がっかり名所 単語


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がっかり名所とは、観光客の期待を(悪い意味で)裏切ってくれる観光名所である。

概要

観光客旅行先を決定する上で重要なのは、旅行先がどんな場所で、どのような見所があるのかといった情報である。その情報収集手段として、観光ガイド等マスメディアの利用が選択肢のひとつとして挙げられる。マスメディアは確かに有益な情報ではあるが、観光名所の魅力を伝えるのに不要な情報をあえて削ぎ落としていることもしくない。

このような選別を経た情報観光客が見聞きした場合、それによって観光名所に過度の幻想を抱いてしまう可性もある。さて、そのような状態でいざ実際にそこを訪れてみるとどうなるであろうか。観光ガイド等で情報が削ぎ落とされている部分が、観光名所を楽しむ上で気にならない事項ならば良いが、そうでなければ事前に抱いていた幻想と実際に訪れての感想とのギャップにがっかりしてしまうだろう。

また、観光客本人が近隣地域の社会的事情からの類推などによって、観光名所に対して誤った先入観を抱いてしまった結果、実際とのギャップにがっかりするという例もあるという。

がっかり名所は、観光名所そのもののショボさだけでなく、その名所を取り巻く宣伝事情や先入観が大きな要因となっていると言える。

日本三大がっかり名所

日本に数多ある観光名所の中でも、訪れた者をがっかりさせるとして特によく名の挙がる名所をまとめて「日本三大がっかり名所」と呼ぶことがある。

札幌市時計台 (北海道札幌市中央区
札幌を代表する歴史建造物として有名。札幌市カントリーサインにも採用されており、札幌徴といっても過言ではない存在である。純観光地としての知名度が高く、それだけに予備知識のない観光客の期待度も高いと思われる。加えて北海道といえば「大自然、広々とした大地」。時計台も当然そのような風景の中にあるのだろう、と幻想を抱き訪れた観光客の前に姿を現すのは
札幌市時計台
ご覧のような光景である。その幻想をぶち殺すというが聞こえてきそうだ。
観光ガイド等の写真はうまく周りのビルが写らないよう(もしくは写ってもあまり気にならないよう)撮してあることが多いが、実際はこのようにビルに囲まれ、それにべると時計台はなんとも窮屈そうな印を与える。こうした理由から、いつしか「がっかり名所」と呼ばれるようになってしまったという。
しかし、なかにはこのビルに囲まれた風景に「札幌が発展しても時計台は変わらず歴史を見守っている」とロマンを感じる人もいる。要は時計台にまつわる歴史的経緯を知っているか否かで、感じ方が変わってくるということであろう。また時計台の名誉のために付け加えておくが、建物内は歴史を感じさせる素敵な間である(中に入れば周りのビルの存在も気にならなくなる)。 
はりまや (高知県高知市
高知に伝わる有名な民謡である、よさこい節のなかで歌われる舞台として有名なはりまや江戸時代に造られたというこのは当時、木造の小さなであったという。その後幾度かの架け替えを経て、も大きくなり今に至る…この説明だけならさぞ立なのだろう、と思う人もいるかも知れない。
確かには大きくなった。しかしそれは、付近が交通の中枢となったことに伴う幅の拡という形で。結果、長さよりも幅のほうが大きいという、なんとも微妙になってしまったのである。しかもこのはりまや交通量が多く、とてもよさこい節に歌われているような情に思いを馳せられるようなものではない。その上、はりまやの掛かる質悪化により埋め立てられてしまい、と呼ぶことすら微妙な状況になってしまった。
はりまやががっかり名所と呼ばれる理由としてはもうひとつ、1958年昭和33年)の南博覧会の際に造られた朱色の欄干がある。南博覧会の翌年に歌謡曲「南土佐を後にして」がヒットし、同名の映画制作されたのだが、あろうことか映画内でこの朱色の欄干が「はりまや」として登場し、こちらのほうが有名になってしまったのである。その後、実物を知らない人がはりまやを実際に訪れ、映画に登場した姿とのギャップにがっかりする、という例があとを絶たなかったという。
地元もこうした良くない評判を気にしてか、周辺を公園として整備したり、かつてのはりまや再現したを新たに掛けたりと、脱・がっかり名所をしているようだ。だがその結果、いくつもの「はりまや」が登場し、なんだかややこしいことになってしまっている。わけがわからないよ。 
オランダ坂 (長崎県長崎市
江戸時代には対外的な窓口としての役割を担っていた長崎では、西洋人のことを「オランダさん」と呼んでいた。そこから西洋人がよく通行する坂のことを「オランダ坂」と呼ぶようになったという。オランダ坂と呼ばれる場所はいくつかあるが、中でも最も有名なのが活女子大学のある場所である。さて、観光ガイドなどでもよく取り上げられるこのオランダ坂、石碑のある入り口から登っていくと…

         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれはオランダ坂を登りはじめたと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったらいつのまにか坂を登り終わっていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    坂が短すぎるだとか超スピードだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

い話が、オランダ坂そのものは外国人が行き交う坂だったということ以外、特別な見所もないただの坂である(歌の歌詞に使われたことはあったが)。だが、オランダ坂そのものや敷設に携わった人々に罪はない。がっかり呼ばわりされる元があるとすれば、ただの坂を過剰なまでに持ち上げる観光業界と、ただの坂に過剰な期待を寄せる観光客であると言うべきであろう。
実際のところ、坂の周辺には雰囲気のある洋建築がいくつもあり、これらを楽しめるのならばオランダ坂もそれほどがっかりするような名所ではない。そのため、後述の首里城の復元が進んでいなかった頃は、オランダ坂ではなく守礼門を日本三大がっかり名所に入れるべき、というも多かったとか。 

かつては沖縄県那覇市の「守礼門」もがっかり名所のひとつとして挙がることが多かったが、首里城殿が再建されたことによりそのようなはあまり聞かれなくなっている。

また、それ以外にも愛知県名古屋市名古屋テレビ塔京都府京都市京都タワー大阪府堺市の大仙陵古墳、また歴史や伝承に興味がなければ石見銀山遠野カッパ淵などもがっかり名所に挙げられることもある。

世界三大がっかり名所

日本に三大がっかり名所があるのと同じように、世界各地の名所のなかでも特にがっかりな場所をまとめた「世界三大がっかり名所」というものもある。ここでは日本人観光客の評価をもとに自然とがっかり名所として語られるようになったという、3つの名所を挙げる。

マーライオン ( シンガポール
人魚姫の像 ( デンマーク / コペンハーゲン
小便小僧 ( ベルギー / ブリュッセル

小便小僧の代わりにオーストラリアシドニーの「オペラハウス」もしくはドイツラインの「ローレライ」を加えるべき、という意見もあるようだ。

なお、上で挙げた世界三大がっかり名所は日本人視点によるものであり、必ずしも世界中の観光客の総意に一致しない点には注意を要する。たとえばイギリスで行われた世論調査では、期待外れな観光名所の筆頭としてフランスパリエッフェル塔などが挙げられているほか、モン・サン・ミッシェルシアトルスペース・ニードル(周辺の高層ビルの方が高くなったため)などが挙げられている場合もある。

他に、旅行客はある程度、そのに対し(偏見にも近いぐらいの)イメージと固定観念と期待感を持ってやってくる。そのため、海外から日本へ来た観光客にとっては、東京スカイツリー(理由として、周囲が下町ばかりで風景に乏しいどころか地が自分の真似事に見えている)や函館神戸の異人(特に欧人から。なんで日本くんだりに来てまで自分たちが見慣れた住宅街を見なきゃならんのだ…などと思われている)、鳥取砂丘世界には鳥取砂丘以上のは腐るほどある)などもがっかり名所となっている。また、中国人にとっては日本の社寺もありふれた場所らしく、欧人には評価の高い場所ががっかり名所だったりしている。

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※がっかりの感じ方には個人差があります

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