キング・オブ・ザ・モンスターズ2とは、1992年にSNKからリリースされたアーケードゲームである。MVSで開発された。
概要
本作は前作である「キング・オブ・ザ・モンスターズ」の続編。プロレス形式の対戦アクションからベルトスクロールアクションにジャンルが変更された。
容量がおよそ80MBに増加し、エフェクト等のグラフィックやサウンド面が前作と比べてパワーアップ。
しかし、製作者達は何を考えた事か難易度もよりパワーアップしており、ステージ道中にも初見殺しが多く、後述するステージボスの理不尽な強さに心を折られたプレイヤーも多い事だろう。事実、この難易度の高さに賛否が分かれる作品である。
操作方法
※必殺技の配置はパワー3段階目(ライフゲージ上のPマークが2つ)の時。
真横ジャンプ中にのみ、Aボタンを押す事でジャンプ攻撃が出せる。
本作を難しくしている点
投げが決まるのは運次第
本作の癌と呼べるのがこれ、プレイヤーがボスと重なるとボスに組み付かれた状態になり。この状態でAかBを押すとボスに投げを決められる…と良いのだが、このゲームではどちらの投げが決まるのはほぼ完全なランダムであり、ボタンを押した時点で投げるか投げられるかが決まってしまう。[1]後のアルティメットブラストを彷彿させる仕様である。
そして肝心な投げの威力はボスの投げが一撃で体力3メモリ分なのに対し、プレイヤーの投げの威力はというと雀の涙ほどしか減らない。
ちなみに各プレイヤーキャラには2つの投げ技があるのだがどちらも同じ威力になっている。
そのためこのゲームでは投げ主体で戦うことは自殺行為と言って良い。と言うか上記の仕様上、プレイヤー側には投げが存在しないと言って良いのかもしれない。
防衛軍(戦闘機等)はプレイヤー側しか攻撃してこない。
この点は雑魚キャラ扱いだからだろうか?防衛軍が裏でエイリアンと手を組んでいるという噂もある。
攻略テクニック
ボスをハメよう
恐らく攻略必須テクニック。ボスをジャンプ攻撃などでダウンさせたらすかさずボタン長押しで溜めておき、ボスの起き上がりに合わせて必殺技を当てる。これの繰り返し。
スーパージオンはスネークファイア、サイバーウーはロケットパンチ、アトミックガイはアトミックカッターかメガトンサンダーがお勧め。
プレイヤーキャラクター
スーパージオン
前作の怪獣である「ジオン」がパワーアップした姿。パワー型のキャラクター。
キック攻撃のリーチが長く、これだけでボスを安全な距離から倒せる…と思ったがそんな事は無かったぜ!
- 必殺技Lv1:ジオソード(角を伸ばして武器にする。パンチのリーチが長くなり、キックで角を投げる)
- 必殺技Lv2:スネークファイア(地面を這う炎の飛び道具)
- 必殺技Lv3:アースクェイク(高くジャンプして地震を起こす全画面攻撃、空中の敵には当たらない。実は飛び上がる直前の動作には敵の飛び道具に当たる判定が残っている(当たっても技は継続される))
サイバーウー
- 身長:90m
- 体重:18万t
前作のキングコング型怪獣である「ウー」が機械化した姿。バランス型のキャラクター。
このキャラの必殺技Lv3、何に使えばいいのやら。
後に2005年にアトミスウェブで発売されたネオジオのキャラクター達によるクロスオーバー対戦格闘ゲーム『ネオジオバトルコロシアム』では今作を代表して彼が参戦。
ただし、同作での彼は出場に伴い設定がアレンジされていて「東大阪の町工場の巻島工業にて作られたロボット」という別物に。加えて、同作での彼は「巻島ゆず」という少女によって操作が行われている、バンパイアシリーズにおけるドノヴァンやフォボスの様な所謂「コンビキャラ」的存在になっている。
アトミックガイ
- 身長:98m
- 体重12万6千t
前作の「アストロ・ガイ」が放射能によって進化、しかし知能は下がったようである。スピード型のキャラクター。
サイバーウーの必殺技の癖の強さを考慮するとこのキャラが真のバランス型?
- 必殺技Lv1:アトミックカッター(頭部から光線を放ち、当てた敵を包んでダメージを与える。ウルトラセブンのアレに似ている)
- 必殺技Lv2:ネオジオ光線(徐々に加速する飛び道具)
- 必殺技Lv3:メガトンサンダー(落雷による全画面攻撃、空中の敵には当たらない)
彼はサイバーウー同様に対戦格闘ゲーム『ネオジオバトルコロシアム』にてプレイアブル参戦している。
ただし、同作での彼は同作の主人公「ユウキ」とヒロイン「アイ」でタッグを組んだ時のみに使えるアナザーダブルアサルト(特定タッグのみが使える特殊協力技)発動後のみで使用可能、かつ設定に加えて身長も原作とは大幅に異なる事から、サイバーウーと同じく非常に大きなアレンジが施されていると言える。
アイテム
- (P)アイテム:体力最大値が1メモリ増え、必殺技の種類が増える。3段階目(ライフゲージ上のPマークが2つ)まで強化可能。
- (L)アイテム:体力が回復する、3種類あり。
- 得点アイテム:得点が増える。
- (q)アイテム:持っているパワーアップがすべて没収される、絶対に取ってはいけない。
- (BOMB)アイテム:取ると少量のダメージを受けてダウンする。これも取ってはいけない。
ステージ紹介
ステージ1、AMERICAN CITY
- ステージボス、フュージーキール(海外名、HUGE FROGGER)
このボスとはステージ開始時に戦う事になるが、ある程度のダメージを与えるとボスが退却。ステージを進んでいくと本当のバトルが開始。
1面ボスからワープや長距離の飛び蹴り等、嫌らしい攻撃をしてくる。
ステージ2、FRENCH CITY
- ステージボス、ホーンデュアウト(海外名、EIFFLELYTE)
開幕は小さいサイズで出現し、ダメージを与えていくと大きくなってくる(サイズ4段階目で本格的なバトル開始)
パンチやキックがダルシムを彷彿させる攻撃となっている。
体力を0にすると体だけが爆発しボスの頭部とのバトルとなる(頭部は触れるとダメージ)。体力を減らしていくと分裂する事がある。
ステージ3、GRAND CANYON
ステージ4、DESERT
ステージ前半の蟻地獄のようなトラップは色の一番濃い部分に足を踏み入れると即死。
ステージ5、SEA BED
ステージ6、LAVA ZONE
ステージ7、HIDE OUT
- ステージボス、キングファマーディー(海外名、FAMARDY)
このゲームのラスボス。投げは持っていないが触れるとダメージ、そして必殺技Lv1が効かない。[2]
サックアイズの広範囲弾、イートウォウの混乱光線、食いかかり攻撃等を持っている。
体力を減らしていくと地上で喰らえば即死の飲み込み攻撃もしてくる。
倒すと数体に小さく分裂したファマーディーが出現し、それを時間内に全部倒さないとバッドエンド。
バッドエンドはコンティニュー不可能の強制ゲームオーバーであり、スコアランキングに「FINAL」と付かない為、ゲームクリアした事にならないのである。
移植
SFC版
タカラによる移植、アーケードと比べて以下の点が変更されている。
- ボスの投げに勝てる確率が上がった。
- 容量の都合上、キャラが小さくなっている。
- パワー初期段階から3種類全ての必殺技が使える。
- AC版にあった得点アイテムや回復アイテムをとった時の無防備ポーズがない。
- パワー3段階目(ライフゲージ上のPマークが2つ)の時にPアイテムを取ると体力回復。
- プレイヤーがガード可能になった。
- 4面ボスが分身しなくなり、代わりに色が変わって強化されるようになった。
- ボーナスステージが削除された。
- ダウン中の5面ボスに攻撃を当てるとダメージを与えられる。
ジェネシス(海外メガドライブ)版
実は海外のメガドライブであるジェネシスにも移植されている。移植担当はSFC版と同じくタカラ。
発売は1994年と原作のリリースから2年ほど経過した後なのだが、移植された時期が遅かったのか、ゲームのジャンルそのものが変更され前作同様の奥行きのある対戦格闘ゲームに。すなわち純粋な「怪獣プロレスゲー」へと回帰する形になっている。
ゲームジャンルそのものが変更された影響なのか、プレイヤーとして選べるキャラクターは原作の3人に加えて、各ステージのボスキャラもプレイアブルとして選択可能に。それによって原作ではありえなかった対戦カードを組む事が出来たりする。
海外ハードのみで発売された関係で日本では未発売なのが残念だが、ネオジオの移植作品にしてはかなり珍しい形のアレンジなので、今作のファンは一度手に取ってみた方が良いかも知れない。
ネオジオCD版
MVS版とほぼ同じ。
アケアカNEOGEO版
MVS版とほぼ同じ。
NEOGEO mini版
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関連リンク
関連項目
脚注
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