独島級揚陸艦とは (ドクトキュウヨウリクカンとは) [単語記事]

＜ヽ｀∀´＞独島級揚陸艦とは、計画名『LPX』、わが韓国海軍が誇る世界でもトップクラスの性能を持つ強襲揚陸艦ニダ！チョッパリすら持ってない、わが大韓民国の偉大さの象徴ニダ！

とりあえず性能諸元

	一番艦『独島』	二番艦『馬羅島』
全長	199メートル
全幅	31メートル
排水量	基準14,300 トン満載18,800 トン	基準14,500 トン満載19,000トン
乗員	330名
武装	ゴールキーパー 30mm 機関砲（CIWS）　2基 Mk.49　21連装対空ミサイルランチャー　1基（装填弾）RAM近接艦対空ミサイル	ファランクス CIWS（20mm機関砲）　2基 K-VLS　16セル　1基（装填弾）国産対空ミサイル（※名称未定）紅鮫　対潜ミサイル天竜　巡航ミサイル ※紅鮫と天竜は搭載可能なはずだが運用できるかは不明。
レーダー	SMART-L 3次元レーダー 1基 MW08 低空警戒/対水上レーダー 1基 AN/SPS-95K 航海レーダー 1基	EL/M-2248 MF-STAR 3次元レーダー 1基 SPS-550K 低空警戒/対水上レーダー 1基 AN/SPS-95K 航海レーダー 1基
ソナー	魚群探知機^[1]対戦闘泳者用ソナー
ECM/ESM	SLQ-200
速力	最大23kt
主機	CODAD方式 2軸 SEMT-PIELSTICK 16PC2-5ディーゼル　 8000馬力　4基
搭載可能兵器	KUH（韓国汎用ヘリコプター）海軍汎用型 : 10機（予定） K1戦車 : 10両 KAAV7水陸両用装甲兵員車 : 12輌 LC AC上陸艇 : 2隻兵員 : 通常400名、最大700名 ※これらすべて積める訳ではない。
同型艦	LPH-6111　独島 LPH-6112　馬羅島

前史

元をただせば2001年、当時の金大中韓国大統領が『韓国海軍はブラウンウォーターネイビーからブルーウォーターネイビーに変革しなければならない』とぶち上げ、それを元に韓国海軍が作った中期整備計画である。ここには東海（日本海）、黄海、東シナ海を担当する三個艦隊を『機動艦隊』とするとあった。機動艦隊とはKD-2（忠武公李舜臣級駆逐艦）とKD-3（世宗大王級駆逐艦）を中核とするもので、その中に強襲揚陸艦が含まれていた。これこそが独島級である。このように独島級は本来三隻つくる予定で、各艦は韓国領土の端っこにある島の名を冠する予定であった。一番艦独島は東の端、馬羅島は南の端、そして現在つくるのかどうかわからない三番艦は韓国最西端の島、白翎島（ペンリョンド）の名前が付けられる予定とか。

もっとも、中期整備計画は予算の壁にはじき返され独島級は一番艦のみ作られることになる。こうして2005年に世に出たのが一番艦『独島』である。

解説

艦の形はぱっと見、強襲揚陸艦みたいな船型である。甲板上に五つのヘリコプター発着スポットがありヘリボーン作戦ができそうに見える。しかし実際はヘリコプターの運用能力は限定的で、格納庫は輸送する車両と共用であり、米強襲揚陸艦のような整備区画を持っていない。このため軍事筋では独島級は強襲揚陸艦として扱われずドック型揚陸艦とみなされる。上記諸元ではヘリは十機積めることになっているが、ほとんど露天繋止（＝雨ざらし潮風さらし）で運用するらしい。

あと一番艦独島はマッコリ飲みながら図面引いただろと突っ込まれてもしょーがない、設計のミスに起因するい不都合が多数指摘されている。

ゴールキーパー CIWSが敵機追いながら弾打ってたら甲板をぶち抜くというのは有名な話。まぁこれについてはアメリカ軍もイオージマ級でやらかしたことがあるらしいのであんまり責められない。
ご自慢の超強力対空レーダー「SMART-L」は艦体の設計ミスでいないはずの敵機（偽目標）を映し出す。まぁこれについても中国が蘭州級駆逐艦で別の駆逐艦の設計を使い回しした結果レーダーの照射範囲に支障が出てしまったなんて例があるので（ｒｙ　ちなみに船の設計に関しオランダのタレス・ネーデルラント（※SMART-Lとゴールキーパー CIWSつくったとこ）の支援を仰いだらしいのだが、どうも高価な装備を押し付けるために無知な韓国をだました嫌いがある。_{だから欧州の似非紳士は危険というのは隣の島国とか東南アジアとかの植民地の扱い見りゃ分かるだろうが}
後部エレベーターはLC AC 格納庫に干渉、LC AC2隻搭載時はエレベーターを降ろせない。
→実際はLC AC二隻搭載時は車両甲板まで下りられる（※車両甲板はLC ACを積むウェルドックと面一ではなくLC ACの車両甲板と面一になるようになっている）ので問題はあまりないらしい。
韓国海軍機動艦隊旗艦として華々しく登場したが、揚陸艦としてはともかく艦隊旗艦とヘリ空母としては速度が遅い。^[2]
2013年 9月10日　1番艦の独島で火災事故が発生。2つあるうちの1つの発電機が火病火災を起こし、放水してすぐに火災は収まったが、放水によりもう片方の発電機も故障してしまい洋上で航行不能に陥った。この件で独島は現代艦船の心臓部たる発電機を予備機と本務機を同じ部屋に設置していることが判明2013年 4月に2ブロックある発電機室の1つを乗員が操作を間違え水没させ、修理に時間_と金がかかるのでそのまま運用してたら今度はもう1つの発電機室で火事を起こすという恥の上塗りをやらかした（後述）。つか4月の時点で速やかに直せよ。
積むヘリをまだ購入していない。というか金がなくて買えない。ヘリはスーパーリンクス対潜ヘリかUH-60を予定していたがどちらも高価な上、韓国海軍が所有するUH-60は海で運用するには錆対策が不十分なため搭載機としては不適格。現在韓国の国産ヘリ『KUH』を搭載する計画だが、どんなに早くても搭載は2018年から。→2018年、韓国海兵隊にKUHの海兵隊仕様『マリノン』二機が導入された。こちらは2024年までかけて28機が順当に配備される模様。但し独島級は根本的にヘリの整備運用能力が低いってのは前述の通り。

二番艦『馬羅島』

これで『マラド』と読む。馬羅島は韓国済州島のさらに南にある島で、韓国最南端の領土である。

2016年、韓国は二番艦の建造を承認。2018年進水したのが馬羅島である。さすがに一番艦から13年も経過し、船体設計・装備は格段の進歩を遂げている。だが幾度となく韓国内で2番艦は、大型化や最大速度の向上を行うなどと韓国のマスコミに報じられたが、結局のところほとんどスペックの変わらない同型艦になり韓国の軍事界隈で失望を買った。

最大の特徴はオランダ製装備を全部放り捨てて対空レーダーはインド＆イスラエル共同開発『EL-STAR』を搭載、CIWSもアメリカ製ファランクスにしたことである。でっかいピラミッドみたいな四面フェーズドアレイレーダーはどことなくひゅうが型っぽい。
これで誘導されるのは本家なら同じくインド＆イスラエル共同開発の対空ミサイル『バラク８』なのだが、韓国はご自慢のVLS『K-VLS』に搭載する予定の国産対空ミサイル（※開発中）を誘導させるんだとか。しかしEL-STARも実用化からバラク８の実用化まで数年待たされてるあたり、よほど『開発予定のミサイルを誘導させられる』ことに縁があるらしい。

あと、舷側部のランプを大型化、CIWS設置位置の見直しなど『欠点を克服して初めて改良という』を地で行く変更を行っている。

とはいえヘリコプター運用能力は船のサイズ的な問題もあり一番艦のままの放置プレイ。そこ割り切っていいのかよ……。

三番艦『白リョン島(仮称)』

２０１８年現在、韓国国内で同級３番艦が検討されており、名前は上記の通り『ペクリョンド』となる予定である。しかし北朝鮮との領土問題のある島なため配慮をして別の名前を選択するのではないか話も聞こえてくる。

韓国国内では３～４万トン級の本格的な強襲揚陸艦となるような報道が出ている。しかし韓国の防衛事業法と軍需品管理法上、同級の艦艇においてはスペックの変更に１番艦の１２０％以内という制約があるらしく、独島級の次級とならず３番艦として事業が進んでいる間はそこまでの大型艦となるとは考えにくく、海軍が世論を盛り上げるための観測気球程度のもののようである。

どうしてこうなった

韓国は船の数をそろえられないので1隻にいろんな機能を詰め込ようとしたが、設計補助をしたアメリカの設計会社に一回り大きいおおすみ型のような形に添削されてしまった模様。最近、韓国国内ではフランスのミストラル級が似たようなサイズで、2倍近い輸送能力を持つため色々比較対象となっている。独島はミストラル級に比べて2/3の価格であることが韓国人の最後のよりどころであったが、馬羅島の価格がほぼミストラル級と同等という事がわかり、能力の低い旧型艦を作ってしまった色々悲しみを背負ってしまっている(トップヘビー分が足りないらしい)。

韓国がインドネシアの注文で作ったマカッサル級揚陸艦では不都合が出たという話を聞かないため、ちゃんと作れば韓国だってまともな軍艦が作れることは判明している。というか独島級よりこのクラスの船を先に配備するべきだろ韓国海軍。

まーそれ以前に修理用の予算をもっと取るべきじゃないのかなぁ。この艦の火事の件といい、忠武公李舜臣級駆逐艦の『部品の共食いしまくって6隻中1隻しか動きません』事件といい。まさか軍内部に艦を作ったら維持費用なんて人件費だけでいいとか考えてる_{高速道路の維持費用を全く考えず無料化ぶち上げた鳩山由紀夫みたいな}馬鹿者がいるんじゃなかろうな。

脚注

*漁船に積んでいる民生品のソナーを艦に忍び寄る潜水コマンドを見つけるために搭載している。
*通常は艦隊旗艦と、艦隊の対潜索敵及び攻撃を担うヘリ空母の機能は揚陸艦と別にする。これは足の速いほかの艦艇と常に行動する必要がある艦隊旗艦およびヘリ空母と、速度よりも積載量が重視される揚陸艦の役割の違いによる。たとえば自衛隊では艦隊旗艦とヘリ空母の機能をひゅうが型に、揚陸艦としての機能をおおすみ型に任せている。なお、ここで言う旗艦とはあくまで艦隊旗艦のことを指し、米軍にあるような揚陸指揮艦はこの範疇外である。