BYDとは、中国の広東省深圳市に本社があるIT部品・自動車会社である。正式名称は比亜迪股份有限公司。
概要
1995年2月にバッテリーの研究開発・製造会社として設立。
倒産した西安秦川自動車を買収し、2003年に自動車業界に進出。
2005年7月にはビーワイディージャパンを設立し日本に進出している。
2008年12月15日に世界初となる量産型のプラグインハイブリッド車(PHV)の「BYD F3DM」を発売。前側はトヨタ・カローラ、後ろ側はホンダ・フィットアリアのパクリデザインで中国国内でもあまり売れなかったらしい。
2010年には日本の大手自動車用プレス金型企業オギハラの館林工場を買収。中国に技術移転を行う一方、現在も金型工場として稼働を続けている。
2020年には日野自動車と戦略的パートナーシップ契約を締結。トヨタ自動車と合弁企業を設立するなど、トヨタグループとの関係を強めている。
その後はEV補助金など中国政府の後押しを受け、電気自動車の販売数では世界一となっている。
バスやEVフォークリフト、モノレールやマスクなども作っている。
エネルギー密度でやや劣るが安全性が比較的高い自社製のリン酸鉄リチウムイオン電池を使用していることが特徴。薄い刃のような小型バッテリーを何層にも重ねて大容量と省スペースを実現する「ブレードバッテリー」を売り文句にしている。
日本に於いては、2023年に参入した乗用車部門はガソリン大国日本の高い壁に阻まれスローペースである一方、2015年に参入したバス部門は日本勢がほぼ皆無のブルーオーシャンだったこともあり着々と顧客を増やし、2024年時点で7割を超えるシェアを獲得した。しかし時を同じくして国内外のメーカーが次々と参戦しており、シェアを守れるかが注目される。特に乗用車は日本政府の政策見直しで日米車の補助金が増額・BYD車は大幅に減額されたため、価格競争でも不利となり窮地に立たされている。
「環境意識が高い京都で通用するなら全国でも通用する」との理念からプリンセスラインに初の電気バスを納入し、11年後の2026年に日本での電気バス納入500台を達成。記念すべき500台目は南海りんかんバスが運用している。
車種
乗用車
EV
- ATTO 3:乗用車として初めて投入されたサブコンパクトクロスオーバーSUV。
- DOLPHIN:ATTO 3より一回り小さいハッチバック型。
- SEAL:性能を追求した高級セダン。
- SEALION 7:性能を追求した高級クロスオーバーSUV。
- RACCO:2026年発売予定の軽自動車。日本専用形式。
PHEV
- SEALION 6:海外ではSEALION 6 DM-iとして販売するSUV。「スーパーハイブリッド」と称する、モーター主導の「DM-i(Dual Mode intelligent)」システムを搭載し、EVモードで100kmの航続距離を確保。
- ATTO 2:2026年発売予定のコンパクトSUV。ATTO 3の廉価モデルでやや全長が短くなっている。
- SEAL 6:2026年発売予定。同名のセダンも存在するが、日本では派生型であるBYD初のステーションワゴンタイプを販売する。
バス(EV)
- J6:全長7m級のコミュニティバス向け小型バス。日本専用形式で、2024年納入分から2.0にモデルチェンジ。国土交通省標準仕様ノンステップバス認定取得車。日野にOEM供給する計画があったが破談になった(後述)。
- J7:2026年にデビューした全長9m級の中型路線バス。K8をベースに全幅も2.3mに縮めた日本専用形式。バス事業者の要望を受け前中ノンステップ仕様が正式にオプションとなった。国土交通省標準仕様ノンステップバス認定取得車。
- K7: 事実上のJ7の旧型。会津バスのみ導入した。
- K8:全長10.5m級の大型路線バス。2024年納入分からフルフラットの2.0にモデルチェンジ。特注仕様としてフルフラットにせず、後部の床を嵩上げすることもできる(奈良交通が採用)。また後部の一人掛け席を後ろ向きにした上で2人掛けにする仕様も存在する(京浜急行バスが採用)。日本向け車両は仕様を見直し保安基準を全てパスしている。国土交通省標準仕様ノンステップバス認定取得車(海外メーカー史上初)。
- K9:全長12m級の大型路線バス。2015年に先陣を切って導入された。設計の違いからバッテリーが車内に鎮座しているタイプが存在する。日本の路線バス規格に合わせたK8に移行し、2024年に販売終了。
トラック(EV)
不祥事
2023年2月に日野自動車にOEM供給する予定だったEVバスのボルトに、欧州では禁止で日本でも自主規制物質に指定されている「六価クロム」を使用していたことが発覚。同じ時期に日野も不祥事に追われていたこともあり販売凍結され、BYD製バスを採用するバス会社が一時的に運行を見合わせるなどの影響が出た。BYDは日本向け車種について六価クロムの使用をやめ、既に販売した車両は部品交換を行った。[1]
関連動画
関連リンク
関連項目
脚注
- *BYDがEVバスに六価クロムを使用か、日野自が発売凍結
- 日経クロステック 2023.02.22
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