思い、友達は疎か両親もいなくなった」とのこと。
作中で製作したコスプレ衣装
キャラクター | 作品名 | コスプレイヤー | 原作登場巻 |
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黒江雫 | 聖♡ヌルヌル女学園 〜お嬢様は恥辱倶楽部ハレンチミラクルライフ2〜 |
喜多川海夢 | 1巻,2巻,6巻 |
二階堂ネオン/ ブラックロベリア |
フラワープリンセス烈!! | 喜多川海夢 | 3巻,4巻 |
二階堂シオン/ ブラックリリィ |
フラワープリンセス烈!! | 乾紗寿叶 | 3巻,4巻 |
颯馬 | フラワープリンセス烈!! | 乾心寿 | 4巻 |
ベロニカ | KILLING GIGS | 喜多川海夢 | 4巻 |
リズ | 超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が 毎晩サキュバスに迫られて困っています |
喜多川海夢 | 5巻 |
十六夜ありさ | こちら月夜野♡カンパニ~ | 喜多川海夢 | 6巻 |
鴻上麗 | 生徒会長はNo.1ホスト | 喜多川海夢 | 8巻 |
ハニエル | 天命 | 喜多川海夢 | 13巻 |
※ここで記載した作品名は作中に登場する架空の作品である。
関連動画
関連静画
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関連項目
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