カーリアン(Caerleon)とは1980年生まれの、アメリカ産、アイルランド調教の競走馬。
競走馬としてGIを2勝し、種牡馬として2度の英愛リーディングを獲った名種牡馬。
1990年代の日本における外国産馬全盛期において、有力な産駒を複数送り出した。
名前の由来は英国ウェールズ地方東南部の地名で、アーサー王物語の王都として知られる。
そのせいかCaerleonと検索したら原っぱや城塞が出てくる。
カーリオンやカールレオン表記もあるが、日本で本馬を語るときは専らカーリアンである。
父Nijinsky、母Foreseer、母父Round Tableという血統。
父はノーザンダンサー初期の傑作で英国三冠馬、母父は米国で66戦43勝、当時の世界賞金王であったアメリカ屈指の名馬。母は9戦3勝だが、近親にGI馬が多数おり、牝系も北米の一大牝系であるラトロワンヌ系という超良血馬である。割と近いところに日本で種牡馬として活躍した*モガミがいる。
米国の名門牧場・クレイボーンファームで生を受けると、翌年にアイルランドへ移動。名伯楽ヴィンセント・オブライエンの管理を受けることとなった。
競走馬としての本馬だが、3歳まで走り通算成績は8戦4勝、2着2回。
勝ち鞍はジョッケクルブ賞(仏ダービー)と、ベンソン&ヘッジズ金杯(今のインターナショナルS)の2つを制している。他にはアイリッシュダービー2着がある。
蹄が小さくて落鉄しやすい傾向があったらしく、キングジョージでは落鉄が原因で最下位になっている。
1984年からアイルランドで種牡馬入りすると、活躍馬が雲霞の如く。1988年と1991年の2度、英愛リーディングサイアーとなっている(それ以降はロンドンの劇場が持ってった)。流石にダートは無理だが芝だったら洋の東西を問わない活躍をしている。
代表産駒には英愛ダービーとキングジョージを制した*ジェネラス、凱旋門賞馬*マリエンバード、コロネーションCとバーデン大賞を連覇したウォーサンがおり、他にもGI馬重賞馬が多数。因みに*ジェネラスがダービーを勝つ(1991年)まで「早熟マイラー種牡馬」扱いだった。
1990年代の日本では外国産馬や持ち込み馬の活躍が特に目につくが、その父として日本へと子供達や種を与えた母親を送り込んだ(正確には日本にドナドナされた)。すると1992年朝日杯3歳ステークス優勝馬のエルウェーウィンを皮切りにGI馬5頭、重賞馬は9頭に上り、一時日本側が「カーリアンをシャトルして」と所有者のクールモアへお願いしたとか。勿論断られたが先述のジェネラス、マリエンバードが種牡馬として輸入され、大活躍って程ではないが中央や地方の重賞馬を出している。
馬名 | 勝ち鞍 |
---|---|
エルウェーウィン (外国産馬) |
朝日杯3歳ステークス、アルゼンチン共和国杯 |
シンコウラブリイ (外国産馬) |
マイルチャンピオンシップ、他重賞5勝 |
ビワハイジ (持ち込み馬) |
阪神3歳牝馬ステークス、他重賞2勝 |
フサイチコンコルド (持ち込み馬) |
東京優駿 |
ゼンノエルシド (外国産馬) |
マイルチャンピオンシップ、京王杯AH |
1998年の種付けシーズンを前に心臓麻痺の為死亡。享年18歳。母父としても優秀で、ブエナビスタを筆頭に、他にもタイキシャトルやレッドディザイア、ダノンシャークがいる。ニジンスキー系の中核だったが、残念ながら後継種牡馬はあまり育たなかった。
死の半年後に彼を母父に持つタイキシャトルがフランスへ遠征し、ジャック・ル・マロワ賞を制している。
しっかし、何でこんなに日本に適合したんだろうなあ。種牡馬ランキングは産駒数が少なくても最高で15位前後につけており、2009年の桜花賞とか母父カーリアンがワンツーフィニッシュしてる。大体持ち込みか外国産馬なので、日本の牝馬との相性はどうだったんだろうか? 気になる。
Nijinsky II 1967 鹿毛 |
Northern Dancer 1961 鹿毛 |
Nearctic | Nearco |
Lady Angela | |||
Natalma | Native Dancer | ||
Almahmoud | |||
Flaming Page 1959 鹿毛 |
Bull Page | Bull Lea | |
Our Page | |||
Flaring Top | Menow | ||
Flaming Top | |||
Foreseer 1969 黒鹿毛 FNo.1-s |
Round Table 1954 鹿毛 |
Princequillo | Prince Rose |
Cosquilla | |||
Knights Daughter | Sir Cosmo | ||
Feola | |||
Regal Gleam 1964 黒鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | |||
Miz Carol | Stymie | ||
No Fiddling | |||
競走馬の4代血統表 |
掲示板
1 ななしのよっしん
2021/11/19(金) 16:37:43 ID: 16lqvZKvne
カーリアンは母系にヘイルトゥリーズン持ってたんですね。日本と相性が良かったのはこれが理由かも?w
2 ななしのよっしん
2022/02/09(水) 17:52:20 ID: vYQfA5W28A
3 ななしのよっしん
2022/04/23(土) 21:20:41 ID: mVkVSK+EeJ
血統的にはHailtoReasonのスピードと母父Princequillo系の大箱適正は合ってそう
白井最強のコラムによるとカーリアン自身はこれという特徴はない馬で(血統と)そこに母の父としての魅力を感じたとか
確かに濃い血は無いしその特徴の無さが日本で適応できた一因でもあるのかも
ドレフォンも似た所があるかな(意外とムキムキ感は無いスマートな馬体、血統的にはStormcatとカーリアンの近似・母系も日本との親和性高めでまとまってる所など)
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最終更新:2024/10/05(土) 15:00
最終更新:2024/10/05(土) 15:00
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