GPOneとは、モータースポーツのニュースを扱うイタリアのwebサイトである。
MotoGP、スーパーバイク世界選手権など2輪モータースポーツを扱っている。
イタリアのwebサイトだが、英語読みで「ジーピー・ワン」と読む。この動画でもハッキリと「ジーピー・ワン」と言っている。
イタリア人への取材力が高い。ライダー、チーム監督、個人マネージャーなどが記事に出てくるが、その多くがイタリア人である。イタリア人MotoGP関係者のコメントを聞きたいならこのサイト。
アプリリアやドゥカティへの取材力が高い。ドゥカティ社長もちょくちょく記事に登場する。
スペイン人への取材力も高い。イタリア語とスペイン語は酷似した言語で、スペイン人がイタリア語で話しかけられてもなんとなく意味を理解できる。「イタリア語 スペイン語 似てる」と検索すると、そのことを語る記事が多くヒットする。
ホルヘ・ロレンソやマルク・マルケスも、平気でイタリア語を喋っている。
そのためスペイン人がGPOneの記事にしばしば登場する。
数々のイタリア人ライダーの個人マネージャーを務めてきたカルロ・ペルナットという人のコメントが定期的に掲載される。
カルロ・ペルナットについては、アンドレア・イアンノーネの記事の後半にあるこの項目も参照のこと。
2018年10月28日に行われたオーストラリアGPで、39歳のヴァレンティーノ・ロッシは1位から5秒離れた6位に沈んでしまった。これを見たカルロ・ペルナットはGPOneで「ヴァレンティーノは年齢の重さを感じ始めている」とコメントした。
ところが、1週間後の2018年11月4日に行われたマレーシアGPにおいて、ヴァレンティーノは猛暑にもかかわらず好走した。1周目から16周目まで好タイムを刻み、首位を走行し続けて、健在であることをアピールした。このページを見るとずっと先頭を引っ張っていた事がわかる。
するとレースを観戦していたホルヘ・ロレンソが「ヴァレンティーノは素晴らしい走りをしたね。誰かさんは、『ヴァレンティーノは年齢を感じ始めている』と言ってたけど」とSNSでコメントした。
この誰かさんとは、カルロ・ペルナットのことである。ホルヘ・ロレンソもGPOneをしっかり見ているらしい。
舌戦を熱心に取り上げることについては業界屈指の存在である。
近年の舌戦はSNS上で展開されることが増えてきた。SNSのコメントは、アップロードした人が自由に取り消すことができるのが特徴である。
そのため、GPOneはSNSのコメントのスクショ(スクリーンショット)を撮って、がっちり証拠を確保する傾向がある。まったくもって抜かりがない。
2018年のアンドレア・ドヴィツィオーゾとホルヘ・ロレンソの舌戦事件もスクショを撮りつつしっかり記事にしていた。
テストになると特派員をサーキットに送り出し、マシンの写真を撮影し、記事にする。マシンの変化に対して敏感に反応するサイトである。
そのとき、マシンの画像をただ貼り付けるのではなく、画像編集ソフトを用いて注目すべき部分を○で囲み、読者が理解しやすいようにちゃんと工夫する。
この記事ではドゥカティのスプーンを○で囲んでいるし、この記事ではホルヘ・ロレンソのマシンのハンドルからゴムが脱落したことを○で囲んで強調している。
この、注目すべき部分を○で囲む工夫は、他のサイトではあまり見られない。画像データを大量に掲載することで有名なMotorsport.comは、一切そういうことをしない。「手が入っていない綺麗な画像を読者に提供する」という理念がMotorsport.comには強いのだろう。
ただ、GPOneの○囲みのほうが、やはり読者にとっては親切な手法であると言える。
ちなみに、GPOneが使っている画像編集ソフトはペイントだと思われる。ペイントはどのパソコンにも入っている基礎的な画像編集ソフト。そういう初歩的なソフトで手軽に○を付けているので、GPOneには「素人が手作りで作ったサイト」という雰囲気を感じる人もいるだろう。
2018年1月31日、F1の公式ウェブサイトでグリッドガールを廃止することが表明された。グリッドガールは女性差別につながる、というのが理由だった。
このことはレース業界を震撼させ、MotoGPにもその余波がやってきた。2017年シーズンまでMotoGPのYoutube公式チャンネルでレースごとにグリッドガールの動画(こんな感じの動画)がアップロードされていたのに、2018年シーズンからはそういう動画がアップロードされなくなったのである。
MotoGP公式はそんな感じで世間の批判を恐れていたのだが、イタリア人にとっては世間の批判などどこ吹く風といったところだった。GPOneには2019年シーズンもしばしばグリッドガールの画像集がアップロードされる。(記事1、記事2)また、Motorsport.comのイタリア版にも、そういう記事が出てくる。(記事1、記事2)
2016年以降は英語版が作られるようになった。英語版の文章は平易な英文で読みやすい。簡単な英単語を選んで文章を書いており、文法的にもしっかりしている。日本の高校英語レベルといってさしつかえない。
ところが、GPOneの中で英語に翻訳される記事は全体の一部に過ぎない。イタリア語版の記事は多く、英語版の記事は明らかに少ない。GPOneをお気に入りに入れるのならイタリア語版にすべきである。
イタリア語版を読むときはGoogle Chromeの翻訳機能を駆使していきたい。
普段はGoogle Chromeの翻訳機能を「イタリア語→日本語」にしておいて、記事を翻訳する。大雑把ながら、だいたいの意味を把握することができる。
正確に読解したいと思ったら、Google Chromeの翻訳機能を「イタリア語→英語」にする。イタリア語から英語に変換する精度は非常に高い。Google Chromeが作り出す英文を自力で読む。たいてい、高校英語レベルの平易な英文になるので、根性があれば読むことができる。
GPOneには少し意地悪なところがあり、記事の文字を範囲選択したり右クリックしたりすることができない。著作権を無視して不正に文章をコピーする人がいるため、対応策として、そうしている。
そのため、意味がわからない言葉をGoogle検索する場合は、自分でキーボードを叩いて文字を検索窓に打ち込まねばならない。イタリア語版をGoogle Chromeで英訳したら「infallibility」という言葉が出たとする。キーボードで「infallibility」と正確に入力するのは面倒である。
過去の記事を上手に検索するには、Googleの検索窓に「site:gpone.com」と入れるとよい。
例えば、ダニロ・ペトルッチが警察と関わりがあることを報じる記事を読みたいと思ったとする。その場合は「Petrucci polizia site:gpone.com」と検索する。
GPOneはURLの組み方を過去に変えたことがあるらしく、昔のURLを入力しても記事が表示されないことがある。たとえば、ホルヘ・ロレンソの日本語版Wikipediaに「http://www.gpone.com/index.php/en/component/content/article/1203-lorenzo-burro-e-martello.html」という文字列が典拠として載っているが、これをブラウザに入力しても「ページが見つかりません」と出てしまう。
しかし、そこで諦める必要は無い。「lorenzo-burro-e-martello site:gpone.com」とURLの一部の文字でGoogle検索すればよい。すると見事にこの記事がヒットする。
せっかくなので、他のイタリア・スペイン系モータースポーツウェブサイトの検索方法も合わせて列記しておきたい。イタリア人やスペイン人のMotoGP関係者の詳細を知りたい時に重宝する。
サイト名 | 所在国 | 入力する文字列 |
GPOne | site:gpone.com | |
moto.it | site:moto.it | |
Corsedimoto | site:corsedimoto.com | |
Gazzetta.it | site:gazzetta.it | |
Marca | site:marca.com | |
AS.com | site:as.com |
GPOneはYoutubeのチャンネルを持っており、そこで「MotoGP関係者を車に連れ込んで、インタビュアー2人と雑談させる」という企画の動画をしばしばアップロードしている。
この企画はGPOne CARといい、こちらで動画がまとめられている。
2015年まではInCarMotoGP Gossipという企画名だった。このように検索すると動画が出てくる。
イタリア人だけではなく、スペイン人も頻繁に登場する。
先述のようにスペイン語とイタリア語は非常に近くて似ている言語同士であり、意思疎通しやすい。スペイン人にイタリア語で話しかけても十分に理解してもらえるし、イタリア人にスペイン語で話しかけても十分に理解してもらえる。このことは海外サッカーを見る人たちの間でもよく知られていることである。
ホルヘ・ロレンソやマルク・マルケスもイタリア語で質問されて平気で受け答えしている。
会話の内容を理解するには字幕を付けたい。Youtubeの動画の枠の右下に字幕のアイコンが出るので、それをクリックすると、イタリア語の字幕が自動生成される。
イタリア語の字幕では意味を取りにくいので、イタリア語字幕を他の言語に翻訳させる。
字幕アイコンの右隣に設定アイコンがある(*の形をしていて、赤いHDという文字が被さっている)。
その設定アイコンをクリックすると、下から2番目に「字幕」の選択肢が出るので、クリックする。
すると一番下に「自動翻訳」の選択肢が出るので、クリックする。
いろんな言語が出てくるので、下までスクロールして英語を選択する。すると字幕が英語になる。
日本語を選択して日本語字幕にすると、どうも翻訳精度が低すぎるのかまともな字幕にならない。
英語を選択して英語字幕にして、あとは根性で英語を読解していくのがいい。
字幕がどんどん流れていくので、じっくり読むならキーボードのスペースを押して一時停止させたい。
車中お喋り動画はさしたる内容でないこともあるが、濃密な内容の時もある。
濃密な内容の時は、喋った内容を文字にしてちゃんと記事にしてくれる。この記事も、車中お喋り動画を文字にした記事である。
1999年秋、イタリアのパオロ・スカレーラ(Paolo Scalera)が創業した。
パオロ・スカレーラはベテランの編集者で、Twitterのアカウントはこちら。日本に来たときの画像をTwitterに上げている。画像1、画像2
先述の車中お喋り動画に必ずと言っていいほど登場している。この動画でも後部座席に座って楽しそうに爆笑しており、人柄が感じられる。
2019年現在のGPOneの読者数は、毎月45万人以上である。
GPOneの本社は、イタリアの首都ローマ郊外のこの場所にある。
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最終更新:2024/04/19(金) 06:00
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