迅悠一とは (ジンユウイチとは) [単語記事]

迅悠一(じん　ゆういち)とは、週刊少年ジャンプで連載されているワールドトリガーに登場するキャラクターである。

概要

読者にすら底を見せない暗躍っぷりからどこまでも掴めない男で、主人公一行の内でもボーダーという組織の内でもイレギュラー的な描かれ方をしている。
底が見えなさ過ぎて主人公一行は勿論彼らにすら個別記事を先どられていたが、人気投票では5位に食い込むなどの結果も残しており、別に人気が無いとかそういうことではない。決してない。風間さんに抜かれてるとかそういうこと言わない。

人物

「ぼんち揚げ、食う？」　「俺のサイドエフェクトがそう言ってる。」

年齢	19歳
誕生日	4月9日
星座	はやぶさ座
血液型	O型
身長	179cm
好きなもの	ぼんち揚げ、女性のおしり、暗躍
所属	ボーダー玉狛支部
ポジション	アタッカー

見た目

サイドを残し後ろにかき上げた髪型と、ブリッジ部の無いサングラスが特徴。このサングラスは後ろで繋がっており、耳にかけるだけでなく首から提げていたりもする。
嵐山准とは見た目的に色々と被っている…どころか、年齢、身長、血液型まで一緒。嵐山隊の時枝充に「双子？」と疑問を持たれていたりするほどだが、現時点では本編にそんな描写はない。
似すぎているためバージョンアップ次第では迅か嵐山のどちらかがアフロまたはモヒカンになるかもしれないことが示唆されている。ドキドキが止まらないぜ！

性格

ぼんち揚げが大好き。くすねた人に箱単位であげる程に好き。
常に飄々とした態度を崩さず、緩い表情も相まって親しみやすそうでありながら信頼でき無さそうな雰囲気を出すが、それらに反して大変思慮深く暗躍を趣味とする。神出鬼没で何を考えているか分からない底のつかめなさで、度々周りの人物をやきもきさせている。ただ成績らしい成績はあまりよろしくはない。
遠征経験もあることから"近界民がみな一様に人間の敵"という考えは持っておらず、遊真との顔合わせにも柔軟に対応するどころかさっさと彼をボーダーに入れようとしていた。
誰にでも人当りよく接していくが、常識に疎く子供っぽい面もありながらどこか乾いている遊真とは昔の自分を重ねていることもあってか兄弟のような関係になっている。その他の面でも修、遊真、千佳の三人にはかなりの思い入れがある様子。肩を並べたり共闘したりで仲間意識の強さを諸所で見せる。
他主人公の先輩ということで大人びた性格をしているが、19歳。　19歳である。

戦闘

自称している「実力派エリート」という肩書に違わず、トリガーの中でも特に強い力を持つとされる黒トリガー"風刃"の持ち主で、サイドエフェクトも相まって戦闘力はボーダー内でも指折り。4巻では風刃を本部に返上しているものの、それ以降でも多数のトリオン兵相手に一人で圧勝しているあたり強いことには変わりないようである。
余談だが、彼の戦闘体は珍しく普段着と変わらない姿。暑い時期にはジャケットを脱いで過ごしている様子。結構ダサい。あとそのおかげで主要人物中最低の服のバリエーション数となってしまっている。

サイドエフェクト

作中でも屈指のチート能力、未来予知というサイドエフェクトを持つ。明確にどういった見え方をするのは描かれていないが、「イメージが見える」と発言しているシーンがある。
起こりうる可能性のあるいくつかの未来が並列して見えるらしく、ある程度は人為的に操作をすることも可能らしい。ボーダーのサイドエフェクトランクではSの「超感覚」に分類される。作中で「予測確定」と言う台詞があるため、人間の持つ予測能力の超強化版だと思われる。
戦闘での読み合いからセクハラしても大丈夫かどうかの選別までに使われている便利すぎる能力だが、絶対的というわけではない。見える未来自体がその中に迅の望むものがあるとは限らず、また良い未来と悪い未来が必ず順番に並んでいるわけではないため最良と最悪の未来が隣り合わせで少しのきっかけで最悪に転ぶ可能性もある。会ったことのない人間の未来は見えなかったり、小さな攻撃は読み逃がすこともあったり、力量が覆せなければ未来を変えることも出来なかったりしている。それでも十分強いのだが。

経歴

詳しい経歴は判明していないが、ボーダーには組織が公になる以前から所属していた様子。
過去には師匠である最上宗一と母親が近界民に殺されていることが明かされており、年齢に反し達観した性格はそのことに起因しているのかもしれない。普段のキャラからは分かりづらいが結構重い過去を背負っている。

黒トリガーを持つ前からかなりの戦闘能力を有し、総合1位である太刀川慶とはボーダー内で弧月（太刀川）vs スコーピオン（迅）のライバル関係にあった。だが太刀川が風刃に選ばれなかったことで二人のライバル関係は終わり、決着はつかないまま迅はS級となってしまう。

……本人に直接関することで書けることがこのくらいなレベルで、謎を多く含む人物である。
以下は作中での主な働きのまとめ。戦歴はまた別項目。

初登場時～（2巻、3巻）

「もちろんです　実力派エリートですから」
イレギュラー門の対策で上層部の会議に呼ばれ、そこで2度に渡る隊務規定違反についてのことで呼びつけられていた修と再会を果たす(初対面は修が入隊試験に落ち警戒区域内に侵入したとき)。あわやクビかと思われていた修に「イレギュラー門の解決に彼が関わっている」と言い処分を保留にさせ、その後イレギュラー門の問題を解決した遊真とレプリカの手柄を修に移すことで彼をB級に昇進させた。その時、何故か勝手に修の隊服にアレンジを加えている。

空閑遊真と雨取千佳のボーダー入隊（3巻、4巻）

「言っただろ？　「楽しいことはたくさんある」って」
黒トリガー持ちということで城戸派一党に狙われることになった遊真を庇うため、ボーダーへと勧誘する。
その際、遊真がこちら側の世界に来た目的の人物であり迅の師匠でもあった最上宗一は既に亡くなっており、迅の持つ"風刃"が最上の残した黒トリガーであることを明かしている。
一度は断られるものの、遊真と関わるきっかけになった修と、兄と友達を探すためボーダーに入りたがる千佳、こちら側の世界にいる目的を見失った遊真の三人で話し合った結果、三人揃ってボーダー入隊、ひいては玉狛支部に転属することになり、三雲隊結成までの第一歩に一役買った。

ハードな人生を送ってきた遊真に楽しい時間を作ってやりたいとして、黒トリガー奪取作戦を経てから空閑遊真のボーダー入隊の交渉条件に師匠の形見である黒トリガー、"風刃"を本部へ返上。風刃争奪戦の際にはかなりの執着を見せていたらしく、黒トリガー奪取作戦で戦った風間、太刀川には驚かれていた。

大規模侵攻時(5巻～10巻)

「そうさせないためにおれたちが行くんだ」
侵攻開始に先んじて修が最悪命を落とすことになるのを予知しており、三輪に対し、風刃の使い手に推薦するのを引き換えに修を助けるよう頼みに行っていた。勿論三輪には突っぱねられ気味に断られていたが、それでも自身の持つサイドエフェクトから「きっと助ける」と断言した。

侵攻開始からは修の死を回避するため遊真と共に尽力し、人型近界民･ヒュースを捕虜にする。上記の三輪についても合わせて、直接的ではないにしろアフトクラトル撤退に大きく関わったのは言うまでもない。
しかし結果的には修に大怪我をさせてしまい、しばらくの間は落ち込んでいた様子である。

戦歴

黒トリガー奪取作戦（3巻、4巻収録）

「実力派エリートとして　かわいい後輩を守んなきゃいけないな」
遊真の持つ黒トリガーを奪取しようとしたA級上位の太刀川隊、風間隊、冬島隊(の当真)、三輪隊と相対。黒トリガーに対抗できると判断された部隊が選ばれる遠征部隊に迅一人では良いとこ五分五分だったが(本人談)、忍田本部長の命によりA級5位の嵐山隊が迅に加勢し戦闘開始となる。

嵐山隊が三輪隊の三輪と米屋、太刀川隊の出水、冬島隊の当真を受け持ち、迅は太刀川、風間隊の3人、三輪隊のスナイパー二人と交戦することになる。本部との摩擦を考えて部隊を『撃破』ではなく『撤退』させようとしていたが、さっさと太刀川にバレたため、プランBと称してA級4人を緊急脱出させ他狙撃手である二人を撤退に追い込み"風刃"の強さを見せつけた。
その際首チョンパにされた菊地原はこのおかげでそれ以降散々な扱いを受けることになる。

その後、遊真のボーダー入隊の条件に風刃を本部へ返上。以降はスコーピオンで戦っている。

大規模侵攻（5巻～10巻）

「悪いがここからは　おれが相手をさせてもらう」
「おっと間違えた　「おれが」じゃなくて「おれたちが」だった」
最初は一人で西部を担当するはずだったが、修が死ぬという未来を回避するため西部を天羽月彦に任せ、遊真と共に雨取千佳を捕えようとしていた人型近界民、ヒュースとヴィザの前に立ちふさがる。

遊真はヴィザ、迅はヒュースを相手取り1対1の戦闘に持ち込む。

地下道に誘い込むもののヒュースのトリガーが保護色になってしまったことで劣勢になったかと思われたが、未来予知による揺さぶりから突進してくるヒュースをバリケードであるはずのトリガー（エスクード）で挟み込むなど話題の提供奇策を講じ続け牽制の状態を維持し、その間に修と行動していたレプリカの一手により大規模侵攻は終結。アフトクラトル側に見捨てられたヒュースを殺しはせず、「悪いようにはしないから投降しろ」と彼を捕虜として扱った。
このときにはS級からA級になっていたが、それを感じさせない程の戦闘能力を見せつけている。

これら大規模侵攻においては、C級隊員の援護と人型近界民を捕虜にしたことが評価され、一級戦功を上げている。

戦闘スタイル

バリバリのアタッカーで近距離攻撃を主とする戦法。だが、戦術の読み合い等に縁が無いタイプのアタッカーではなく、罠を仕掛けるといったことも戦術に組み込んでいる。

物体に斬撃を伝播させ、残弾を表す光の帯が残る限り目の届く範囲どこにでも攻撃ができる黒トリガー"風刃"の使い手。その性能から攻撃範囲はアタッカーにしてはかなり広く、多対1にもつれ込んでもまだ余裕で対処仕切れている程。ゲームでは訓練室の端から端まで効果を発揮するなど本当にえげつない範囲をカバーしている。
また時間差で攻撃を仕掛けるのも可能なこと、接近されると能力の発動を潰されただのブレード同然になる･残弾が丸見えなため敵にも対処する要素が残っているなどの弱点がカバーできることから、本人の言う通り迅の持つサイドエフェクトとは相性抜群である。実質A級上位のメンバーに6対1で勝利を掴み個人総合1位と3位を緊急脱出させた。

4巻にて風刃を本部に返上した後は風刃を手にする前と同じスコーピオン二刀流の近距離アタッカーに戻る。ただノーマルトリガーに戻ってもへらっとした顔で相手に揺さぶりをかけていたり、エスクードを使った罠を仕掛けていたり、いやらしいに少し寄っている戦法は変わりない様子。
ライバル関係にあったという過去の通りで行くと個人総合1位の太刀川と同程度の実力者であり、回が進むごとに段々と浮彫になっていく太刀川さんの化け物具合からしてS級を下りたとしても単純にその戦闘能力が落ちたわけではないことが分かる。あとは今後の出番によりけりだ。

実力派エリート迅

ワールドトリガーのプロトタイプとして読み切りで発表された作品。どんなタイトルだ
主人公の名前は迅遊一となっており違いも多くあるが、キャラクターデザインや性格などはワールドトリガーの迅に引き継がれている部分がある。作者曰く、「強すぎ&大人すぎなため先輩キャラにコンバートされた」とのこと。
同じくして玉狛の陽太郎もこちらから続投。読み比べてみると面白いことがあったりする。