THE KING OF FIGHTERS 2003とは、SNKプレイモア(当時)が2003年12月12日に発売した対戦型格闘ゲームである。
概要
『THE KING OF FIGHTERS(KOF)』シリーズの10作目。ネオジオ基板で開発された最後のKOFである。新たな主人公としてアッシュ・クリムゾンが登場し、メインストーリー第3章「アッシュ編」が始動した。
BGMは新世界楽曲雑技団の元メンバーが担当しており、特に新主人公チームのテーマ曲「Splendid Evil」は人気が高い。一方でSEは『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』の流用で貧相極まりない。
過去作と同様に3人1組のチーム戦だが、試合中にチームメンバーと交代ができる「マルチシフト」を導入し、ラウンド制から相手チームを全滅させるまでの1本勝負となった。
ゲームシステムも再構築されているが調整不足であり、操作が難しい上に対戦バランスも悪く、プレイヤーからの評価は高くない。これらは家庭用ネオジオ以外の移植版ではいくらか調整されている。
現在はアケアカNEOGEOのラインナップとしてPS4/NSW/XB1/Win10向けに配信されている。アーケード版の忠実移植であることには留意されたい。
ゲームシステム
マルチシフト
試合中にACorBDボタン同時押しで控えのキャラクターと交代できる。カプコンのVS.シリーズに近いが、ヴァイタルソースが無いため控えキャラの体力は一切回復しない。
交代攻撃
パワーゲージ1本消費。236+ACorBDボタン同時押しで、特定のモーションで相手キャラに攻撃を行い、同時に任意の待機キャラと交代する。
発生の早い攻撃判定を出してから素早く交代することができる。
交代として出てくるキャラも、相手が仰け反ったままの状態に攻撃しながら画面内に出現するので連続ヒット。ここから交代コンボとして繋がる。
近距離以外で交代攻撃がヒットした場合、相手はきりもみ状態で宙に浮く。攻撃判定は持続するのでそのまま追撃可能。もちろん、交代攻撃を利用した即死コンボも存在する。
リーダー超必殺技
チームの3人のうち、リーダーに選んだ1人だけが使える上位超必殺技。本作の時点ではキャラごとの性能差が大きい。
基本システムの変更
ふっとばし攻撃が削除され、空キャンセルや先行入力が一切利かなくなった。また、ジャンプのスピードが鈍化し、着地硬直も長くなっている。加えてコンボ補正が極端であり、2HIT目以降は一気にダメージが半減する。
ゲームスピード自体は全体的に高速化し、キャラの動きに合わせて画面が上下に大きくスクロールするため、プレイしていて目が回ることもある。しかし、上述の基本システムの変化に加えて単純なコマンド受付も厳しいため、「ゲームスピードは速いがスピード感のある試合が出来ない」という本末転倒な評価もされる。
コマンド投げの優遇
リバーサルで技を出すのが困難な上に、起き上がりの投げ無敵が殆ど無くなったため、起き攻めで打撃とコマンド投げの2択が非常に強い。
登場キャラクター
主人公チーム | ||
---|---|---|
アッシュ・クリムゾン (新) | デュオロン (新) | シェン・ウー (新) |
餓狼チーム | ||
テリー・ボガード | ジョー・ヒガシ | グリフォンマスク (初) |
極限流チーム | ||
リョウ・サカザキ | ロバート・ガルシア | ユリ・サカザキ |
怒チーム | ||
レオナ・ハイデルン | ラルフ・ジョーンズ | クラーク・スティル |
韓国チーム | ||
キム | チャン・コーハン | ジョン・フーン |
アウトローチーム | ||
牙刀 (初) | ビリー・カーン | 山崎竜二 |
女性格闘家チーム | ||
キング | 不知火舞 | ブルー・マリー |
紅丸チーム | ||
二階堂紅丸 | 矢吹真吾 | 大門五郎 |
女子高生チーム | ||
麻宮アテナ | 四条雛子 | まりん (新) |
K´チーム | ||
K´ | マキシマ | ウィップ |
三種の神器チーム | ||
草薙京 | 八神庵 | 神楽ちづる |
ボスキャラクター | |
---|---|
KUSANAGI | アーデルハイド・バーンシュタイン (新) |
神楽マキ (新) | 無界 (新) |
対戦バランス
デュオロンが圧倒的に強く、大門がそれに続く。通称「DDコンビ」と呼ばれ、ガチ対戦ではデュオロン・大門・もう1人というチームが鉄板と言われた。ビリーがこの二人に対して有利なのでDDコンビ対策にビリーを入れるか、ビリーに有利なK´、紅丸を加えることが多い。
研究が進んだ後は大門と同格かそれ以上に評価されるキャラ(まりん、牙刀、紅丸、K´など)も増えたが、デュオロンが抜けて強いと言う評価は健在である。
デュオロン
小技から繋がり追撃可能な打撃技「捨己從竜」と、同じく追撃可能なコマンド投げ「推手・魔脚歩」を持ち、打撃と投げの2択が強いシステムに驚異的に噛みあう。交代攻撃を絡めた連続技との相性も良く、簡単に即死連続技が作れる。
大門五郎
小技が弱体化したが、ジャンプ攻撃から直接コマンド投げが決まるなどシステムの恩恵を受け、ダウンしたが最後起き攻めから抜け出すのが困難。交代攻撃との相性が良くないことから最上位はデュオロンに譲るが、単体性能では互角とされる。
関連動画
関連商品
関連リンク
関連項目
- THE KING OF FIGHTERS
- THE KING OF FIGHTERS 2002(前作)
- THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE(初めてネオジオ以外の基板で開発されたKOF)
- THE KING OF FIGHTERS XI (ナンバリングの次作)
- SNK
THE KING OF FIGHTERS | |
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ナンバリングタイトル | '94 - '95 - '96 - '97 - '98 - '99 - 2000 - 2001 - 2002 - 2003 XI - XII - XIII - XIV - XV |
外伝 | EX - NW - MI - '98UM - 2002UM - SKY STAGE |
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