概要
iPad miniは、2010年にiPadが登場してからの初となる「iPadファミリー」である。
iPadが9.7インチというサイズであるのに対し、iPad miniは7.9インチと2インチ近くコンパクトになっている。だいたい単行本サイズであると例えればイメージしやすい。
当初、7インチタブレットという存在をスティーブ・ジョブズはDOA(Dead on Arrival 、到着時死亡、即死)と呼び否定していた。しかし後に、副社長ら幹部からの説得に応じて必要性を理解し、このiPad miniの開発に携わっていたとされる[1]。
iPadと比べて片手で操作しやすく、電車の中などでの取り回しに優れる。また、その手頃なサイズ感から日本のコミックスの閲覧などと相性が良い。
販売モデル
iPad mini
性能的には、iPad2を小型化しカメラなど一部機能を強化したものと呼べる。Retinaディスプレイは搭載していないが、ディスプレイサイズが約2インチ小さくなっているため、画素密度は高い(163ppi)。本体デザインはiPhone 5や第5世代iPod touchの路線を踏襲しており、酸化皮膜処理アルミニウム素材の背面、ダイヤモンドカット加工による美しいエッジ部分を持つ。表面のベゼル幅はiPadよりも狭まり、よりディスプレイのみが強調された形となっている。また同サイズにあわせたSmart Coverも併売される。
iPad mini 2(iPad mini Retinaディスプレイモデル)
前モデルより若干の重量増と引き換えにRetinaディスプレイを採用した(画素密度はiPhoneと同じ326ppi)。サイズ以外は全てiPad Air(iPad第4世代の後継機)と同性能であり、A7チップ+M7コプロセッサを搭載している。
iPad mini 3
Touch ID搭載とApple SIMが使えるようになったのみで、スペックはiPad mini 2とほぼ同じのため、実質的なマイナーチェンジ版とも言える。そのためか後継モデルのiPad mini 4が発売されると同時に販売終了となり、前モデルのiPad mini 2よりも販売終了が早かった製品である。
iPad mini 4
iPad Air 2と同じ薄さである6.1mmに薄型化し、重量もおよそ30g軽量化した。メモリが2GBになり、またチップもiPhone6と同じA8チップ+M8コプロセッサを搭載しているため、iPad Air2には少し劣るものの、前モデルからは大きくスペックアップしており、アプリを2つ同時に画面に表示できる「Split View」にも対応。
5.5インチと比較的大型のディスプレイを備えるiPhone Plusシリーズに押される形で売り上げが予測より下回っているといわれていた。そのため、このモデルを最後にiPad miniシリーズは撤退するのではないかと噂されている。
iPad mini(第5世代)
iPad mini4から3年半ぶりの新型となる。基本的にはmini4のマイナーチェンジで、チップがA8からiPhoneXSやiPhoneXRに搭載されているA12に、RAMが2GB→3GBに強化されたのが最大の違い。他にもApple Pencilの第1世代対応、広色域(P3)、True Toneなどが従来のmini4のディスプレイから追加採用されてディスプレイの性能が向上しているものの、その代償として僅かだが重量が増えている。
またセルラー版はApple SIMに加えてeSIMにも対応しているため、日本では全くといっていいほど意味がないが、海外で使う分には少しだけ便利となっている。
基本的にディスプレイサイズ以外はiPad Air(第3世代)と同性能になっており、基本的に性能面で他のiPadと水をあけられがちだったminiシリーズが、他のiPadと同性能帯に引き上げられたのはmini2以来となる。
搭載OS
iPad miniはiOSをベースとした「iPadOS」で動いている(詳細は当該記事を参照)。
2025年10月時点での最新バージョンは「26」。およそ1年間隔でメジャーアップデートを行なっている。
「iOS 7」より従来からのデザインを大幅に変更したフラットデザインを採用。従来のスキュアモーフィックデザインの立体的なデザインに比べるとカラーリングは単色でかつ平面的なデザインをしている。
アプリ
「App Store」では、マルチタッチディスプレイや各種センサー類を使ったアプリが豊富に取り揃えられており、有料 / 無料でダウンロードすることができる。2014年時点で、App Storeに登録されているアプリの数は120万に達している[2]。
App Storeで取り扱われているアプリのうち、オススメなどは別記事「iOS」にて紹介されているので、そちらも併せて参照されたい。
アプリの中で、ニコニコ的に有名なものは「あの楽器」であろうか。あの楽器を含むギターやドラムなどの楽器アプリ、ジョークアプリ、多種多様なゲーム、予定表などの仕事効率化アプリ、CPU情報等を読み込むユーティリティアプリなど、ジャンルは多岐に及び非常に充実している。
なお、iOSにはFlash再生機能が搭載されていないが、ニコニコ動画とニコニコ生放送は公式アプリがApp Storeで提供されており、アプリを通して動画再生およびコメントの投稿などが可能である。
取扱キャリア
日本においては、第1世代より取扱が行われている。2019年3月時点での取扱キャリアは以下の通り。
- ソフトバンクモバイル(第4世代)
- au(第4世代)
- NTTドコモ(第4世代)
第1世代よりソフトバンクモバイルとauが、第2世代以降は併せてNTTドコモが取扱を開始。
現在は販売終了などもあり、取り扱っているのはiPad mini 4の128GBモデルのみとなっている。
また第5世代もキャリアで取り扱い予定である。
キャリア以外での取り扱い
Wi-fi版に関してはApple storeや家電量販店などで元々購入可能であったが、3GやLTEでも通信できるSIMフリー版のセルラー版は当初日本では取り扱っておらず、SIMロックされたキャリア版のセルラーモデルしか購入できなかった。
しかし日本においても、2014年7月1日よりApple storeやApple関連の通販のみだがSIMフリー版のiPad Airが発売されたため、それに合わせる形でiPad miniも第2世代以降からSIMフリー版が同時発売された。
また2015年5月以降の発売機種であるmini4以降に関してはキャリアモデルでもSIMロック解除が可能となっている。
キャリア版と同じく、2017年7月時点ではiPad mini 4の128GBモデルのみが販売されている。
関連動画
第1世代
関連静画
外部リンク
関連項目
脚注
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