一般的な意味
落ち武者(英:a fleeing soldier)とは、戦いに負けて逃げ行く武者の事を指す。早い話が戦で敗走した武士であるため、「落ち武者は薄の穂に怖ず」という言葉ができるほどのマイナスイメージがあった。それもそのはず、当時はどっかの妖怪「首おいてけ」みたいな武将が暴れまわったり、「こいつを狩ればおらの生活が楽になるだな」と恩賞や所持品を狙う農民(こいつらの行為は落ち武者狩りと呼ばれる)がいたためである。救いはないんですか!? 岐阜県や長野県の一部地域ではだいこうと呼ばれている。
その他の用例・二次創作など
おそらく、ニコニコ動画的には頭頂部が寂しく、サイドヘアが長い髪の人々を指す言葉として用いる人が結構いるだろう(例えば上述の人物とか)。その他にも選挙等のバトルで負けた人のことを例える際に用いられることもある(さらに、不正行為が発覚されてタイーホされたら落ち武者狩りと呼ばれる)。
二次元方面だとやはり怨霊として登場したり、恨みを抱いた存在としての記号として用いられることがある。代表的なのが八つ墓村だろう。舞台となった村で落ち武者狩りが行われ、今際の際に、武者大将が「この村を呪ってやる! 末代までも祟ってやる!」と呪詛の言葉を残したことが描写されている。また、七人の侍では落ち武者が野武士に成り下がり、村人を襲うところから始まる。その他にも、各種怪奇スポットで落ち武者の霊を目撃したという事例も。
落ち武者の恩恵
ま、言葉的にはあまりいいイメージを持たれていない彼らだが・・・実は彼らによって開発されたものがある。豆腐の味噌漬けである。熊本県は東南部(特に五木村・八代市泉町五家荘周辺)の名物料理として知っている人もいるであろうこの料理は平家の落ち武者が熊本県の山岳に逃げ隠れた際の保存食として作られたのが始まり。現在も五木・五家荘・人吉周辺では家庭料理として作られていたり、郷土料理としておとり寄席料理などで味わうことができる。
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関連項目
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