天霧(あまぎり)とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する、大日本帝国海軍の特II型(綾波型)駆逐艦5番艦〈天霧〉をモデルにした艦娘である。
担当声優は鈴木みのり、キャラクターデザインはdrew。
艦これにおいて、長らく綾波型駆逐艦は"波級"である綾波・敷波、そして綾波型改と呼ばれる朧・曙・漣・潮の6隻が実装されていたが、その間に当たる、いわゆる"霧級"の4隻はぽっかりと実装から外れたままであった。
しかし、2017年8月11日から開始された夏イベント「西方再打通!欧州救援作戦」の開始直前、公式ツイッターにて「ある魚雷艇と衝撃的な接触をした姉を持つ特II型駆逐艦」「ある魚雷艇と衝撃的な接触をした、あの特II型駆逐艦五番艦」とほぼ名指し[1]で2隻の実装が発表された。
そしてイベント3面目及び4面目にてドロップ実装されたのが、特II型(綾波型)5番艦(特型のくくりでは15番艦)「天霧」であった。かなりドロップ率が高く設定されていた、という噂もあるが、やはりドロップ艦の悲しさ、出てこない提督のところにはとことん出てこない存在であった。
容姿はというと、妹の狭霧が白に近い灰色(銀色?)の髪なのに対し、天霧は黒に近い灰色の髪をしている。その髪をくくって垂らしている髪型は、妹の曙を思わせる。そして沖波実装以来久し振りの、艦これ史上11人目となる眼鏡っ艦娘である。しかも中破しても眼鏡はそのままである。
ちなみに、スカートの下はショートパンツの模様。
史実で綾波型の武闘派といえば綾波が筆頭に挙げられるが、天霧も何気に歴戦の駆逐艦であり、それを反映してか性格は割と男前な感じで、口調は江風や嵐を彷彿とさせる(後述の史実項にあるとおり、天霧は江風や嵐とも接点があったりする)。眼鏡っ子でこの性格はこれまでに無かったパターンといえる。
2017年9月12日のメンテナンスでイベントが終了し、入手手段は絶たれた。そして運良く入手し育てていた提督達にはサプライズがあった。同日のアップデートで、天霧改のグラフィックが新規絵に変更となったのだ。
七駆でお馴染みの絵師drew氏は、既に朧、曙、漣で改のグラフィックを新規に書き下ろしており(潮は改二グラフィックがあるので改は変更なし)、天霧と狭霧にも期待の声はあったのだが、あまりに早い展開であり、しかも諸事情により通常はメンテが終わる前に公開される運営のアップデート報告がメンテが終わった後になったこともあり、提督達の「誰だこのイケメン眼鏡は?」という戸惑いの声があがったという。
中破絵では例によって服が破れるが、その下から鍛えられた腹筋が見え、「ナイスバルク」「これは武蔵の幼生ですわ」という賞賛の(?)声が上がっていた。
綾波型駆逐艦5番艦〈天霧〉は、1928年(昭和3年)11月28日に東京の豊洲にあった石川島造船所にて起工、1930年(昭和5年)11月10日に竣工した。名前は「天に立ちこめる霧」から。竣工後は姉妹艦である"霧級"4隻で第8駆逐隊を編成。一時、特型の駆逐隊は3隻編成にすることになり〈狭霧〉が第10駆逐隊に転出したが、その後4隻編成に戻り、さらに第20駆逐隊に改称となって太平洋戦争を迎える。
その後数々の戦いをくぐり抜けていくことになり、歴戦の駆逐艦となった〈天霧〉のエピソードでもっとも知られているのが、1隻の米軍魚雷艇との衝突である。
〈萩風〉〈嵐〉〈時雨〉と共にコロンバンガラ島(のちに〈神通〉最後の戦いの場として有名になった)への輸送作戦中だった〈天霧〉は、1943年(昭和18年)8月3日の深夜2時(しかも月も無い、どころか天候はスコールだった)、突然目の前に現れた魚雷艇に避ける間も無く衝突してしまった。その衝突した相手は、哨戒をしていた米軍魚雷艇PT-109だった。
PT-109は全長24mの木製の小型艦であった。〈天霧〉が意図してPT-109に体当たりしたのか、気付かずに衝突したのか、気付いたが避けきれなかったのかについては諸説あるが、いずれにせよ、衝突によってPT-109は真っ二つに切断され、間も無く沈んでしまった。〈天霧〉側も、相手については「全員戦死の模様」と報告している。
ところが、実際にPT-109側の死者は実は2名のみだった。後の乗組員達は4時間あまり泳いで近くの島にたどり着き、艇長は怪我を負いながらも冷静に部下を指揮し、救出されるまで生き延びることに成功した。
その艇長こそ、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ中尉。のちのケネディ大統領その人であり、戦後そのことを知った〈天霧〉の乗組員達はケネディが選挙に立候補したときは色紙を送って激励したという。
なお、〈天霧〉はこの衝突で艦首とスクリューに損傷を受け、修理のために輸送任務からは外れた。そして代わりに輸送任務に就いたのが〈江風〉で、〈萩風〉〈嵐〉〈時雨〉と任務を継続するが、わずか3日後の1943年8月6日に発生したベラ湾夜戦にて〈時雨〉を残して全滅することになる。
一方〈天霧〉は、その後も数々の戦場を駆け抜けた。天霧・夕霧・卯月・巻波・大波がブカ島への輸送中にアーレイ・バーク大佐指揮下のフレッチャー級駆逐艦5隻の待ち伏せに遭ったセント・ジョージ岬沖海戦(1943年11月25日)でも同郷の卯月と共に生き残ったが、翌12月の油槽船護衛任務中、僚艦秋風(峯風型)と衝突。応急修理後護衛任務をこなしつつ呉に帰投、44年2月から3月にかけて修理を受けた。この間の43年12月、天霧単艦となっていた第11駆逐隊は解隊、呉での入渠時に11駆山守司令と花見天霧艦長は天霧を離れ、1944年(昭和19年)3月1日、吉永新艦長のもと第十六戦隊第十九駆逐隊に編入され南西方面で船団護衛任務にあたっていたが4月23日に、マカッサル海峡で機雷によって沈没した[2]。
同年6月10日、除籍。
戦後、海上自衛隊にその名は受け継がれた。あさぎり型護衛艦4番艦〈あまぎり〉は1989年3月に竣工し、佐世保を母港として2017年現在も活動中である。余談だが、この〈あまぎり〉はかつて〈天霧〉を建造した石川島造船所の流れを汲む、石川島播磨重工業(現IHI)東京工場にて建造された。
期間限定グラ
綾波型姉妹 / 吹雪型駆逐艦 (特II型:11~20番艦) |
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1.綾波 - 2.敷波 - 3.朝霧 - 4.夕霧 - 5.天霧 - 6.狭霧 - 7.朧 - 8.曙 - 9.漣 - 10.潮 特I型: 吹雪型姉妹 - 特III型:暁型姉妹(第六駆逐隊) |
2017年夏イベント 『西方再打通!欧州救援作戦』 新規実装艦娘 | ||
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最終更新:2024/04/30(火) 22:00
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