不二とは、漫画「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」に登場する進撃の巨人である。
漫画「るろうに剣心」の登場人物で、京都編に出てくる志々雄真実の直属精鋭部隊「十本刀」の一角。大きい。
志々雄一派での二つ名は「破軍(乙)の不二」。なお、不二という名は本名ではない(本名は不明)。
初登場時の12巻(第九十七幕)で、才槌老人と共に登場となったが、当初は巨大な足しか映っていなかった。しかしその両足を恐怖の表情で見上げる兵士たちがいて、存在感は十分に示していた。
続く葵屋襲撃戦で出撃、ついにその全容が明らかとなるが、その姿は二階建ての葵屋を見下ろすほどに巨大で、その怪力をもって専用サイズの大刀を振り回せば建物すら一撃で吹き飛ばしてしまう。特殊な武器や技などは持たないが、巨大な体躯と怪力それ自体がシンプルにして強大な武器である。また巨体ゆえに的も大きいが、その弱点をカバーするために兜や鎧を全身に纏っている。
まさに志々雄一派が誇る最終兵器である。
詳しい出自などは不明だが、元は人並み外れた巨体ゆえに周囲から恐れられ、忌み嫌われ孤独な日々を送っていたらしい。ある時、藩総出で討伐されそうになったところを、才槌に助けられ、以降は才槌の恩に報いるべく彼の手足として命令通り働く日々を送る。
(アニメ版ではさらに、かつて人間達に迫害されていた不二自身の回想シーンが追加されており、こちらでは近隣住民や警官隊に包囲され討伐されかけた悲しげなシーンが描かれている。それどころか主である才槌にも化け物扱いされ続けていたようだ。)
作中では当初、(才槌の発案か)鎌足たちと別行動を取り、京都の警察署を焼き払った。その後、葵屋が総力を挙げて蝙也と鎌足を倒し夷腕坊も逃走、勝利ムードに浸り始めていた葵屋へ現れては葵屋を粉砕、満身創痍の薫や弥彦、操たちを絶望の底へ叩き落した。
だが、才槌が無駄話なんかしていたせいで剣心の頼みを聞き入れた比古清十郎がすんでのところで到着、さらに振り下ろした剣筋や構えから不二が「異形の怪物」ではなく「剣の腕前と心得を持った武人」である事を見抜くと、比古は不二に「自分自身の意思で、自分の戦いを選べ」と問いかける。
不二も、自分自身を化け物ではなく武人として認めてくれた人間に邂逅できた事、そして同時に全力を振るっても卑怯と言われない相手に会えた事に歓喜して涙を流すと、武人の証として纏っていた兜と鎧を自ら脱ぎ、正々堂々の全力で比古と果たし合いを行う。結果、比古が放った九頭龍閃の一撃を受け不二は敗れるが、倒される間際に不二はどこか満足げな微笑を湛えていた。
志々雄一派壊滅後は、司法取引によって屯田兵として北海道の開拓作業に勤しむ。
本編での出番はここで終了となるが、作者・和月のアイデアでは「北海道編」として悠久山安慈らと共に再登場する構想もあったという。なお2017年9月からジャンプスクエアで「るろうに剣心 北海道編」が連載開始されているため、その構想が現実となるかもしれない事が期待されている。
モチーフは和月に曰く、風の谷のナウシカに登場する巨神兵、及び北欧民話「霜の巨人」。
かつてるろうに剣心を連載していた当時、「そろそろ十本刀も十本全員登場させないとな・・・」とアイデアを巡らせていた頃に金曜ロードショーでナウシカを見て、「よし、巨人だ!」と思い立ったらしい。これに霜の巨人の要素を取り入れ「人間と同じ心を持った巨人」という設定が完成した。
時代劇に縁遠いと思われる、巨人というキャラクターを登場させ戦わせる事は当初抵抗があったらしいが、巨人というアイデアを捨てきれず、るろ剣が誇るジョーカー・比古清十郎と対決させる事で、結果としてこの「巨人対超人」の対決カードは全編見回しても読者人気の高いエピソードになってくれたと述べている。
キャラデザインのモチーフは見ての通り、「新世紀エヴァンゲリオン」に出てくるEVA初号機(鎧姿)、及び和月が師と仰ぐ小畑健の漫画作品「魔神冒険譚ランプ・ランプ」に登場するドグラマグラ(素顔)。ちなみに当初は、初号機ではなく和月が最も好きだったEVAシリーズである弐号機を元にしたデザインだったようだが「似すぎてる」として没になった、とのこと。
実写映画版でも登場し、こちらは山口航太が演じた。といっても、原作通りの巨人ではなく長身の人間だが。
海岸での戦いで最期は斎藤に討たれた。
不二とコンビを組む老人であり、十本刀"破軍(甲)"。
CV:西川幾雄(1996年版アニメ)
演:島津健太郎(実写映画版)、松浦司(ミュージカル版)
かつて藩総出で殺されかけていた不二を丸め込んで“破軍”(はぐん)のコンビを組み、不二に命令を下し、戦略兵器として効率的に運用する役目を担う。事務能力および戦略に優れる方治に対し、戦術に優れており、論理的観点から巧みな話術で相手を論破することを得意としている。
他の十本刀の面々には相手にされていないが、瀬田宗次郎だけは友好的に接している。
不二と共に葵屋襲撃に参加するが、比古清十郎によって不二が倒され、その下敷きとなって気絶、戦闘不能となり気絶。
志々雄一派壊滅後は、持ち前の話術で相手を論破する能力を買われ、政府の外務省の裏役人に転身している。
当初、柏崎念至(翁)との戦闘を予定されていたが、作者いわく「ジジイ同士の戦いで誰が喜ぶのか?」との結論に至り、カットされた。
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最終更新:2024/11/08(金) 05:00
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