ジャン・ミシェル・ロジェとは (ジャンミシェルロジェとは) [単語記事]

ジャン・ミシェル・ロジェとは、アニメ「遊戯王ARC-V」の登場人物である。

通称「ロジェ長官」。CVは北田理道が担当。

フフッ、あいにくニコニコ大百科の概要は3手先までは読めているんですよ

遊戯王ARC-Vの並行世界の1つ・シンクロ次元にて治安維持組織セキュリティの長官を務める人物。
過去作品の「遊戯王5D's」でいうレクス・ゴドウィンに相当するポジション。ではあるが、役職のみならず出身やセキュリティ長官以前のキャリアが謎に包まれていたりと共通項も少なからず存在する奇妙な関係でもある。

デスクの傍へチェス盤を置いており、デュエルの戦況をチェスに見立てている。そのためデュエルや物事が進行するたびにチェスの駒を盤上で動かしている。
基本的にデュエルは観戦するだけの立場だが、必要に応じてデュエル中のセキュリティへアドバイスを行う。
セキュリティの総司令官だけに頭が切れ、デュエルの腕前もまた「3手先までは読める」と言ってみせるほど高い。デュエルチェイサー227とユーゴのデュエルではユーゴが伏せていた罠カードの存在を思い出して急いで攻撃を止めるように命令していた。また、ユーゴと同じ顔を持つ遊矢の事をデッキ構成からいち早く別人と気づいた。

シンクロ次元に元々存在しなかったリアル・ソリッドビジョンなどの新技術を行政評議会に献上する事で今の地位に上り詰めたとされているため、ライディングデュエルを大きく発展させた功績を持つ一方、別の世界（次元）からやって来たのではないかとする噂も立っていた。ランサーズがシンクロ次元からやってきて以来はセキュリティのシステムに介入したアクションカードを使うように進言する等、別次元のデュエル方式であるアクションデュエルにも対応して見せている。

常に冷静沈着ではあるが、コモンズほか自分の意にそぐわない相手への対応は冷淡で、ランサーズがシンクロ次元へやって来た時は詭弁を並べ彼等を「異世界から来た侵略者」と強引に決め付け、ランサーズに関して自分の意向に反する決定を下した行政評議会には「老いぼれ共」と悪態を吐いていた。
またデュエルチェイサー227が自分の命令を（ギリギリのタイミングだったとはいえ）無視して敗北に繋がった時は「彼はもう終わりですね」と切り捨てるなど、部下達の事もチェスの駒と同じく手駒程度にしか考えていないらしい。その後再起を図るデュエルチェイサー227に融合モンスターのカードを送ったり、収容所に捕えたランサーズの一員であるセレナに関心を持つなど、段々怪しい面も覗かせ始める。
その一方で、懐刀として元凶悪犯たるデュエリストのセルゲイ・ヴォルコフを従え、フレンドシップの舞台でセルゲイを差し向けジャック・アトラスとセレナを始末しようと画策している。
ただ、行政評議会や赤馬零児など彼の正体に勘付いていた者も存在したが。

やがてフレンドシップ・カップにてデニス・マックフィールドと黒咲隼のデュエルを通して融合次元の侵略者の存在が明らかになると、行政評議会から指揮権を停止させられるが、ここでついにロジェ長官は融合次元の出身者である事と「シティの支配者となる」という自らの野望を明かし、シティのセキュリティ全員を洗脳して自身の兵隊として思い通り操るなど暴走を始める。この街をカオスに陥れてやれ！
もっとも融合次元の出身とはいえ、赤馬零王と志を同じくしているわけではないらしく、赤馬零児にも「同じ敵を倒すために協力しないか」と持ちかけるがあっさり突っぱねられた。

上記の、そして後述するような作中の活躍ぶりから、かなり優秀な手腕を持つ人物ではあるが、その割に彼の最終目的たる野望が「セキュリティとシティの完全支配」というのだからどうも小物感が拭えないのも事実。もっとも過去作品などを見渡すと、世界の支配ないし破滅はおろか時空の改変、果ては全宇宙・全ての並行世界の消滅など明らかに比較するのも気が引けるほど次元の違うボスキャラ達が揃っていたわけだが、こちらはいずれもその目的に至るまでの壮絶な経験を味わったり、そもそも（神や邪神など）人間ですらなかったりする為、あくまでも自身の欲望に従って行動し続けたロジェ長官はロットンと並んで人間味のあるボスキャラであるかもしれない。

多くの人々を愚弄したためか、最終的にシンクロ次元での立場を失い、窮地に追い込まれる。柊柚子を連れて融合次元に逃げようとするロジェの前に現れた赤馬零児とデュエルをすることになる。
「古代の機械」デッキを使用するが、アカデミアの「古代の機械」デッキにもバリエーションがあるのか、ロジェはロックバーン戦術を使用する。が、その戦術の真意は「自身の虚像の敗北直後に新たな自身の虚像が乱入し、相手が消耗し敗北するまで永遠に戦い続ける」という、デュエルの決着すら放棄する凄まじく卑劣なものであった。が、零児の戦術により「結果的にノーコストで乱入時の自身が倒れるダメージをターン開始時直後に与える」というコンボが完成し、逆に自身が永遠にリスポーンキル敗北し続けるはめになることで破綻した。
話術も実力行使も通じず、完全に詰みになったロジェは、最終的にシティごと道連れにしようとするが、暴走により生まれたワームホールにより生死不明となる。

ちなみに、彼の使用していた《古代の機械魔神_{（アンティーク・ギアデビル）}》は、出番終了からだいぶ日時を跨ぎ2016年 10月8日発売のパック「レイジング・テンペスト」にて収録されることとなった。
ステータスが低い代わりに、一切の効果を受け付けない超耐性に加え、意外と馬鹿にならないバーン効果、戦闘破壊されると召喚条件を無視してデッキの任意の「アンティーク・ギア」を呼び出し後続を確保する能力を持っており、融合に使用可能で相性がいい《古代の機械猟犬》も合わせてOCG化することから、ARC-Vにて誕生した融合軸「古代の機械」の新たな戦力として可能性を切り開いたといえる。

ロジェ長官は働き過ぎ？

作中では常にシティ各所の監視カメラを介してシティを監視し、秘書やオペレーター、セキュリティ隊員たちの報告にも逐一対応しては必要に応じ的確な命令や指示を返すなど、上述のとおり司令官としての能力はかなり有能。加えて反乱分子や不審者、犯罪者を発見した時にはセキュリティのみならず収容所にも指示を下し、場合によってはロジェ長官自らが視察に訪れている。
さらにはセキュリティ本部に常駐しているオペレーター達から送られる情報にも1人で対応しているほか、行政評議会からの無茶な注文にも答えなければならないなど、過労死が心配になる程の働きぶりである。
シンクロ次元のセキュリティは総勢どれほどの数の人材がいるのか不明だが、絶大な権力を持ちセキュリティ隊員の尊敬を集める組織の長とはいえたった1人でこれほどの激務をこなす必要があるのだろうか・・・

とはいえ、ロジェ長官以外にこれだけの仕事を的確に遂行できる人物が他に見当たらない以上、次元戦争やロジェ長官の野心とは無関係に、収まるべくして収まった役職なのかもしれないが。
単純に描写されないだけの可能性もあるが、イェーガーのようにプライベートで休暇を取っているシーンは見当たらないし贅沢をしている場面もない。勤務時間外らしき描写といえば専ら、1人チェスくらいである。
ユーゴとのデュエルやランサーズ捕獲の際には深夜の時間帯となっていた為、年中無休で24時間働き続けているのではないかと思われるほどの仕事ぶりである。警察機構という点を考えても、ロジェ長官にも休日くらいはありそうなものだが・・・

（前略）そもそも１人でセキュリティ全体に指示を出しているというのが異常です。
セキュリティの人数がどれだけ存在するかは正確には分かりませんが、
地下デュエル場には大量の観客で溢れかえっていました。
あの観客全員を鎮圧しようとする場合かなりの人手がいるでしょう。
他の地区も疎かには出来ませんし少なくとも２桁では足りないはずです。

これに加えて治安維持局には１０人ほどのオペレーターも存在します。
シティ全体を監視しているであろう彼らもまた情報をロジェ長官に報告し、
その報告を受けたロジェ長官は逐一オペレーターに指示を送っています。
はっきり言ってとんでもない激務です。とても１人の人間のこなす仕事量とは思えません。
こんな激務にも関わらず非常に的確な指示を送り続けています。
ロジェ長官がどれだけ有能な人間か計り知れません。（後略）

出典、及び参考元：
考察好きニコ厨のMUGEN次元『ジャン・ミシェル・ロジェ長官働きすぎじゃね？』

上記のとおり彼の正体が何者なのか、彼のこの普段の仕事ぶりから推測する視聴者も存在した。
しかしシティの富を独占し贅沢三昧を満喫できるトップスの人間が、喜んで就きたい職業ではないのは確かだろうし、仕事に追われず自由な時間が取れたり充実した生活が送れるという意味ではコモンズの方がまだマシな生活を送れるのかもしれない。
結果から言えばトップスでもコモンズでもない、融合次元の出身者であったが、これらの事実を踏まえればシンクロ次元の出身ではないという結論に辿り着く事は自然だったのかもしれない・・・？