Apple Music(アップルミュージック)は、Appleが運営する音楽用のコンテンツ配信サービスである。
概要
全部、あなたの音楽です。
Apple公式サイトより抜粋
公式サイト上での表記は「MUSIC」(MUSIC)。2015年6月9日開催のWWDC基調講演にて発表され、2015年6月30日よりサービスが開始された。
ストリーミング再生方式による定額制の聴き放題サービスであり、ユーザーの趣味嗜好を学習しオススメの楽曲を提案する「For You」や、世界各国のDJが24時間365日放送を行う「Radio」などの機能により、ユーザーへ新しい楽曲との出会いを提供する仕組みが全面に押し出されている。
従来は個別に分かれていた「ミュージック(iTunes)」「iTunes Radio」「iTunes Store」「iTunes Match」を統合し、さらに、2014年5月にAppleが買収した企業「Beats Electric」の音楽系コンテンツ配信サービス「Beats Music」のレコメンド機能などを組み込んでいる。
機能面以外の特徴として、従来のAppleのサービスでは対応していなかったAndroidデバイスにも当サービスが対応している点が挙げられる。
対応デバイス
iTunes Storeに対応しているデバイスは、2016年6月時点で下記の通り。
- iOSデバイス(iPhone / iPad / iPad mini / iPad Pro / iPod touch)
- Macintosh(iMac / Mac mini / Mac Pro / MacBook / MacBook Air / MacBook Pro)
- Apple Watch
- Apple TV
- Windows PC
- Androidデバイス
- CarPlay
- Apple Music対応スピーカー
MacintoshおよびWindowsPCの場合はインストールされたiTunes上からアクセスし、iOSデバイスの場合は「ミュージック」アプリをタップして起動する。また、Apple Music対応スピーカーは、そのスピーカー内に独自に用意されたメニューから、直接Apple Musicへアクセスし再生を行うことが可能となっている。
メニュー
2016年6月時点での、Apple Musicで用意されているメニューは、下記の6種類のカテゴリーに分かれている。
iTunes Storeについては、iOSデバイスでは別アプリとして「iTunes」に分けられているため、そちらからアクセスする。
For You
「For You」メニューは、ユーザーの趣味嗜好に合った楽曲を案内してくれる。初回に行われるアンケートのほか、楽曲やプレイリスト上に表示されているお気に入りアイコン(♡マーク)をクリックしていくことで、案内される楽曲の精度がより高まる仕組みとなっている。
For You上では、前述の楽曲が、専属のキュレーターの手作業で作成されたプレイリストという形で案内される。下記例のような種類が存在しており、これらは自分のプレイリストとして保存することも可能となっている。
- 「はじめての○○」
- 「○○」部分にはアーティスト名が記載される。そのアーティストをまだ知らない人へ向けた入門編のプレイリストで、代表的な楽曲がリストアップされている。
- 例…「はじめてのマイケル・ジャクソン」「はじめてのClariS」
- 「○○:隠れた名曲」「○○:B面/レアトラック」
- 「○○」部分にはアーティスト名が記載される。「はじめての○○」とは逆に、そのアーティストをすでに知っている人へ向けた、よりマニアックな楽曲がリストアップされている。
- 例…「ニルヴァーナ:B面/レアトラック」「EXILE:B面/レアトラック」
- 「ベスト オブ ○○」
- 「○○」部分にはジャンル名、アーティスト名などが記載される。特定のジャンルやアーティストなどの有名な楽曲が幅広くリストアップされている。
- 例…「ベスト オブ 1970年代ハードロック Vol.1」「ベスト オブ 1990年代エレクトロニカ」
- 「ビッグヒッツ:○○」
- 「○○」部分には特定のキーワードなどが記載される。「ベスト オブ ○○」とは異なり、こちらは大人向け、FM曲といった感じのジャンルに縛られないくくりで名曲がリストアップされている。
- 例…「ビッグヒッツ:大人のためのポップ」「ビッグヒッツ:FM黄金期」
- 「○○に影響を受けたサウンド」「○○が影響を受けたサウンド」
- 「○○」部分にはアーティスト名が記載される。特定のアーティストについて、影響を与えた / 影響を受けたとされる楽曲群をリストアップしている。
- 例…「スティービー・ワンダーに影響を受けたサウンド」「マドンナが影響を受けたサウンド」
- 上記以外のフリーテーマ
- 特定のアーテイストやジャンルに依存しない、自由なテーマに沿ってリストアップされたプレイリスト。ドライブ中にかけるための楽曲や、その日の気分に合わせた楽曲など様々なものが用意されている。
- 例…「夏だ!海へ行こう」「仕事をしながら聴く音楽:2000年代のヒッツ」
Radio
Apple Musicのメニューには「Radio」が用意されている。いくつか用意されているラジオステーションのうち、メインコンテンツとなる「Beats 1」については、メンバーに加入していなくとも利用が可能。
ラジオステーションBeats 1は24時間365日配信形式で、機械的に作成されたプログラムではなく、すべて著名DJによる手作業にて放送が行われることが特徴。
Siriによる操作
iOSデバイスであれば、Siriを使用してApple Musicの操作を行うことができる。
これに似た曲をもっとかけて |
はい、この曲の後で、これに似た曲を再生します。 |
ラジオが聴きたい |
上記例の他にも、「90年代のヒット曲を流して」「最新の曲が聴きたい」「お勧めの曲が聴きたい」などの自然言語でSiriに選曲を依頼することが可能となっている。
ストリーミング再生中のデータ通信量
ストリーミング再生時のデータ通信量は、Wi-Fi接続時と3G/4G接続時とで異なっている。[1]
4G(LTE)接続による楽曲のストリーミング再生ビットレートはおよそ170kbpsであり、通信キャリアのデータ通信プランが7GB上限であった場合、1日あたり3時間程度のストリーミング再生で上限に達する。[2]
メンバー向けサービス
月額980円を支払いメンバーとなることで、下記のサービスを受けることができる。
Apple IDを使ってサインイン | Apple Musicメンバー | |
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外部リンク
関連項目
脚注
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