北斗の拳世紀末ドラマ撮影伝とは (ホクトノケンセイキマツドラマサツエイデンとは) [単語記事]

北斗の拳世紀末ドラマ撮影伝とは、ゼノン編集部で連載している漫画であり、北斗の拳のスピンオフ作品である。

原案/武論尊・原哲夫　作画/倉尾宏

あらすじ

時は世紀末。海は枯れ、地は裂けた世界。弱きを傷つける悪に立ち向かう革ジャンの男。敵を華麗に倒す姿に大きな叫び声が重なる。「カーーーット！」枯れた海も、裂けた地も大規模なドラマセット。これはドラマ『北斗の拳』を日夜撮影する者たちの血と涙と汗の記録。

ゼノン編集部 - 北斗の拳世紀末ドラマ撮影伝より -

概要

北斗の拳のスピンオフ作品の一つ。北斗の拳はかつて週刊少年ジャンプで連載され、アニメ・ゲーム化された人気漫画であるが、この作品は「もしも、北斗の拳の原作が漫画ではなく実写ドラマだったら？」というコンセプトで描かれている。原作漫画に併せて1983年に放映されたという設定であるため、CGは使われていない。

主な登場人物

役者

※「（）」は作中で登場人物が演じたキャラクター

橘優李（ケンシロウ）: 真面目でやや気が小さく、女性に対してウブなところがある。破天荒な撮影現場でよく振り回されるが、若干天然なところがあり時々周囲からずれた発想をして引かれることもある。
安西守（バット）: 子役。生意気な性格のバットとは正反対の素直で歳相応な子供。リン役の氷室が気になるお年頃。
氷室さやか（リン）: 子役。歳に似合わず高飛車で大人びており、スタッフを振り回すことが多い。一方で役者としてのプロ意識と実力は高い。
木村正（ジードなど）: プロレスラー。ジードのような巨漢のキャラクターを演じることが多い。
菱川康一（シン）: ジャミング事務所に所属する人気男性アイドル。当初は監督の無茶ぶりを拒否するも、監督の口車に乗せられてからは吹っ切れて世紀末な撮影現場に対応し、俳優としての才能を開花させる。
中沢友美（ユリア）: 清純派として名が通っている女性アイドル。菱川同様最初は世紀末な撮影現場に困惑するが何度も撮影を重ねるうちに女優として成長していく。よくシンに対して辛辣な台詞や感想を言うが、そのため意図せずしてシン役の菱川の心を傷つける。
嘉崎将真（レイ）: ジャミング事務所の男性アイドル。バレエ経験者でその流麗な動きが目新しさを感じさせて選ばれた。嘉崎自身は元々マイペースな性質なことやアイドル業より舞台での演劇志望だったりでいささかローテンションではあったが、徐々に世紀末の熱気にあてられていく。
二見良子（マミヤ）: ユリアに替わる新ヒロインオーディションに参加した駆け出し女優。元スケバンな経歴からバイクや武器の扱いもお手の物で、本人も何とか役を勝ち取りたくて意気込み十分。原口や剃江の目に留まったが、武藤はユリア役の中沢そっくりの候補者を気に入ってしまう…！（審査員として立ち会った橘もスケバンにトラウマが有り必死に抵抗した）。
朽木茂（ジャギ）: 悪役演技に定評のある俳優ということで起用されたが素行に問題が有り、原口も警戒してはいたが、ついに現場が爆発してしまう。
大石博典（トキ）: 医療ドラマでエリート外科医を演じていた俳優。朽木に苦労させられたこともあり、人柄がいいと評判の大石が起用されたのだが、送り出した医療ドラマスタッフ達は「北斗の拳とか一番向いていないのに…」と危ぶんでいた。
島田雅樹（ラオウ）: 元バレーボール日本代表で引退後芸能界入りしたタレント。身長 210 cmの巨体でラオウ役を是非とも取りたいと意気込み、三ヶ月も肉体改造に勤しみ身体を作ってきた
→つまりアスリート出身故に筋肉は自前、空高く飛ぶのも自力で…と思い込んでいたのである。
渡辺サトル（ユダ）: ジャミング事務所の男性アイドル。レイ＝嘉崎の退場が判明した事で一騒動有りジャミングが激怒。代償として渡辺の起用をねじ込んできたのである。渡辺は演技未経験だったもののたちまち世紀末へ適応していく。

その他スタッフ

原口勝夫: 北斗の拳の監督。アクション映画や特撮に長けている。よく常識外れな発想から生まれた無茶ぶりを演者やADなどの他のスタッフに押し付けるが、それが結果的にドラマの面白さにつながることが多い。
浦野: 北斗の拳のAD。監督、時には演者からの無茶ぶりによく困惑させられている。
剃江プロデューサー: 北斗の拳のプロデューサー。芸能事務所からの口出しやら何やらをまず受け止める御方。
武藤尊徳: 北斗の拳の脚本家。監督や演者のアドリブが多いので彼の脚本から逸脱することが多い。下の名前の読みは「たかのり」。
岩瀬: ジャミング事務所の担当者。眼鏡着用でいかにもなお固い御方。ノリと勢いに流されず冷酷に制作陣にNGを突き付ける。