ゴウラムとは、特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」に登場するクワガタ型の機械である。
概要
古代において、グロンギと戦う戦士クウガを支援するためにリントが開発したクワガタ型の機械。空中を時速500km/hで移動し、クウガの呼びかけに応じて現れる。戦闘を支援したり、移動手段となったりしてクウガを献身的に支えた。またゴウラムにはクウガが用いる乗り物(古代では馬)に装着する能力があり、鎧のような役割を果たした事から「馬の鎧」と言われる。ゴウラムがくっ付いた乗り物は性能が向上する。
古代のクウガは、ゴウラムとともに全てのグロンギを封印。役目を終えたゴウラムは九郎ヶ岳遺跡で眠る事になり、長い年月を経てバラバラの金属片と化していたが…。
現代では馬の代わりにバイクにくっ付き、グロンギの追跡や運搬に使われたり必殺技を放ったりしている。しかしゴウラムにはエネルギーが存在し、エネルギー源は金属片。長時間鎧として使用したり必殺技を放ったりすると体内のエネルギーが枯渇し、ゴウラム自身が複数の金属片に分かれてしまう。アークルと同じようにゴウラムには霊石アダマムが埋め込まれており、必殺技などを使用してゴウラムのエネルギーが尽きた時は、クウガがそのアダマムに触ることで周りの金属片を自動で収集してエネルギーを再チャージする。またクウガをぶら下げて運ぶ事が出来るが、その時は時速250km/hにまで速度が低下する。また独自のAIを搭載しているらしく、古代リント語を喋る(声は五代雄介を演じたオダギリジョーの声を加工したもの)。ちなみに古代リント語は英語をモチーフにしている。
馬の鎧と言われるだけにゴウラムは非常に硬く、メ・ギャリド・ギの駆る大型トラックに轢かれても無傷だった。
作中では
episode13「不審」にて、複数のパーツに分かれた状態で九郎ヶ岳北遺跡から出土。時同じくしてメ・ビラン・ギと交戦中のクウガはクワガタ型の謎の機械を幻視する。東京の未確認生命体対策班のもとへ届けるべく、パトカーの警護を受けながらトラックで運搬されたが、休憩で立ち寄った諏訪のインターチェンジで異変が発生。突如としてパーツが合体を始め、トラックを突き破って脱走。単身、東京に向かった。
ゴウラムが飛行する姿は各地で目撃され、警察署に寄せられた。また道中で金属部品の補給を行っており、車のドアやマンション屋上の給水槽を剥ぎ取りながら東進。山梨県甲府市と東京都あきる野市で飛行中の様子が撮影された。警察は未確認飛行物体との仮称で呼ばれ、人に危害を加えるかもしれないとして警戒された。都内の工事現場で補給を終えた時に本来の姿を取り戻した。
その後、未確認生命体第24号の出現に伴って現場に向かっていた五代雄介の頭上に飛来。この時は何もせずに飛び去っていった。雄介がクウガである事を見抜けなかったためと思われる。しかしメ・ギャリド・ギ追走のためクウガに変身すると、「戦争か?」の音声とともに彼のもとへ駆けつけトライチェイサーと合体。現代ではバイクの鎧となってクウガの戦闘をサポートした。初陣となるギャリド戦では何故か突然機能を停止し、バイクごとトラックに轢かれるというやられ役となってしまった。が、再戦ではトライゴウラムアタックによってトラックを横転させ、凄まじい封印エネルギーの奔流は逃げようとしたギャリドを捕らえて葬り去った。
その一方で、万が一クウガが超古代に破壊者として恐れられていたアルティメットフォームへと変化した場合、ゴウラムもまた殺戮の道具として使われないよう自動的に砂となって消滅するようにセットされていたが、五代は自我を保ったままアルティメットフォームに進化したため、その安全装置は働く事はなかった。
トライゴウラム
トライチェイサー2000にゴウラムが融合した形態で、オフロードバイクに近かったトライチェイサーだがこの形態だと厳つい装甲車のようなシルエットとなり、前方に突き出す象の牙のような2本の衝角が特徴となる。
最高時速は約400km/hにまで上がり、馬力も自身よりも巨大なトラックを横転させるほどのものを叩き出し、そしてその牙に封印エネルギーを集束させてグロンギに突撃する「トライゴウラムアタック」を必殺技とする。
なお、トライチェイサーの合体の際にはクウガの武器変化と同じ要領でトライチェイサーのシャーシを大きく変化させるのだが、そのため合体時にはトライチェイサーに大きな機体への負担を掛ける事となり、それが元で後のゴ・バダー・バ戦にてトライチェイサーは大破してしまった
ビートゴウラム
トライチェイサー2000の後継機であるビートチェイサー2000にゴウラムが融合した形態。
全体的なシルエットはトライゴウラムとほとんど変わらないが、最高速度は570km/hまで向上した。
ビートチェイサー自体がゴウラムとの合体を想定した設計になっており、連続での合体が可能となっている。
しかし、この頃では“ゴ”のグロンギが倒される際に発生する大爆発がさらなる二次災害として問題となっていたため、ビートゴウラムは人気のない地下空洞や採石場などにグロンギを拘束して運ぶのに使われる事が多くなった。
ライジングビートゴウラム
ビートゴウラムがクウガが新たに発揮した雷の力“ライジングフォーム”に対応して誕生した形態。
フロントカウルやマフラー部に金色の装甲が追加されているのが特徴で、その最高時速は700km/hにまで達している。
ゴウラムアタックに至ってはさらに強大な雷のエネルギーも付与され、ゴの中でも上位に位置する戦士であるゴ・バベル・ダを一撃で粉砕する威力を得るに至ったが、ライジングビートゴウラムの使用もこの時の戦闘のみである。
また、このライジング化に伴ってゴウラムはクウガが“凄まじき戦士=アルティメットフォーム”へと変化しつつある事を感知してか、バベルとの戦闘の後、ゴウラムの体色が色褪せる現象が起こっている。
クウガゴウラム
『仮面ライダーディケイド』にて小野寺ユウスケが変身するクウガがディケイドのちょっとくすぐったい“ファイナルフォームライド”によってゴウラムそのものへと変化した姿。
バイクとの合体機能はないが、空中を高速で疾駆する高い飛行能力を発揮し、劇中ではディケイドとの連携技「ディケイドアサルト」を持ってン・ガミオ・ゼダを撃破した。
小話
実は、当時に出版された児童書にはバイクにくっついた状態で水中に潜行しようとするスチル写真があった。「水の中や土の中を潜れる」という記述もあり、本編で披露されなかっただけで水中や地中への潜行能力を秘めている可能性が高い。また別の児童書では「トライゴウラム空中アタック」という本編には無い必殺技を披露しており(何故か相手は飛行能力の無いメ・ギイガ・ギである)、バイクにくっついた状態でも飛行していた。
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関連項目
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