ムーンブルクの王女とは、「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」の登場キャラクターである。
声優は横山智佐(CDシアター)、上坂すみれ(ライバルズエース、HD-2D版)。
概要
ゲームの冒頭でハーゴンの軍団に滅ぼされたムーンブルクの城の王女にあたる。言わずと知れたロトの血筋である。
彼女だけは何故か殺されずに呪いをかけられて主人公一行に助けられることになる。
SFC版ではムーンブルク王(父親)がモンスターの襲撃から王女を逃がすシーンが挿入されており、その絶望感漂う演出に、当時の小さな子供達にとっては軽いトラウマとなっただろう。ぎょえーーっっ!!
HD-2D版では呪文の鍛錬をしていたが、病気の父の具合が悪くなったために部屋に戻ろうとしたところで城がハーゴンの軍勢に襲われる。魔物たちには顔を把握されており、娘を逃がすためにムーンブルク王によって犬の姿に変えられ、崩壊する城から逃れた。
先述の呪いによって犬にされてしまい、主人公達に助けられるまではさぞかし凄惨な日々を過ごしていたと思われる。
後に主人公が見つけたラーの鏡によって元の姿に戻る。
犬の姿の時に話しかけると哀れな鳴き声をあげ、ムーンペタの街中だけだがそのまま主人公達について来る。
主人公に助けられた後は、その高いアビリティを発揮してパーティの大きな戦力となる(※ただし登場時はレベル1)。
容姿
お姫様ではあるが、作中の身なりはいわゆる旅装束である。
服装は赤もしくは白のローブに赤(紫)のフード。魔法使いタイプらしく杖を持った姿が描かれることが多い。「頭に密着したフード」というやや特徴的な格好は、ローレシアの王子やサマルトリアの王子のゴーグルとも併せて、当時の鳥山明氏が「風の谷のナウシカ」からの影響を受けたためではないか?と言う説もある。
また、作中には「あぶないみずぎ」や「みずのはごろも」といったきわどい雰囲気の装備が登場しており、
当時の少年達はおおいに妄想を膨らませたに違いない。
というか、MSX版において「あぶないみずぎ」を装備した時の一枚絵及び、恥ずかしがる王女の台詞までもが用意されている。
スタッフGJ。
髪はウェーブのロングヘアーで、FC、MSX版、HD-2D版では紫色、SFC版では金髪となっている。その後のりマスターなどでは茶系統も存在する。
そのため、その後の公式の参加作品やファンアート等では、紫髪だったり金髪、茶髪だったりまちまちである。
同時に目元も丸派、釣り目派など、各媒体の細かい違いも含めれば暇がない。
でもまぁどちらも凄く可愛いので全く問題無い。(カードでのストレートヘアもいいぞ)
また、犬になっていたと言うヒロインにあるまじき経緯は中々見ないものであり、ネタにされる事がある(性的な意味で)。ファンアートにおいて犬耳を生やされたり尻尾を生やされたりする事は日常茶飯事である(性的な意味で)。あとは首輪とか(ry
HD2D版では「あなほり」「いぬのはな」など犬っぽい特技を初期習得している、ある程度犬であるというのは公式見解らしい。
名前
ローレシアの王子の名前によって、アイリン、あきな、サマンサ、ナナ・プリン、まいこ、マリア、リンダ(50音順)の8種類のうちのどれかに自動的に割り振られるシステムとなっている。公式の名前は小説ではセリア、ゲームブック・CDシアターではナナ、FF&DQいただきストリートではプリンとなっているのでどれが正しいとは言えない。
「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」でゲストキャラとしてきたときはプリンとなっていた。おそらくゲーム上での公式はこの名前なのだろう。
ちなみに、ローレシアの王子の名前を「まさひこ」にすると必ずムーンブルクの王女の名前が「あきな」になる。(「あきな」の元ネタは堀井さんがファンだった中森明菜で、ドラゴンクエストの開発コードネームを「あきな」にしていた。さらに中森明菜の当時の恋人が近藤真彦。結果的に悪い意味での関連性になってしまったが…)
特殊なコマンドを入力すれば自分の好きな名前に変更することができる→説明ページ
ムーンブルクの王女という事で「ムーン」と名付ける人も多いとか。
性格
DQ2本編の数少ないセリフからわかるのは、丁寧な物腰で、いかにもお姫様といった口調だという事である。とはいうが、テンプレ通りのただ守られる対象にあるお姫様ではなく、王族として民を率いる力強さも感じられる。
ED直前の主人公との会話から察するに、仲間内ではくだけた口調で気楽に接していたようだ。
また、いただきストリートSPでは「お金稼ぎがうまい人ってステキ。ククールさんとならお付き合いしてもいいかな」というセリフもあり、完全にフラグが立ってる。
いただきストリートに出る頃にはかなりSっ気が強くなっていたとサマルトリアの王子が言ってたけどきっと気のせい。
HD-2D版でも本編に倣って丁寧な口調だが、ムーンブルクを壊滅させられた復讐のため立ち上がったという要素が入り、故郷を滅ぼした敵に対しては憎しみを隠さなくなっており、楽天的と言えるサマルトリアの王子やサマルトリアの王女と比べてシリアスな性格になっている。
この復讐という要素が原作では王様に頼まれていたハーゴン討伐を主人公一行が自主的に開始する理由となり、話を進めるための原動力として機能する。サマルトリアの王子は旅を重ねる度に肩の力が抜けるようになっていったと気付き、本人もアメルハと人魚の聖域を守れた時、力は裁きを与えるためではなく未来をつなぐためにあるものと学んだ。ロンダルキアへの洞窟でムーンブルク襲撃の指揮を執ったベリアルを倒し、ムーンブルク王家の証を取り戻した後は未来のために戦うようになった。
イベント
DQ2ラスボス撃破後の凱旋時に、ムーンブルクの城へと戻り王の魂に話しかけると、何とも物悲しいイベントが待っている。
彼女にとっては不幸の連続となった一連の騒動だったが、勇者として一躍有名になり、国の復興という目的も生まれ忙しい日々を過ごしていたことだろう。
性能
HPは低いがMPが豊富で、参入直後からバギやベホイミなどの強力な呪文が使え、成長すればイオナズンやベホマなど強力な魔法を覚える典型的な魔法使いタイプ。
FC版では後半になるほど敵の呪文耐性が非常に強くなり、攻撃呪文すら無効化されることも多いのだが、SFC版以降ではロトの装備以上の攻撃力を持つ「いかずちのつえ」装備だと殴りもそこそこのダメージを出せる。
また、すばやさのステータスがかなり高いので、SFC版ではほとんどのモンスター相手に高確率で先手を取ってくれる。
とはいえ先手を取って欲しいFC版では乱数の影響が大きすぎるので、敵に先制されてしまうことも多いのだが…。
役割としてはFC版では「回復呪文」もしくは「防御」という2択を迫られることが多くなる。SFC版やFC版の中盤までは「攻撃魔法」もしくは「補助呪文」という2択を迫られることが多くなる。
HD-2D版でも原則として呪文が中心となり、攻撃回復補助のどれも使用できる。
攻撃呪文は範囲が広いイオ系とバキ系を自力で習得する他、メラ系とヒャド系も巻物で習得できるため適切に狙える範囲は広い。デイン系は覚えないが、特技の「いなずま」を超絶技で使用すると「ダークデイン」となる。
補助は「バイキルト」「フバーハ」「マジックバリア」などが重要になり、回復に関しては「ベホマラー」を習得した一方で「ベホマ」を没収されている。
特技の方はレベル14で覚えて悪い効果を防げる「キラキラボーン」を覚えるのが強みだが、覚えられる技は若干ネタに走っており「ヒップアタック」や「愛のムチ」などのお色気技があり、この時は若干Sっぽくなる。「投げキッス」については超絶技で「恨み節」に変わるのは、魔物への復讐に走っているのが生かされている形か。ドラゴンの角でやすらぎの歌の巻物を手に入れれば「やすらぎの歌」を覚え、回復量は多くないがパーティー全体を回復させることもできる。「あなほり」「とおぼえ」「いぬのはな」など犬っぽい技もあり、最終的に「ビーストモード」を自力習得できる。
「あなほり」「いぬのはな」についてはネタと思いきや、どちらもアイテムの捜索と収集において強力な手段として活躍する。「あなほり」はごく低確率だその地域の敵のドロップアイテムや現在所持金の半分のGが手に入る、重要なのはこれが1回数秒&MP0で実行できることで、雪だるま式に所持金を増やしたり、たねをかき集めたり、超強力なドロップ限定装備を入手したりできる。
修得技リスト
| 技 | レベル | ||
|---|---|---|---|
| FC版 | SFC版 ・GB版 |
アプリ版 | |
| ベホイミ | 1 | 1 | 1 |
| ラリホー | 2 | 2 | 2 |
| バギ | 4 | 4 | 4 |
| マヌーサ | 6 | 6 | 6 |
| トヘロス | 8 | 8 | 8 |
| ルカナン | 10 | 10 | 10 |
| キアリー | 12 | 12 | 13 |
| ベホマ | 15 | 15 | 16 |
| リレミト | 17 | 17 | 18 |
| イオナズン | 19 | 19 | 21 |
| トラマナ | 21 | - | - |
| ザオリク | - | 22 | 27 |
| アバカム | 23 | 29 | 36 |
| パルプンテ | 25 | 25 | 30 |
※ アプリ版のみ、ムーンブルクの王女とサマルトリアの王子のレベル最大値が50に引き上げられているため、それに合わせて呪文の習得レベルも伸ばされている。
関連動画
関連静画
関連項目
| キャラクター | ローレシアの王子 / サマルトリアの王子 / ムーンブルクの王女 サマルトリアの王女 / 竜王のひ孫 / ルビス ムーンブルク王 / デルコンダル王 |
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|---|---|---|
| 地名 | 城・町・村 | ローレシア / リリザ / サマルトリア / ムーンペタ / ムーンブルク ルプガナ / ラダトーム / ベラヌール / デルコンダル ザハン / ペルポイ / テパ |
| ダンジョン | 勇者の泉の洞窟 / 湖の洞窟 / ローラの門 / 風の塔 / ドラゴンの角 沼地の洞窟 / 竜王の城 / 大灯台 / 満月の塔 / 海底の洞窟 ロンダルキアへの洞窟 / ハーゴンの神殿 |
|
| その他 | 世界樹 / ロンダルキア | |
| ネタ系 | ぎょえーーっっ!! / トンヌラ / はかぶさの剣 ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ... / もょもと |
|
| モンスター | アトラス / バズズ / ベリアル / ハーゴン | |
| ラスボス | シドー | |
| リメイク | ドラゴンクエストI・II ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III ドラゴンクエストI&II HD-2D |
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