覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴンとは (ダイパンコクリュウオーラガイザードラゴンとは) [単語記事]

天上天下、唯我独尊！真なる力よ、我がもとへ！
超オオオオオ越ッッ
《覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン》！

《覇道黒竜_{(はどうこくりゅう)} オーラガイザー・ドラゴン》とは、TCG「カードファイト!! ヴァンガード」に登場するユニット（カード）である。
この記事では、このカードを要求する関連カード《覇道黒竜オーラガイザー・ダムド》についても記載する。

スペック

Gユニット
クラン：シャドウパラディン　種族：アビスドラゴン
グレード：4　パワー：+15000　クリティカル：1　シールド：なし
効果：【超越】（お互いのヴァンガードがグレード３以上で解放！） - ストライドステップ - [あなたの手札からグレードの合計が３以上になるように１枚以上選び、捨てる] 裏のこのカードを(V)に【超越】する。
自【V】：[【CB(1)】，【SB(1)】，あなたのＧゾーンから裏の「覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン」を１枚選び、表にする，あなたのリアガードを２枚選び、退却させる] このユニットがヴァンガードにアタックした時、コストを払ってよい。払ったら、あなたの山札の上から２枚公開する。そのターン中、この効果で公開したグレード１以下のカード１枚につき、このユニットのパワー＋5000。この効果で公開したカードを手札に加える。

「戦場を行く。ただ無人の野を進むが如く。」（RRR版）
「魂を染め上げる、黒の魅惑（カリスマ）。」（SP版）

概要

2015年 5月29日に発売された「覇道竜星」に収録されているシャドウパラディンのGユニット。某絶対笑顔竜に名前が似ているが偶然の一致であり何の関係もない。こちらの方が戦績もいい。
《神聖竜セイントブロー・ドラゴン》等と同じ「Gペルソナブラスト」能力を持つが、このカードは最初にこのカードに超越してもそのまますべての効果を使える。それにより、初回超越を終えて効果を使った後Gゾーンの表のカードが２枚になるため、ジェネレーションブレイク２を持つヴァンガードの「効果を使えるタイミングが遅い」弱点をカバーするにはうってつけである。

ヴァンガードにアタックした際、自分のユニットを退却させることで手札を増やしつつパワーを上げることができる。
パワー上昇は公開したカード次第であるため不確実。そのため、基本的には２：２交換で手札を整える使い方が基本となる。
手札交換能力としては、「一度公開してから手札に加える」処理の為、中身が相手に筒抜けになってしまうのが弱点である。たとえば、完全ガードがめくれた場合、相手はそれを前提で動くことになり、対処されやすくなる。
それでも損得なしで手札交換ができる効果が弱い訳がない。シャドウパラディンには、パワーが極度に低い代わりに高効率で手札を増やすことができるカードが存在し、それをコストにすれば効率よくアドバンテージを稼ぐことができる。
たとえばドロー効果を持つ《髑髏の魔女ネヴァン》と《黒翼のソードブレイカー》を並べた場合、ブースト込みでパワーは僅か9000にしかならない。しかし、この9000でリアガードに攻撃した後にこの２体をコストにすれば、低パワーのラインを処理しつつドローした分だけ得になり、次の展開につなげることができるのだ。
また、コスト軽減効果を持つカードと併用することで１：２交換を実現することができる。《新鋭の騎士ダヴィド》は無理なく採用できるファーストヴァンガードであり、このカードと併用するまで生き残ればコスト軽減により手札面で得をすることができる。その後同じ効果を持ち、自分の効果で退却された場合デッキに戻るスタンドトリガー《鬼眼の魔導士アルスル》が登場。トリガー枠をこのカードと相性の悪いスタンドトリガーで食うのが難点だが、スペリオルコール手段が多いならこちらも強力。
ハーツを「ブラスター」にしている場合、別のコスト軽減効果カード《真黒の賢者カロン》が使用できる。

総じて、初手で超越する場合は極めて優秀なカードである。このカードか後述の《覇道黒竜オーラガイザー・ダムド》を用いて戦力を整え、シャドウパラディンのもう一つのGペルソナブラスト持ち《暗黒竜ファントム・ブラスター “Diablo”》ないし《暗黒竜スペクトラル・ブラスター “Diablo”》で一気呵成、というのが超越軸のシャドウパラディンの戦い方となっている。このカードは後述の通り本家シャドウパラディンとは袂を分かったのだが・・・。お前ら仲いいな。

ユニット設定

「クラレットソード・ドラゴン」の秘めたる膨大な負の感情に呼応し、ある特殊な未来から「超越」によって召喚された存在。本来の未来を意味する「いつか起こり得る可能性」では無く、「存在しないはずの可能性」であり、「クロノジェット・ドラゴン」を以てしても、彼が真に何者なのか、明言する事はできない。召喚の際、半自動的に“ギアクロニクル”の技術を転用した強化禁呪を施されており、超越によって召喚される戦士の中でも、一際抜きんでた力を持つ。呼びだされた彼は一心に戦場を駆けるのみ。障害と認識される事すら無く、弱者はただ無惨に踏み潰される。冷たく輝く両の目には、何一つ映っていない。

月刊ブシロード 2015年 7月号より引用

ヴァンガード公式ストーリー「惑星クレイ物語」においては、シャドウパラディン内で分派として独立した反逆者《覇道竜クラレットソード・ドラゴン》の傀儡として登場。
設定通りの形で召喚されており、己の意思と呼べるものは物語中何一つ見られない。
その力で《旭光の騎士グルグウィント》のみならず、何者かが仕向けた《暗黒竜ファントム・ブラスター “Diablo”》と《真・撃退者ドラグルーラー・レブナント》すらも駆逐し、《クラレットソード》は神聖国家ユナイテッドサンクチュアリに対して反旗を翻すのだった。このドラゴンは一体何者なのか・・・その正体は、以下のカードで明かされることとなった。

《覇道黒竜オーラガイザー・ダムド》

Gユニット
クラン：シャドウパラディン　種族：アビスドラゴン
グレード：4　パワー：+15000　クリティカル：1　シールド：なし
効果：【超越】（お互いのヴァンガードがグレード３以上で解放！） - ストライドステップ - [あなたの手札からグレードの合計が３以上になるように１枚以上選び、捨てる] 裏のこのカードを(V)に【超越】する。
起【V】【ターン１回】：[【CB(1)】，あなたのＧゾーンから裏の「覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン」を１枚選び、表にする，あなたのリアガードを３枚選び、退却させる] あなたの山札の上から２枚公開する。この効果で公開したグレード１以下のカード１枚につき、相手のリアガードを１枚選び、退却させる。この効果で公開したカードを手札に加える。あなたのＧゾーンの表の「覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン」が３枚以上なら、そのターン中、このユニットのクリティカル＋１。

「オーラガイザー・ドラゴン」――その正体は、「どう分岐した未来においても生まれないはずの存在」。ありえる未来・ありえた過去の存在を呼び出すはずの力「超越（ストライド）」を、「クラレットソード・ドラゴン」が異常なまでの強さへの執着によって捻じ曲げてしまった「無いはずの未来を呼ぶ力」。要約すると、一時的とはいえ完全な無から生命を生み出してしまったことになる。クラレットソードの持つ最も強い感情である「力への渇望」を行動指針にしており、彼の視界では強者以外のすべてが黒く塗りつぶされている。比喩では無く、力無き者は彼の眼に映ることすら無いのである。強化禁呪との融合による新たな超越で呼び出され、さらなる力を得た虚構の黒竜。黒き世界を映す虚ろな瞳が、強者を求め揺れ動く。

「弱さは罪だ。」

《覇道竜クラレットソード・ドラゴン》が呼んだ禁忌の力。有り得る筈もない未来から呼び寄せられた力、それが《オーラガイザー・ドラゴン》だった。公式ストーリーでは禁呪の力で新たな力を得た《オーラガイザー・ドラゴン》として登場し、その力を危険視した《クロノジェット・ドラゴン》と激闘を繰り広げるが、最終的に《クラレットソード》が《ダムド》ごと、虚無とは関係ない本当の無に呑みこまれるという結末に至った。

概要

2015年 8月28日発売予定のブースターパック「討神魂撃」に収録される最高レアリティ「ジェネレーションレア」の２枚中の１枚。高騰、そして難民が約束されたようなものである。・・・と予想されていたが、同パックのジェネレーションレアの片割れに、Gペルソナブラスト持ちの《クロノドラゴン・ネクステージ》がいるため、そちらに押されがちである。それでも非常に高価だが。
また、同パックにはシークレットパックが存在し、「弱さは罪」と箔押しで文字を挿入された特別バージョンのこのカードが収録されている。
《覇道黒竜オーラガイザー・ドラゴン》とは違い、この効果はメインフェイズ中に発動する。そのため、ターン中のリアガードの補充は容易だが、バトルを終えたユニットを退却コストに使用することはできないため、一長一短である。

その効果は、リアガード３体をコストに山札から２枚を手札に加え、不確定ながら退却効果を発揮させるもの。
自分が指定しての退却効果であり、除去対象に制限はないため、相手の脅威となるリアガードを事前に除去しやすい。
だが、効果は極めて不安定であり、場合によってはまったく退却できないこともよくあるため、あくまで引けたらラッキーの精神で行きたい。
公開した２枚を手札に加えるため、損失を抑えることができるが、自陣の枚数的には損をするため、《オーラガイザー・ドラゴン》の使用法のように可能な限り損失を補う使い方をしたい。
また、発動コストを払った時点で《オーラガイザー・ドラゴン》が３枚以上表になっていればクリティカルが＋１される。
このカードではなく《オーラガイザー・ドラゴン》を指定しているところに注意。
退却効果でインターセプトを潰した後このカードのアタックでフィニッシュを決めたいところだが、《オーラガイザー・ドラゴン》とは違いパワーが上昇しないところに注意。
そのため、実際にフィニッシャーとして運用するだけならば、ガード制限とパワーアップ効果を持つ《暗黒竜ファントム・ブラスター “Diablo”》や、２回目のドライブチェックが減少する代わりにヴァンガードがスタンドする《暗黒竜スペクトラル・ブラスター “Diablo”》の方が性能がいい。
とはいえ、自分が狙っての退却効果や損失の回復能力など、このカードならではの利点も存在し、そもそも効果の発動タイミングが違う為、使い分けを心掛けたい。
問題は、山札の消費が異様に早くなる所と、このカードもコストでＧゾーンを表向きにするため、超越できる機会が非常に少なくなってしまうところ。二つのデッキの残りには細心の注意を心掛けたい。
また、このカードのコストはこのカード自身ではなく《オーラガイザー・ドラゴン》しか表にすることができない。なので、基本的にこのカードを少数採用し、先に《オーラガイザー・ドラゴン》を使用、その後このカードに超越、効果で《オーラガイザー・ドラゴン》を表にしてクリティカルを得るのが主な使用法になるだろう。
こういった関連カードの超越が必須なカードを、公式では「クロスストライド」と表現している。
このカードを採用し、全ての効果をフルに発揮する場合、コストで表にする《オーラガイザー・ドラゴン》が必須になる。採用する場合、《オーラガイザー・ドラゴン》を３にしてこのカードを１にするか、《オーラガイザー・ドラゴン》を４にしてこのカードを２にするかの実質２択。しかし、《オーラガイザー・ドラゴン》でソウルを消費することを懸念し、クリティカルを捨てて《ダムド》を初回超越する選択肢も近年は生まれてきている。その場合、《オーラガイザー・ドラゴン》と《ダムド》は各１枚でも最低限機能する。

メディアミックスにおける活躍

アニメ「カードファイト!! ヴァンガードG」では、ヴァンガード普及協会ユナイテッドサンクチュアリ支部長「神崎ユウイチロウ」が使用している。初めて使用されたのは27話「神崎ユウイチロウ vs豊山」戦。
台パンとともに冒頭の台詞を用いて超越（ストライド）。１回目の超越では効果を使用し、完全ガード《カルマ・コレクター》２枚を手札に加えパワー+10000を実現する。２回目の超越ではそのままフィニッシャーとなった。
１回目の効果発動時はこのカードの効果が未判明かつ「完全ガードを手札に加える」と発言していたため、下手をすれば万能サーチかと疑われていた。結果そんなことはなかったわけだが、効果が判明した今となってはは「素で完全ガードを２枚引き当てていた」という凄まじい運命力強運である。
また、「チームトライスリーvs 神崎ユウイチロウ（三面打ち）」でも同様に使用。三面とも初回超越は全てこのカードであり、このカードがフィニッシャーになった一面もある。この時は彼のさらなる切り札《覇道黒竜オーラガイザー・ダムド》を所持しているのが確認できるが、使うまでもないと発言していた。
―――しかし、第45話「新導クロノ vs 神崎ユウイチロウ」にて、《オーラガイザー・ドラゴン》の攻撃すら防ぎきり猛追するクロノに対しとうとう《ダムド》を繰り出す。支部の人間曰く、このカードを前にした者は「恐怖に慄き、絶望に打ち震え、二度と刃向かう事が出来なくなる」という話があるようだ。超越時の口上にほぼ変化はないが、別録りであり、イントネーションが大幅に変化している。「超越ウウウウウウウウウウウ！！」
このカードに限ったことではないが、超越する際、毎度のごとくカードを下敷きに台パンしている。少なくとも、普及協会支部長ともあろうお方が全国大会予選のエキシビジョンマッチでするような行為ではない。その奇行は視聴者の印象に深く残ったことだろう。
一応、これらファイトはファイターのイメージが反映される「GI AS（ギアース）」という三次元映像を用いたファイトである。そのため、現物ではなくホログラムのカードを台パンしていた可能性がある。視聴者の皆はルールとマナーを守って楽しくヴァンガードファイト、しよう！
アタック時の攻撃名は、《オーラガイザー・ドラゴン》が「龍牙重破斬_{（りゅうがじゅうはざん）}」。
《ダムド》の方は「激破業滅波_{（げきはごうめつは）}」。

ファイトでの出番は、神崎のフェードアウトと共に終了するが、神崎はその後山籠もりし修行に励む。その修行が、ひたすらこのカード達の彫像を彫り続けるもので、視聴者のド肝を抜いた。
最終的に《ダムド》の巨大彫像を完成させるが、自身に影響を与えた明神リューズの真なる思想を知り、そのやりきれない想いを像に叩き付けた瞬間、カードを掲げていないにも関わらず、ストライドゲートから遠いにも関わらず、割れ行く彫像から《ダムド》が現世に召喚され、莫大なイメージ力はクロノの元に集約する力の一部となった。

生贄が必要なんだ

カードゲームを題材に扱わないアニメ「Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-」にも《ダムド》が登場。
元々ヴァンガードの裏面がちらっと映ることのあった「オカルティック・ナイン」だが、6話で明確にこのカードが映っている場面が存在する。表のカードのもう一枚は映像が途切れているが、《立春の花乙姫プリマヴェーラ》と推測されている。同アニメで明確に既存のヴァンガードのカードが表で登場するのは、このシーンが初となる。

行方不明の被害者の少女の残した情報の中に、ヴァンガードのカード（通常。Gユニットではない）の裏面が映っていた。また見出しの台詞と「コトリバコ」という呪術の最中である場面、《ダムド》の効果から推測すると、リアガードを喰らってメリット効果を得る＝「生贄」という台詞の補強、として、ヴァンガードファイター或いはヴァンガードGの視聴者に分かるような小ネタとして選ばれたのかもしれない……。