物部布都(もののべの ふと)とは、上海アリス幻樂団制作の弾幕STG「東方Project」の登場キャラクターである。
種族:人間?(尸解仙を自称する道士)
能力:風水を操る程度の能力
登場作品:『東方神霊廟』5面ボス
テーマ曲:大神神話伝(おおみわしんわでん)
飛鳥時代の豪族・物部氏のお嬢様。 生前の布都は、聖徳太子(豊聡耳神子)の腹心として世の政に深く関わり、大陸より新しく伝来した仏教を奨励して民度の熟成に努めた。が、しかしそれはあくまで表向きの顔。裏では、古来より日本に伝わる道教を厚く信仰し、様々な暗躍を行っていたらしい。
長きに渡る廃仏派・物部と崇拝派・蘇我の宗教戦争を裏で糸引き、さらには聖徳太子のもう一人の腹心にして、蘇我一族の屠自古を謀殺。
また不老不死を求め、道教の儀式に則り、尸解仙としての復活を信じて自ら仮死状態につく。
そして、東方神霊廟でついに神子と共に現代の幻想郷に復活。 神子のいる霊廟に侵入しようとする主人公たちの前に立ち塞がった。
と、設定面"だけ"見ればこてこての悪女である。
霊夢が来ると自らの完全復活のための試験相手と勘違い。
魔理沙が来ると自分の復活を祝福しに来たと勘違い。
妖夢を同類の尸解仙と勘違い、戦闘後は仙人と勘違い。
早苗が来たら自分を天界に迎え入れに来たと勘違い。
というか、誰かが来るとまず第一に自分の復活を祝福しに来たと勘違い。
そして戦闘終了後は、敵の侵入を阻止するために蘇ったと言いながら、太子の復活を知るやいなや侵入者そっちのけで喜んで飛んでいく。
それが神霊廟本編の布都である。どこか抜けたキャラの多い東方の中でも抜群のアホの子ぶりを発揮し、界隈に多大なインパクトを残した。
口授でも布都の悪女設定は健在だ。
布都と屠自古の関係性について、次のようなエピソードが紹介されている。
・元々、布都と屠自古は敵同士だった。その争いは結果的に屠自古の方に軍配があがるが、布都の呼びかけにより二人は陰で協力するようになる。その内容な「神子が後の権力者として復活した時に、(道教の力で)二人で参謀として復活しよう」ともの。
・屠自古が復活の依代に選んだのは壺だった。壺は復活するまでの長期に渡り腐敗しない物が望まれるのだが、布都はこれを焼かれていないものとすり替えてしまう。結果、屠自古の依代は彼女の復活前に腐敗し、彼女は尸解仙として復活することが出来なかった。
・なぜ布都がこのような行動に出たかというと、口授によれば、やはり過去の因縁で一族を蘇我氏に滅ぼされた恨みがあったらしい。
また口授によると、過去の布都は仏像を手当たり次第に焼きまくっていたらしい。また現在、人間に対しては温厚なものの、妖怪に対して理由のない敵愾心を抱いており、彼女の周りには必要のない争いが絶えないのだとか。
あと、 彼女が仏像を焼き払うのは、仏教が嫌いとかそういう話ではなく、単に仏像が怖いからならしい。もはやこれはアホの子というよりただのダメな子であろう。
天府「雨の磐舟」 | Easy,Normal | 「磐船(いわふね)」とは大阪府交野市にある磐船神社の御神体「天(あめ)の磐船」から。 大阪府を流れる天野川の渓谷沿いにあり、高さ12m、長さ12mの船の形をした大岩である。 この神社の主祭神は物部氏の氏神である「饒速日命(ニギハヤヒノミコト)」。この饒速日命が天の磐船に乗って河内国(後の大阪府交野市)の地に降臨したとされている。 弾幕は布都がその磐船に乗って攻撃してくる。ちゃんと船に当たり判定も存在する。 |
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天符「天の磐舟よ天に昇れ」 | Hard,Lunatic | ||
投皿「物部の八十平瓮」 | Easy,Normal Hard,Lunatic |
「八十平瓮(やそひらか)」とは儀式に使用される複数の平らな皿の事を意味する。 スペルカードの名前に物部とつくのは物部の祖「伊香色雄(いかがかしこを)」という人物が崇神天皇に命じられて作ったため。 この八十平瓮は大物主大神を祀るためのものであり、大物主大神は布都のテーマ曲「大神神話伝」の元ネタでもある大神神社の主祭神である。 これらの経緯から察するに、弾幕は皿を壁に叩きつけ、その破片で攻撃しているようだ。 |
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炎符「廃仏の炎風」 | Easy,Normal | 物部氏は廃仏派であり、仏教派の蘇我氏と対立していた。 この争いで多くの仏教関係の物が破壊されたという。 奈良県高市郡明日香村の豊浦寺(桜井寺)も蘇我氏が建てた日本初の本格的な寺院であったが、その後に流行した悪疫が仏教伝来による国神の祟りとの故に物部氏に焼き払われた。 弾幕はその寺院を焼き払った炎を表している。 |
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炎符「桜井寺炎上」 | Hard,Lunatic | ||
聖童女「大物忌正餐」 | Easy,Normal Hard,Lunatic |
「大物忌(おおものいみ)とは伊勢神宮などでかつて存在した、10歳前後の童女が務める神職(「物忌」)の一種で、神に食事を捧げる役目を担う。初潮が来ると交代になるが、基本的に生涯独身で神に奉仕した。 また斎宮の代理として祭祀を執り行うことも多かったとされる(推測に過ぎないが、元ネタ「布都姫」は石上神宮の斎宮[基本的に成人女性]であったことから、少女化に際し、近しい立場である大物忌としたのかも知れない)。 「童女(どうじょ)」とは幼い女の子、未婚女性のこと。「聖童女」とは民俗学者・吉野裕子が大物忌を表すに用いた造語と思われる。 「正餐(せいさん)」は夕食のこと。伊勢神宮の外宮で行われる夕大御饌のことを指すか。 |
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聖童女「太陽神の贄」 | OverDrive |
ちなみにスペルカード中に船に乗って弾幕を撒いてきたり、物部の秘術と道教の融合の術を使用してくる。
乗る船にはなぜか当たり判定があり、至近距離で霊界ショットやボムを撃ち込むと青神霊・白神霊がアホみたいに稼げる。余裕があれば狙ってみよう。
彼女の元ネタは、物部守屋の妹・布都姫である。正確には、ここまでが東方の設定で、『日本書紀』においては、物部守屋の妹に名前は記載されていない。日本書紀によれば、布都姫は嫁ぎ先の蘇我氏を唆して自分の一族を滅ぼし、自らがその血を引いていることを理由にその遺産を奪ったと伝えられている。布都ちゃんマジ策略家&悪女。[※一方、物部氏系の書とされる『旧事本紀』における「布都姫(ふつひめ)」は、石上神宮(奈良県天理市)の斎宮であったとされ、こちらも守屋の妹と言う点は同一だが、上記「『日本書紀』版」や「太媛(ふとひめ)」(『紀氏家牒』・『石上振神宮略抄』)とはいささか姻戚関係も異なり、蘇我氏に嫁いではいない])
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最終更新:2024/04/30(火) 18:00
最終更新:2024/04/30(火) 18:00
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