trim@sとは、ばんなそかなPが制作する、TRICKとアイドルマスターのクロスNovelsM@ster作品である。
また、そこから派生し、他のTRICKとアイマスのクロス作品にもこのタグが付く場合がある。
本項では、ばんなそかなP制作のシリーズについて説明する。
概要
初回投稿は2009年3月。自称765プロきってのスーパーセクシーアイドル如月千早と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎のコンビが、霊能力者が引き起こす超常現象や、奇怪な事件に隠されたトリックを解決していくNovelsM@ster。
基本的には1エピソード5話構成となっているが、それ以外に1話完結の短編作品も制作されている。
ストーリーの基本は謎解きであるが、そこはTRICKとのクロス作品らしくパロディ・コメディの要素が満載で、貧乳・巨根ネタ、メタトーク、しつこいくらい反復するボケとツッコミ、言い間違いなどTRICKお馴染みのネタから、ブロント語やコマンドー、忍殺語やコピペネタなどインターネット上で良く見られるネタのパロディまで盛り込まれている。TRICKならではの効果音もしっかり実装。
また、ただのコメディ作品ではなく、しっかりとしたミステリー作品として制作されているのも特長。何かとコメディ要素が目立ちがちなTRICKだが、あくまでもジャンルはミステリードラマ。人は死に、エピソードの終盤には無情な真相とやるせない結末が待ち受けている。 本作品も、笑いに笑わせながらも最後はしんみりと終わったり、衝撃の結末が待っていたりする。さらに、TRICK本編同様、各エピソードの背後には大きなテーマが控えている。
本家TRICKの最終作品と同じ月、2014年1月に完結。全5話(+番外編6話)33動画。
主要キャラ紹介
- 如月千早
- 自称765プロきってのスーパーセクシーアイドル。だが、実際はアイドルランク・乳ともに貧しい暮らしをしている。真面目で冷静、テンションの上がり下がりが激しい、家族事情が複雑、そして何よりその体型が某貧乏マジシャンを思い出させるが、やよいを超越した貧乏っぷりを見せている山田よりは真っ当な暮らしをしていると思われる。
劇中での役割も山田その物。基本ツッコミ役兼謎解き役だが、真面目さ故にトリックには真っ先に引っ掛かってしまう事も。あまりのそっくりっぷりに「CVが仲間由紀恵になった」とのコメントも多数。クロス先がクロス先の為、他の動画と比べても千早いじめネタがかなり多いが、貧乳ネタが無ければTRICKじゃないので、視聴の際には冷静な対応をお願いしたい。
また、今作での千早はあくまで765プロ所属のアイドルであり、マジシャンではないし開始早々クビになったりもしていない。山田との設定の重なりは胸以外無いので注意。 - 上田次郎
- 日本科学技術大学物理学教授。原作通りとんちんかんな発言を繰り返す。プロデューサーとは某アイドル育成ゲーム仲間で、裸ネクタイで新DLCを語り合う変態紳士。Pから上田の所に届いた1通のメールが切っ掛けでシリーズの幕が開ける。基本ボケながら動く時は思ったより動くのは原作通り。怖い物がダメなのも原作通り。巨乳好きなはずなのにやよいの大ファンで、ビデオ・CD・DVD・出演番組は全部揃えているらしい。エピソード1解決後は当たり前のように事務所に出入りし、これまた原作通り何かしらのトラブルを持ち込んでくる。
- プロデューサー
- 765プロのプロデューサー。「ねーよ」と言ったり草生やしたりと他の作品よりもラフな言葉遣いなのが特徴。欠勤はした事無いが遅刻はした事がある、上田と紳士スタイルでDLCについて語り合う、「次のDLCはナース服かミニスカポリスだ」と断言する、などなど残念な面が多いが、その一方で胡散臭い商売をしている歌姫楽園の正体を暴こうと事務所へ乗りこんだり、黒井社長を問い詰めるといった熱い面もある。千早には「うっとおしい」「変態P」と言われているが、何としてでも事務所へ戻そうとしていることから、アイドルからは信頼されているようだ。
彼が歌姫楽園の事務所に乗り込んだきり帰って来なかった事からこのシリーズの幕が開ける。 - 音無小鳥
- 765プロ勤務の事務員。妄想癖がTRICK基準にまでチューンアップされてしまっており、やりとりの肝心な所で残念な妄想を披露してしまう。まさに台無小鳥。
- 高槻やよい
- 765プロ所属のアイドル。事務所一番人気で千早曰く「自分の事務所は高槻さんの人気で持っているようなもの」らしいのだが、フルーツポンチをもやしで作るくらいの貧乏。上田が彼女の大ファンで、彼女がいるとたいてい上田がやって来る(もしくは当たり前のようにいる)。基本は部外者で事件の本筋に係わる事は少ない。
- 矢部謙三
- 公安部所属の三流刑事。見習い助手のお陰かそれとも山田不在の為か、原作よりはずっと警察官らしい事をしている。でももちろん、彼の前で薄いとかヅラとか言ってはいけない。
- 菊地真
- 765プロ所属のアイドル。アイドル修行の一環で「一日刑事見習い」として矢部の課に配属となった矢先に、歌姫楽園の事件が起き矢部と共に現場に赴く事に。矢部配下の3人の刑事を集めたような立ち位置だが、体育会系からか初代配下の石原刑事のネタが多い(矢部の事を「兄ぃ!!」と呼んだり)。次に多いのは名字の読み繋がりで菊池刑事で、まっこまっこりんで大抵の許可をゴリ押しで通してしまう。当たり前だが千早とは友好的。エピソード1終了後も「お前が出て行ってから課の連中が仕事に手が付かん」という理由で残っている模様。また、TRICK側の人間に女性と気付かれておらず、矢部に男湯に連れて行かれそうになったり、千早と泊まった時の事を聞いて上田が茫然としたりしている。男と勘違いされると上田すらKOする鉄拳制裁を下す。(だからいつまでも女性と思われないんじゃ……)
- 天海春香
- 元765プロ所属のアイドル。「歌って踊れて霊能力のあるアイドル」がキャッチコピーのアイドルだったが、とある事件の後行方不明に。彼女の足跡を掴むというのがこのシリーズの裏のテーマである。詳しくはネタバレになるので本編ストーリーを参照。
各話紹介&各話キャラ紹介
エピソード1 歌姫楽園
君たちは「歌とダンスで人の運命を変える」なんて信じられるかい?
765プロのプロデューサーが突然姿を消した。Pの行方を心配する千早とやよいのもとに一人の男が訪れる。上田次郎と名乗ったその胡散臭い男が言うには、友人であるPが「歌とダンスで人の運命を変える」と噂されるアイドルユニット歌姫楽園の調査に行ったが、逆に信者になってしまったという。千早はプロデューサーを連れて帰るために上田と共に歌姫楽園の事務所へ乗り込んでいく。
- 黒井崇男
- 歌姫楽園のプロデューサー兼社長。彼女たちの超能力を本物と言うが……。
子安さんと良く呼び間違えられるが気にしてはいけない。 - 我那覇響
- 歌姫楽園のメンバー。アコンカグア2つ。歌姫楽園の真相について何か知っているようだが……。
- 四条貴音
- 歌姫楽園のメンバー。キリマンジャロ2つ。自分が本当に運命力があると信じ切っているようだが……。
- 眠利泰三
- 歌姫楽園ファンその3。パフォーマンスの時爆睡していて、歌姫楽園には「願いは十時間睡眠」と予言されていた。登場時はただの歌姫楽園の1ファンのように見えたが、後にこの事件に大きく関わっていく事になる。その正体は悪徳記者の悪徳又一。歌姫楽園の噂を聞きつけ、トリックを暴いて得ダネにしようと潜入した。
- 山田奈緒子(私物のみ登場)
- 繰り返すが、このシリーズはキャラの置換は行われていないため、千早とは別に山田がいる。
どうやらプロデューサーとも面識があるらしく、Ep1最後にはPが上田に「奈緒子さんによろしく」と言っている。
彼女がマジックグッズを車においてきた事が事件を大きく動かす事になる。
エピソード2 偶像の怪談
歌姫楽園の事件を解決した上田の元に、双海亜美・真美から事件を解決してほしいとの依頼が来る。依頼の内容は、友人が旧校舎で人魂を見て寝込んでしまい、それが七不思議にある呪いのせいだと噂されている為、その呪いの正体を暴いて欲しい、というものだった。怖い物にはめっぽう弱い上田だったが、口車に乗せられて千早・亜美・真美と学校の七不思議を暴きに行く事になる。
- 双海亜美・真美
- 765プロ所属のアイドル。学校の友人みつこが旧校舎で人魂を見て寝込んでしまい、それが七不思議にある呪いだという噂を聞いて上田に解決を依頼する。上田の事はドントコイと呼び、「ベストを尽くさないのか」を「べとつかないのか」と聞き間違える。
- 淳川稲二
- 亜美・真美が通う学校の校長。話し方が怖くそれがフォントに表れている。多分、外見は某タレント兼工業デザイナーそっくりなのだろう。上田たちの調査に快く許可を出すが……。
- ウヌャニュペェィギュゥリュ星人
- 千早が理科室で拾った宇宙人の標本。その外見から周囲はドン引きしていたが、千早は気に行ってエピソード中ずっと持ち歩いていた。後のエピソードにもたびたび登場している。
エピソード2.5 電脳の逢魔が辻
ここに書き込まれたアイドルには……予言が下るのです。それも不幸になる予言が。
上田の研究室にフリーランスのプロデューサー尾崎玲子が訪れる。彼女の話によると、とある掲示板にアイドルの名前が書かれると、そのアイドルに不吉な予言が下りるという。そして、その掲示板にて担当のアイドル水谷絵理に死の予言が下りてしまう。それ以降、絵理の元には次々と怪奇現象が起きるようになり、その解明を上田は口車に乗せられ引き受けてしまう。そして、千早のアイドル生命が掛かった写真で強引に千早を連れ出して怪奇現象の解明に向かう。
- 尾崎玲子
- フリーランズのプロデューサー。担当のアイドル水谷絵理に降りかかる怪奇現象を解明してもらうために上田の研究室を訪れる。本シリーズの中ではかなりの常識人である。
- 水谷絵理
- 876プロ所属のアイドル。掲示板『プリコグ』に「13日後に死の影がやって来る」という予言をされてから怪奇現象に悩まされている。語尾上げが原作以上に激しくなっていて、殆どの会話の語尾に「?」が付いている。
- サイネリア
- 絵理とのチャット仲間。出番は僅かだが、貴重なツッコミ役となっている。
エピソード3 霊能コンサルタント
秋月律子はアイドル卒業後に担当プロデューサーの若林と共に芸能事務所を設立するが、事務所は倒産し借金を抱えてしまう。困窮した2人の元に霊能コンサルタントを名乗る男が現れ、その男の言われるがままに若林は死んだ者と会話が出来る宗教「ピンクの電話」を立ち上げる。詐欺紛いの宗教で金を稼いでいく事に虜になってしまった若林に対し、律子は若林を止めようと上田の元にピンクの電話のトリックを暴くよう依頼する。千早もかつての同僚を助けるために上田に同行することに。
- 秋月律子
- 元765プロ所属のアイドル。アイドル卒業後は担当プロデューサーの若林と共に芸能事務所を立ち上げるが、事務所は倒産してしまう。
- 若林
- 元律子の担当プロデューサー。律子の卒業後は共に芸能事務所を立ち上げ社長となるが、事務所が倒産し多大な借金を抱えてしまう。悩む彼の元に現れた霊能コンサルタントの助言の元でピンクの電話を立ち上げ教祖になる。話術は巧みだが所々でニワカという事が表に出る、TRICKの典型的な担ぎ上げられキャラ。名前の元ネタは律子の中の人と思われる。
- 小川さん
- 居酒屋「たるき亭」店員。地方巡業帰りの千早に765プロとたるき亭が共同開発でグッズ「歌姫かまぼこ」を制作した事を告げる。このかまぼこ、板のかまぼこ側に千早がプリントされているといういじめ仕様で、そのうえイメージカラーを意識したのか鮮やかな青色という食べ物に不向きな色をしている。
- 信者の女性(青)
- ピンクの電話の信者。亡くした息子の声を聞こうと入信し、若林のパフォーマンスを経験してピンクの電話の電話にのめり込んでしまう。その正体は千早の母神代。交通事故で亡くした千早の弟竜太に謝りに入信した。
- 信者・紫
- ピンクの電話の信者。死に目に会えなかった女性と話すために入信した。
- 万歳
- 霊能コンサルタント。若林を裏で操りピンクの電話を成長させていった。
- 菊池愛介
- 矢部の元配下。何かと東大卒であることを自慢してくる。性格は最悪だが比較的協力的なのは原作通りで、春香の事件を調査しに来た真を資料室に案内する。参事官となっていることから、このエピソードが警部補・矢部謙三以降の話だと推測できる。
- 那珂川郵箱
- 春香のプロデューサー。春香と共に律子の事務所へ移籍するが、春香との交際が発覚しバッシングを受けてしまう。悩んだ末にプロデューサーを辞めると言うが、その翌日に無残な姿で発見される。名前の元ネタは春香の中の人と中の人の伝説のネタ。
エピソード4 神通力の九字二札
あなたは……災いを操る"九字二札"を知っているかしら?
千早の事務所に久々に伊織が訪れる。アイドルに復帰するのかと期待する千早であったが、そうではなく、懇意にしている占い師「九条桃字」の発言を真に受け、大金を寄進しようとする父を止めてほしいという相談だった。いつもの通り上田に巻き込まれるのかと思いきや千早は仕事の先約が。ところが、その仕事というのがなんと「上田教授と如月千早の謎解きミステリー紀行」だったのである。かくして、今回も例の如く、陰陽道の名家である九条家へ千早と上田は乗り込むのであった。
- 水瀬伊織
- ツッコミが恐ろしい威力を持っている元765プロ所属のアイドル。アイドルから身を引いてからは実家に戻っている模様。九条家の発言を信じきっている父を止めるため、九条家の進言が何なのかを調べるため、上田に調査を依頼したことが今回のエピソードの発端となる。桃字とは昔からの付き合いで「ももっち」と呼んでいる。
- 九条桃字
- 平安時代から続く陰陽道の末裔。18歳。しかし、四条家との権力闘争に敗れたため、歴史の表舞台からは姿を消していた。1年前に亡くなった父・赤字から当主を引き継ぐ。未来を予言するといわれる九字二札を用いて占いを行う。伊織とは昔からの付き合いで「いおりん」と呼んでいる。名前の元ネタは伊織の動画とシーンに現れるピンク字幕と思われる。
- 九条赤字
- 先代の九条家当主。1年前に釘なんとか病により死去。そういや初期は字幕の色って限られてましたよね。
- 神楽ナギ
- 九条桃字の一番弟子。桃字の実演を率先して取り仕切っている。名前の元ネタは伊織の中の人が演じる毒舌宇宙人とツンデレ。実は、霊能コンサルタントの一員であり、桃字の後見人を名乗って九条家を支配していた。
- 三千院アルフォンス
- 同じく九条桃字の一番弟子。名前の元ネタは伊織の中の人が演じるツンデレと機械鎧弟。
- 善永
- ニコマスお馴染みの取材記者。上田と千早の謎解きを取材するのだが……。
- 星井美希
- 真の後を追い、サークル感覚で警察に入ってしまったアイドル。美希らしく、矢部の配下らしく仕事しない姿を見せつける……と思いきや、とんでもないスペックの持ち主。
エピソード4.5 宇宙からの誘い
ユキピョンハ ウチュウノタカラ
ワガホシノ オウジョサマトシテ
オムカエニアガリマス
ウニャニュペェィギュゥリュ セイジン
上田の研究室に物々しい方々が訪れる。どう見ても「ヤ」の付く自由業的な方々が言うには、組長の愛娘である雪歩の所に宇宙人から脅迫予告が来たという。こうしてまたいつもの如く、上田と千早は謎解きに赴くのであった。
- 萩原雪歩
- 元765プロアイドルで萩原組組長の娘。春香の事件から765プロからは手を引いてしまっている。
- 萩原組組長
- 雪歩の父親。組長という事もあり、比較的まとも。
- スケ
- 組長の側近その1。頬に傷があるいかにもなお方。如月をイラタギと間違えたり、上田と腕立て伏せ勝負をしたりと活発だが、その道の人らしく口調は荒い。
- カク
- 組長の側近その2。ラフな髪形にメガネとこれまたそれっぽい外見の方。スケと比べるといくらかおとなしいが、その道の人らしく口調は荒い。
エピソード5 偶像の支配者
千早の事務所にいつも通り上田が現れる。これまたいつも通り追い払おうとする千早だが、上田の「君は天海教という宗教団体を知っているか?」の一言で表情が変わる。そして珍しく上田の誘いを受け、天海教の元に。上田の話によると、天海教は教主が亡くなってから天の会と海の会に分裂し、互いに霊能力で戦っているらしい。上田は海の会支部代表東比の依頼で天の会の霊能力の正体を見破ってほしいと依頼されたのだ。そして、天界教の本拠地で後継者候補同士の戦いの場で、二人は思いがけない人物と出会う事になる。一方その頃、矢部ら警察にも不穏な動きが……。
- 東比茂
- 天海教・海の会支部代表。読みは「ひがしえ・しげる」であり、「とうひ・しげる」ではない。上田の元を訪ね、天の会代表が推す後継者の霊能力をトリックだと見破って欲しいと依頼する。実は、前回の戦いで娘の陽子を人質に取られ、後継者の権利も奪われている。
- 松笠菩提
- 天海教・天の会支部代表。教祖である天海歌舞伎の遠縁、秋香を後継者に推す。そして、霊能コンサルタントの元締めである。
- 秋香
- 天の会支部が推す後継者であり「お館様」と呼ばれている。外見はどう見てもリボンの似合うアイドルなのだが、本人は秋香を名乗っている。後継者との戦いで上田達に勝つものの……。
その正体はやっぱり春香。那珂村Pの事件(エピソード3参照)の時に松笠に保護され、天海教の事を聞く。そして、天海教に伝わるどんな願いも叶う球でPが生き返ることを夢見ているのだが…… - 山田奈緒子
- まさかのご本人登場。助っ人として日給1万円で松笠側に付き、前回の対決で東比の娘のトリックを見破った。途中で契約満期となり追い出されてしまう。
番外編
どこぞの警部のようなボリュームの如き、ボリュームの軽い短編たち
夢子ちゃんが心配です。
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