ヨシダ(競走馬)とは (ヨシダとは) [単語記事]

ヨシダ(Yoshi da)とは、2014年に日本で生産された米国の競走馬・種牡馬である。鹿毛の牡馬。

概要

父ハーツクライ、母*ヒルダズパッション、母父Canadian Frontierという血統。父はSS 産駒でGⅠ2勝。種牡馬としてもジャスタウェイ、リスグラシューなど大物を数多く輩出している。母は米国馬でGⅠバレリーナS勝利を含め14戦8勝の実績を持つ活躍馬。引退後に繁殖牝馬としてノーザンファームに輸入され、本馬は2頭目の産駒である。母父は米国でGⅢ1勝のみという成績だったが産駒にはGⅠ 馬が2頭いる。

ノーザンファームで生まれた本馬は翌年のセレクトセールに上場され、米国の馬主ウィンスターファームのエージェントが9400万円で落札。生産者であるノーザンファームの代表吉田勝己の名前からヨシダと命名され、母の故郷米国で競走生活を送ることとなった。

TheatricalやCigarなどを手がけた名伯楽ウィリアム・モット厩舎に預けられたヨシダは2歳10月にデビューし半馬身差の2着。一旦間隔を空け、3歳4月の未勝利戦で初勝利を挙げる。続くリステッド競走も4馬身差で完勝したことで初重賞挑戦となったGⅠ ベルモントダービーは1番人気に推されたが、同期のBCジュヴェナイルターフ勝ち馬 Oscar Performa nceに敵わず5着に敗れる。その後GⅡ名誉の殿堂S、GⅢ サラナクSと連続2着を経て、10月のGⅢ ヒルプリンスSで*ブリックスアンドモルタル(2年後の米年度代表馬)を破り重賞初制覇を飾る。

4歳初戦は4月のGⅠ オールドフォレスターターフクラシックS。6番人気の低評価ではあったが早め先頭から押し切り3/4馬身差でGⅠ 勝利を果たす。

その後英国に遠征したGⅠ クイーンアンS、米国に戻ったフォスターデイヴHで連続5着に敗れたことを機に、陣営はかねてチャンスを窺っていたというダート挑戦を決定。GⅠ ウッドワードSに出走する。ダート初出走ながら3番人気に支持され、最内1番枠から発走。中団の最内で脚を溜め、4コーナーで外に持ち出され、横一線で直線を向くと大外から一気に進出。直線半ばで先頭に立ってそのまま突き放し、後続に2馬身差をつける完勝でGⅠ2勝目を挙げ、日本産馬として初めて米国のダート GⅠを勝利する快挙を成し遂げた。なお、ハーツクライ産駒としても国内外含めて初のダート GⅠ 勝利である。

この勝利から本格的にダートに転向し、BCクラシックに出走。7番人気の低評価ではあったが、勝ち馬 Accelerateから1+3/4+ハナ差の4着に善戦する。

5歳初戦は一旦芝に戻ったGⅠ ペガサスワールドカップターフ。1番人気に支持されたが、メンツが揃ったこともあって完敗の6着。ここから歯車が狂ったか、ドバイワールドC、さらにGⅡ スティーヴンフォスターSも6着。夏のGⅠホイットニーSは2着、連覇を狙ったウッドワードSも3着と勝ちきれず、BCクラシックでは1着馬から15馬身以上遅れての8着に惨敗し、このレースを最後に引退となった。

引退後は所有者であるウィンスターファームで種牡馬として繋養され、初年度は種付け料2万ドルで148頭に種付け。しかし2年目は85頭、3年目は50頭と種付け数は右肩下がりとなり、初年度産駒がデビューした2023年の種付け料は初年度の半額の1万ドルまで下がってしまった。

この状況から、2024年から日本へ輸入。*アダイヤーや*フクムとともにダーレー・ジャパンで供用されることとなった。日本での初年度種付け料は150万円。