『VM JAPAN』(ブイエムジャパン)とは、2002年6月27日に日本ファルコムより発売されたWindows用シミュレーションRPGである。
タイトルロゴと一緒に表示されるサブタイトルは、「VANTAGE MASTER-MYSTIC FAR EAST」。
ニコニコ動画内では「VMJAPAN」というタグが普及している。
概要
サブタイトルが示すように、「ヴァンテージマスター」(1997年発売)、「ヴァンテージマスターV2」(1998年発売)に続く、ヴァンテージマスター(以下VMと略す)シリーズ第3弾である。
VMは西洋ファンタジーの世界だったが、本作では物語の舞台が日本によく似た架空の島国「和国」となった。
基本システムは前作VMを踏襲。新たに召喚できるユニットが4体追加。魔法に相当する「術」の種類が増えた。特にある特定のユニットにしか使用できない専用術が大きく増加した。
VMでは敵マスターの体力を0にする事が唯一の勝利条件だったが、本作では敵によっては追い詰めると倒す前に降参するようにもなった。一部絶対降参しない敵もいる。
シナリオモードで使用できるキャラクターはVMより減って8人になったが、その分イベントシーンが増え物語のボリュームは増した。
シナリオモードの難易度は「ビギナー」、「イージー」、「ノーマル」、「ハード」の4種類から選択出来る。
その他のモードとして、自由に対戦相手とマップを選ぶ事が出来る「フリーモード」。
用語
世界観が和風になった為、ゲーム内の専門用語も変更されたが意味はVMと同じ。
VM | VM JAPAN | 意味 |
マスター | 幻魔使い | プレイヤーキャラクター |
ネイティアル | 幻魔 | 召喚できる精霊 |
召喚道具 | 幻灯器 | 精霊を召喚する為の道具 |
魔法 | 術 | 魔法や必殺技 |
MP | 術数 | 精霊の召喚や魔法に必要なマジックポイント |
経験値 | 満足度 | 召喚したユニットが敵を倒した時などに得られる値。 一定量溜まるとレベルアップして強くなる |
レベル | 段 | 召喚したユニットやプレイヤーキャラクターのレベル |
OA | 隙 | ユニットが行動を終了してから次の番が来るまでの待ち時間 |
パワーアップキット
2002年9月27日に機能拡張ディスクである『VM JAPAN パワーアップキット~富嶽幻遊記~』が発売。
『VM JAPAN』に追加インストールする事で遊べるもので、このパワーアップキットだけではプレイ出来ない。
主な追加・変更点
- 新たに4体の幻魔が追加。
- 幻魔使いが9人追加。その内、ファルコムの他作品から4人が参戦。ただし、この9人はストーリーモードでは使えない。また、ある一定の条件を満たさないと登場しない人物もいる。
- トーナメントモードが追加。
- 全マップが一新。トーナメントモード用の新マップが追加。
家庭用ゲーム機移植作
2005年2月3日にアスミック・エースエンタテインメント社よりPS2版が発売。
新キャラクターとのイベントや戦いが追加され、それに伴い新マップも追加された。
幻魔使い
「和国」の西方に位置する都に巨大な隕石が落下し、破滅的被害を被る。世が混乱に陥る中、一人のくノ一「キリ」がある使命を受けて幻魔使いの下を訪れる。
以下シナリオモードで使用出来る8人を紹介。
能力値はシナリオモード(ノーマル)初期値のもの。シナリオが進むと段が上がり能力値が向上する。ただし、どんなに段が上がっても能力値全体の傾向は変わらない。
例えば「ヒミカ」なら術力・術防御は高くなっていくが、その他の値はあまり伸びず低いままといった具合である。
- ヒミカ
大和神殿に仕える神楽巫女。誰かの事で気に病んでいる為か、いつも表情は曇りがち。
術力・術防御力が高い反面、それ以外の能力が低い。自らはあまり動かず、幻魔召喚に専念するタイプ。敵から体力を吸収する「スイダシニュウドウ」。広範囲の敵にダメージを与える「マガツダマ」、敵を魅了し味方に引き入れる「キュウビ」といった専用術を持つ。
攻撃力:2防御力:1術力:6術防御:6素早さ:7移動力:3 - モモスケ
言葉を話す妖刀「柘榴」と共に旅をする剣士の男。陽気な性格だが、ある人物に対して怒りで我を失ってしまう時もある。
術力が低めだが、それ以外の能力は高く、幻魔と共に前に出て戦う事が出来る。自分の周囲にいるユニットにダメージを与える「キライホウ」という専用術を持つ。
攻撃力:7防御力:8術力:4術防御:6素早さ:8移動力:4 - ロレンソ
異国人の父と和国人の母を持つ学者の青年。非常に真面目な性格の持ち主。
攻撃力が低いという欠点を持つが、それ以外は並以上の能力がある。攻撃力の低さは専用術「ウラ・エンマ」という強力な攻撃術で補う事が出来る。また、広範囲のユニットの体力を回復する専用術「ロッポウツルカメ」も持っている。
攻撃力:3防御力:5術力:5術防御:5素早さ:7移動力:4 - シュレン
南の島からやって来た少女。開放的な見た目とは逆に、人見知りが激しい。
素早く、移動力がある上に、水中でも移動力が落ちないので水を中心としたマップに強い。術力は低いものの、仰角大の遠距離攻撃がそれを補っている。また、モモスケと同じ「キライホウ」の術が使える。
攻撃力:5防御力:4術力:3術防御:4素早さ:9移動力:6 - キクカ
薙刀姫の異名を持つ少女。子供扱いされると怒り出す我侭な面があるものの、子供なりに国や人々の事を考えている。
全ての能力値が平均的で、短所は無いが長所も無い。しかし、味方全員の能力を上昇させる専用術「イクサヒメ」を持っているので、ある程度幻魔を配置してから術を使って一気に攻めるという戦略が有効である。また、ヒミカと同じ「キュウビ」の術も使える。
攻撃力:4防御力:4術力:4術防御:4素早さ:8移動力:4 - タクワン
僧侶の男。しかし、仏に仕える身とは思えないほど乱暴者であり、敵に向かって仏像を投げつける罰当たりな攻撃をする。
術力は非常に低いが、攻撃力が高い上に仰角大の遠距離攻撃を持っており、防御力、素早さも高いので、幻魔をサポート役にして、自分が中心となって戦うタイプである。専用術は無し。本人曰く「術力なんていらねぇや」との事。
攻撃力:8防御力:7術力:3術防御:5素早さ:10移動力:4 - ロクロウ
忍者の男。本作における事件に関して何かを知っているようだが、その口は重い。
素早さが非常に高く、水中でも移動力が落ちない。しかし、それ以外の能力で秀でたものは無く、術力は最低。手裏剣を使った遠距離攻撃と、広範囲の相手を毒状態にする「ショウキ」という専用術を持っているので、それらで威嚇しつつ素早さを生かした戦法を取る必要がある。
攻撃力:5防御力:6術力:3術防御:5素早さ:11移動力:5 - セツハ
異国からやってきた学僧の青年。謎の生物「チュウチュウ」を引き連れている。真面目で普段はあまり表情を変えないが、幻魔の話題になると途端に人が変わる。
術力が高めという以外は、能力値的に秀でた部分は無いが、移動範囲は狭いものの空中移動が出来る。また、広範囲の相手に対して術を封じる「フウジイワ」、画面内全てのユニットにダメージを与える「アラハタタ」、体力回復と状態異常を治癒する「ボサツショウ」といった便利な専用術を持つ。
攻撃力:1防御力:5術力:5術防御:5素早さ:6移動力:3
関連動画
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関連項目
関連リンク
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