ネイチャーストリップ(Nature Strip)とは、2014年生まれのオーストラリアの競走馬である。
オーストラリアのスプリント路線で、王者に君臨する強豪である。
馬名の由来は「道路沿いの草地、芝生」。決して卑猥な意味ではない。
主な勝ち鞍
2018/19シーズン:ザギャラクシー(G1)、マクエウェンステークス(G2)、ルビトンステークス(G2)
2019/20シーズン:モイアステークス(G1)、スプリントクラシック(G1)、TJスミスステークス(G1)、チャレンジステークス(G2)
2020/21シーズン:ブラックキャビアライトニング(G1)、TJスミスステークス(G1)
2021/22シーズン:スプリントクラシック(G1)、TJスミスステークス(G1)、キングズスタンドステークス(G1)、コンコルドステークス(G3)、ジ・エベレスト
父Nicconi、母Strikeline、母父Desert Sun。父は実績を残している種牡馬だが、産駒が晩成傾向で2歳での活躍を求められるオーストラリアでの評価はそれほど高くない。
本馬はトーセンスターダムやブレイブスマッシュといった日本からの移籍馬を管理したダレン・ウィアー厩舎に所属することとなった。
2017年10月10日にモーニントン競馬場の未勝利戦でデビューして勝利。その後は下級条件戦で勝ち星を積み重ねながら5月5日のユークレースステークス(G2)に出走して4着と好走した。
その後は、ハンデ戦とリステッド競走2戦を3連勝で勝利してシーズンを終えた。
9月8日のマクエウェンステークス(G2)に出走し、コースレコードで逃げ切り重賞初制覇。G1初挑戦となったモイアステークス(G1)ではレース序盤から果敢に先頭に立つもG1では荷が重たかったのか直線で馬群に沈み8着に敗れた。
年が明けて2月2日の競走に出走する予定だったが、自身が所属するダレン・ウィアー師が警察による厩舎の強制調査を受けた結果、禁止薬物や未登録の銃等を押収され逮捕されたため直前で回避。その後ウィアー師は4年間の調教資格停止処分を受けたため多数の所属馬が急遽転厩せざるを得なくなり、ネイチャーストリップもクリス・ウォーラー厩舎に転厩した。
前述のドタバタがありながらも1週間後のルビトンステークス(G2)に出走。圧倒的な1番人気に2着に3.5馬身差の圧勝で応えた。
オークリープレート(G1)では、1番人気に推されるが10着に敗れる。しかし、ザギャラクシー(G1)ではハナに立って粘り込みを図り、0.1馬身差凌いでG1初制覇を飾った。
その後は日ドゥームベン10000(G1)に出走するも伸び切れず4着に敗れた。
9月7日のコンコルドステークス(G3)で始動して4着。しかし、叩き2戦目のモイアステークス(G1)では5着までが半馬身差の大接戦を制して勝利し、昨年の雪辱を果たした。
その後は超高額賞金競走であるジ・エベレストに出走するもYes Yes Yesの4着に敗れるも、巻き返しを図るスプリントクラシック(G1)では一方的にリードを広げて2着に3.25馬身差の圧勝で3つ目のG1勝利を挙げた。
2月25日のブラックキャビアライトニング(G1)で戦線復帰するも4着に敗れるが、チャレンジステークス(G2)ではRedzelに3馬身差をつけて完勝した。
秋の大一番TJスミスステークス(G1)では1番人気に推された。レースは先行争いを制して最終コーナーで構造を突き放し、そのまま2馬身のリードを保って逃げ切り4度目のG1勝利を挙げた。
今季はG1 ・3勝などの活躍が評価されて豪州年度代表馬および最優秀短距離馬に選出された。
9月5日のコンコルドステークス(G3)で始動して2着。10月3日のプレミアステークス(G2)は4着と連敗。ジ・エベレストでは残り200mで先頭に立つも伸びを欠いて7着。連覇の懸かったスプリントクラシック(G1)は後続を離して逃げるもBivouacに並ぶ間もなく交わされ2着。
上半期は4戦全敗という結果に終わった。
2月13日のブラックキャビアライトニング(G1)に出走し、2番手からの追走から残り200mで抜け出すと後続の追撃を振り切って0.5馬身差で勝利。久々の勝利でG1・5勝目を挙げた。
続くチャレンジステークス(G2)では2着に敗戦。この時の勝ち馬Eduardoとはスプリント戦線で何度も相まみえることとなる。
連覇の懸かったTJスミスステークス(G1)では1番人気に推され、絶好の手応えで2番手を追走して直線残り300mから一気にスパートで2馬身差の完勝を収めた。
今季は上半期の不調もあって年度代表馬は逃すも、2年連続で最優秀短距離馬を受賞した。
9月4日のコンコルドステークス(G3)で始動し、軽く促しただけで2.48馬身差の楽勝。しかし、ザショーツ(G2)では中間点で先頭に立つもEduardoに差し返されて2着に敗れた。
3度目の挑戦となったジ・エベレストでは1番人気に推されての出走。好スタートから先頭となって、直線では後方から追い込んできたMasked Crusaderを0.2馬身差で封じて勝利。三度目の正直で現役最速を証明した。
続くスプリントクラシック(G1)では圧倒的1番人気で出走。コース中央を先頭に立って進み、徐々に外ラチ沿いに進路をとり、残り300mで一気に後続を突き放し、最後は流す余裕をみせて3.25馬身差の圧勝。G1・7勝目を圧巻の逃げ切りで飾った。
2月19日のブラックキャビアライトニング(G1)に出走して1番人気に推されるも、一完歩目で隣の馬と接触して後手となり、早めに仕掛ける強気の競馬で挽回を図るも同厩のHome Affairsを0.1馬身捉え切れずに2着に敗戦。
続くチャレンジステークス(G2)では単勝1.70倍に推されるも、やや伸び上がるような発馬で2戦続けてスタートを決められず、すぐさま2番手に付けて先頭に立つEduardoをマークするも直線に脚色が揃って交わせる気配がなく、そのままリードを保ったEduardoに連覇を許す結果となったばかりか、3連闘&中1週を挟んで3連闘中の最低人気馬Shelby Sixtysixが襲い掛かり3着と久々に連対を外す結果となった。
3連覇の懸かったTJスミスステークス(G1)は単勝2.3倍の1番人気となり、Eduardo・Masked Crusaderがそれに続く形となった。他にも前走でネイチャーストリップに先着し、3連闘&中1週を挟んだ5連闘でG1を制覇して中1週で挑むShelby Sixtysixの姿もあった。レースはEduardoとの主導権争いを制して先頭に立つと、迎えた直線で突き放し、2着Eduardoに3.36馬身差で圧勝。8度目のG1勝利を3連覇で飾った。
その後は僚馬Home Affairsと共にイギリスに遠征してロイヤルアスコット開催に参戦。キングズスタンドステークス(G1)に出走し、アメリカから参戦してきたGolden Palに続く2番人気に推された。発馬で落馬する馬や鞍上が除外された馬に気を取られてGolden Palが出遅れる波乱があり、本馬もやや後手に回る形になったが抜群のスピードで瞬く間に位置を取りに行き、中央寄りから先頭に並びかけると残り1ハロン標識からスパートすると懸命に追われる他馬を尻目に見る見るリードを広げて5ハロン戦でありながら2着に4馬身半差という圧巻の着差で9度目のG1制覇。豪州調教馬による5頭目のキングズスタンドステークス制覇で、ロイヤルアスコット開催制覇は2012年のBlack Caviar以来10年振りだった。
その後は中3日でプラチナジュビリーステークスに出走のプランも挙がったが回避。ジ・エベレスト連覇に備えて休養に入った。
9月17日のザ・ショーツ(G2)にて始動、1番人気に支持された。逃げる2番人気Eduardoの後ろにつけて競馬を進め、直線で突き放しにかかるEduardoを残り100mで捉えると2着に1.35馬身差つけて快勝。一度も鞭を振るうことなく今季初戦を勝利した。
連覇の懸かるジ・エベレストでは単勝1.9倍の圧倒的1番人気に支持されての出走。大外枠から逃げるEduardをマークして最終コーナーで並びかける。残り300mでEduardを交わして先頭に立つも、大外枠からの強気の競馬は無謀だったのかGiga Kickらに交わされて4着。前々年のこのレース以来まる2年ぶりに3着以内を外す結果となった。
その後はチャンピオンズスプリント(G1)でRoch 'n' Horseにアタマ差で敗れ2着、年が明けてのブラックキャビアライトニング(G1)はCoolangattaの6着、T.J.スミスステークス(G1)はI Wish I Winの4着に敗れシーズンを終えた。
シーズン初戦としてコンコルドステークス(G3)に出走したが、Remarqueの6着(8頭立て)に敗れ、レース後に引退が発表された。通算43戦23勝(G1・9勝)。
| Nicconi 2005 鹿毛 |
Bianconi 1995 青鹿毛 |
Danzig | Northern Dancer |
| Pas De Nom | |||
| Fall Aspen | Pretense | ||
| Change Water | |||
| Nicola Lass 1995 鹿毛 |
Scenic | Sadler's Wells | |
| Pretense | |||
| Dubai Lass | Bletchingly | ||
| Frivolous Lass | |||
| Strikeline 2000 栗毛 FNo.16-a |
Desert Sun 1988 鹿毛 |
Green Desert | Danzig |
| Foreign Courier | |||
| Solar | Hotfoot | ||
| Languissola | |||
| Strike High 1989 鹿毛 |
Pre Emptive Strike | Blushing Groom | |
| Queen Maud | |||
| Flight Hostess | Zamazaan | ||
| Robins Flight |
クロス:Danzig 3×4、Northern Dancer 4×5×5、Nearctic 5×5
掲示板
9 ななしのよっしん
2023/01/26(木) 19:22:33 ID: drUsJC1sL4
今年はブラックキャビアライトニングからTJスミスステークスに向かう模様。秋はジ・エベレストで昨年の屈辱を果たすことを考えている
10 ななしのよっしん
2023/04/03(月) 08:39:34 ID: drUsJC1sL4
TJスミスステークスは4着で4連覇ならず……
もう8歳だし、衰えが目立ってきたか
11 ななしのよっしん
2023/04/03(月) 11:30:19 ID: oAZvjF/gWg
イギリスで最も美しい季節の夏、芝深くフラットなアスコットのニューマイルで、魚鱗の陣形に広がった地元馬達を引き連れて5ハロンを突き抜け、あの快速牝馬レディオレリアを上回る圧巻のBHAレーティング126を獲得したキングズスタンドステークスの征服的な勝利は、間違いなく21世紀のロイヤルアスコット史上に残る壮大なパフォーマンスだった
主流の考えではないと思うが、今になって昨シーズンを振り返っても、あのロイヤルアスコットの主役はバーイードではなくネイチャーストリップだったのではないかと個人的には感じられる
しかし、その後の成績は下降線をたどり、結局これが最後の輝きになってしまうのかということを思わせる本シーズンになってしまっているな……
いや、あるいは競馬人にありがちな北半球重視のバイアスを排せば、実際はアスコット遠征に先立ってT・J・スミスステークスで古豪エデュアルドを一蹴し、南半球を代表するスプリント戦の三連覇を達成した時こそが本馬の全盛期だったのかもしれない……
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/25(木) 11:00
最終更新:2025/12/25(木) 11:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。