タルトとは、アニメ『フレッシュプリキュア!』に登場するスウィーツ王国の妖精さんや!(プリキュアシリーズでは14番目の歴代妖精)。
わいの概要や!
スウィーツ王国の第105番目の王子。但し、ココやナッツと異なり、王位継承者ではないため、割とお気楽な身分である。ちなみにちゃんとした本名がある……のだが、「本人も覚えられないほど長い名前」であるため、本名が劇中に出たことはない(するってーと、ひめやカナタ・トワ兄妹、フワよりも長いだろうか)。フェレットに似た外見を持ち、少し怪しげな関西弁を喋るのが特徴(一人称は「わい」)。また、故郷には京都弁を喋るアズキーナという名前の婚約者がいる。リア獣爆発しろ。
シフォンと共にスウィーツ王国から、人間の世界にやって来て、桃園ラブの家に居候する。お喋り好きなお調子者だが、情にもろく、お節介なくらいに面倒見の良い性格である。ドーナツが大好物で、ドーナツ屋を営むカオルちゃんとは義兄弟の契りを結んだ親友(後に改心したウエスターとも義兄弟になる)。ドーナツのみならず、プリキュアと同様食いしん坊であり、ラブたちのアイスを盗み食いしたことがバレて、東せつな(キュアパッションに転生済み)がイース様に戻ってしまったこともある。
つらつらおもんみるに、彼ほどプリキュアシリーズで異色の妖精は他にいないだろう。まず、その外見的特徴だが、プリキュアの妖精の多くは1.5頭身~2頭身の頭でっかちのキャラがほとんどだが(『ふたりはプリキュアSplashStar』のムープとフープに至っては、顔しかない1頭身である)、タルトはフェレットをモチーフにした外見のためか、4頭身ぐらいあり、プリキュアオールスターズではひとりだけ細長い体型のため、とてもよく目立つ。さらに、妖精は黒目にハイライトが付いたキャラクターがほとんどなのに対して、タルトは白目があり、人間のような表情をすることが他の妖精より多い。
また、タルトは妖精にしては珍しく特に戦闘力(アイテムに変身する、直接攻撃するなどの手段)を全く持っていないという点でもレアである。しかし、彼が役に立たないと視聴者が思ったことがあるだろうか?答えはズバリ、「NO」だ。なぜなら、プリキュアのパワーアップなどは全部シフォンがやってくれているので、わざわざタルトが出る必要も無いのである。
そして、彼は戦わない分、他の面での大活躍が際立っている点を見逃してはならない。普段はシフォンのお守りをする傍ら、プリキュアたちの相談相手になったり、雑用を色々引き受けたり、八面六臂の活躍を見せている。物語の後半では、シフォンがインフィニティになったり、管理国家ラビリンスにさらわれてしまうため、彼の出番の比重はさらに増えていった。
そしてラビリンスに乗り込んだ終盤戦、彼はアズキーナと共にカオルちゃんからの餞別であるドーナツをラビリンスの子供にプレゼントする。このドーナツがきっかけで、ラビリンスの国民は自我を取り戻し、総統メビウスの圧政に反旗を翻す。カオルちゃんのドーナツとタルトの働きが、管理国家ラビリンスに革命を起こしたのだ。特殊能力が無くても、充分活躍できることを彼は示したのである。
そんなタルト唯一の不覚は、ミユキさんを4人目のプリキュアと勘違いしてしまったことであろう。おかげでミユキさんがネタキャラと化したことを考えると罪深い話だが、その4年後にミユキさんの前世がキュアエンプレスという正真正銘のプリキュアだったことが判明。タルトの見る目に誤りは無かったことが証明されたのだった。
プリキュアに変身するでぇ!
プリキュアのひとり、山吹祈里(ブッキー)はフェレットが苦手でタルトを避けていたが、ナケワメーケの力でブッキーとタルトの体が入れ替わる事態が発生。しかし、これが原因でブッキーは苦手意識が無くなり、普通に接することが出来るようになった。いざ戦闘になってみたら、タルトはブッキーの体でキュアパインに変身することが出来た。また、この際にラブや蒼乃美希(mktn)がタルトがプリキュアに変身した姿を想像し、ファンの間ではキュアタルトと呼ばれるようになった。ある意味、キュアファイヤーやキュアセバスチャンの先駆者と言えるかもしれない。
なお、タルト役の松野太紀とブッキー役の中川亜紀子は、「金田一少年の事件簿」の金田一一と七瀬美雪の声を担当していることで有名であり、当時は一が妖精で美雪がプリキュアになったと反響も大きかったという。この2人のみならず、金田一少年の事件簿の主要キャラクターを演じた声優の大半は、プリキュアシリーズにも参加している(声優の異なるゲーム版を含めると更に増える)。
金田一少年の事件簿 | プリキュア | |
---|---|---|
松野太紀 | 金田一一 | タルト |
中川亜紀子 | 七瀬美雪 | 山吹祈里 |
小杉十郎太 | 剣持勇 | キントレスキー |
森川智之 | 明智健悟 | ゴーヤーン、ブラックファング |
飯塚雅弓 | 速水玲香 | ミユキさん、キュアエンプレス |
小野健一 | 高遠遙一 | ジャアクキング |
難波圭一 | 佐木竜太 | モエルンバ |
池澤春菜 | 金田一二三 | ポルン |
オールスターズでも大活躍や!
タルトはなんと言っても、プリキュアオールスターズDX1~NS2までの5作品に台詞があり、プリキュアや妖精を含めて唯一の皆勤賞という素晴らしい実績がある。
DXシリーズでは、ココとナッツが妖精たちのまとめ役を担っていたが、NSでは2人に台詞が無くなったため、タルトが他の妖精たちを仕切る役目を請け負うことになった。また、かつてラビリンスに潜入した時にカオルちゃんのドーナツを持ち運んだように、映画プリキュアの必須アイテムであるミラクルライトは、近年ではタルトが唐草模様の風呂敷に包んで運ぶのが一般的になっている。
通常プリキュアオールスターズで活躍する妖精は、その年の現役組か、前年度のシリーズの妖精が多い中、プリキュアオールスターズNS2ではもはやベテラン組になったタルトが、プリキュアの妖精の中で一番活躍したと言っても過言では無いだろう。冒頭のミラクルライトの説明だけでなく、妖精学校に居たおかげで初代~スイプリの妖精の中で唯一難を逃れた彼は、妖精学校の生徒たちを避難させ、毎年恒例のミラクルライトの応援の音頭も取った。タルトの「気合いや~!」の一言の直後に、歴代プリキュアが復活するため、タルトがプリキュアを救出したようにも見えてしまう。
そもそも人間の年齢に換算すると、プリキュアと同世代か、それより幼い子供が多い妖精が多い中(そもそも相棒のシフォンも赤ちゃん妖精である)、タルトは親父くさいキャラや、両想いの許嫁がいる点、妖精学校の臨時教師を務めるなど、ココやナッツと共にプリキュアでは貴重な大人キャラの妖精なのである。こうした点が、タルトが重宝される原因と思われるだろう。
最新作のプリキュアオールスターズNS3では残念なことセリフがなく、DX1からの連続声付き出演はNS2で途絶えた。新たな大人組の妖精として『スマイルプリキュア!』のポップ・『ドキドキ!プリキュア』のダビィが登場したことと、前回あまりに大活躍したことから、今回は台詞は無いのでは?という予想意見が多かった。しかし反面、NewStage最終作となる今回も声付き皆勤賞の記録更新に期待する声も大きかっただけに残念に思ったファンもいたことだろう。
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