『スマイルプリキュア!』とは、東映アニメーション制作のプリキュアシリーズ第9作目となるアニメーション作品クル~!。
テーマは『笑顔(スマイル)』!
概要クル~!
2012年2月5日(日)から2013年1月27日(日)まで、朝日放送他で放送された。全48話。プリキュアシリーズとしては9作目、歴代プリキュアとしては7代目のプリキュアとなる。
プリキュアが5人で構成されているのは『Yes!プリキュア5』(以下プリキュア5)以来5年ぶりとなっている。編成メンバーは同じ学校に通う中学2年生5人(他校や他学年、高校生や小学生メンバーがいない)で、最終回まで本編における追加メンバーや幹部の追加が存在せず、『フレッシュプリキュア!』で確立した構成に沿わないプリキュアとなった。他のシリーズと比べても変身後の髪型が全員大きく変わる(歴代初の"髪型がトリプルテールのプリキュア"も登場)。
全体的に旧作へのオマージュやコメディ要素が強く、シリーズ全体の流れよりも1話ごとの構成に力を注いだ姿勢からプリキュアシリーズの中でも異端の作品となっている。
青木れいか/キュアビューティを演じる西村ちなみは2007年に公開された『映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』において登場した少女・ダークドリームを演じていた。このキャスティングに感慨深いものを覚えているファンも少なからずいるようだ。
今作のシリーズディレクターを務めるのは大塚隆史。彼は今までのプリキュアシリーズにおいて何度も高いレベルの演出を手がけており、その手腕はプリキュアファンの間でも高く評価されている。またプリキュアオールスターズDXの監督を3作にわたってつとめるなど、プリキュアシリーズと縁の深い人物である。シリーズ構成には『ハートキャッチプリキュア!』より参加、平成ライダーでは『仮面ライダーカブト』でメインライターを手がけた米村正二が担当となった。
また本作は『フレッシュ』からのプロデューサーを務めた梅澤淳稔がプロデュースする最後の作品となり、次回作『ドキドキ!プリキュア』からスタッフは一新された。
ストーリーでござる!
宇宙のどこか・・・おとぎ話の登場人物が暮らす「メルヘンランド」がありました。
その中にある、おとぎ話の悪役ばかりが集まった「バッドエンド王国」の悪役たちが、
人々に「最悪の結末」を見せ、そこから生まれるバッドエナジーを集めるため地球にやってきた!
このままでは、地球だけでなく、すべての世界が「最悪の結末」になってしまう・・・。
それを防ぐには、『5人の伝説の戦士プリキュア』を探し、
「バッドエンド王国」に奪われた『メルヘンランドの女王の幸せの力「キュアデコル」』を取り戻さなくてはならない。
一刻も早くプリキュアを探すため「5つの光」を追いかけて地球に向かった妖精
「キャンディ」が最初に出会ったのは、転校初日なのに遅刻ギリギリで大慌ての中学生「みゆき」だった・・・。
\ 2012年、プリキュアは /
登場人物クル~!
- 星空みゆき / キュアハッピー CV:福圓美里
- 日野あかね / キュアサニー CV:田野アサミ
- 黄瀬やよい / キュアピース CV:金元寿子
- 緑川なお / キュアマーチ CV:井上麻里奈
- 青木れいか / キュアビューティ CV:西村ちなみ
- キャンディ CV:大谷育江
- ポップ CV:阪口大助
- ロイヤルクイーン CV:島本須美
- ニコ CV:林原めぐみ
- ウルフルン CV:志村知幸
- アカオーニ CV:岩崎ひろし
- マジョリーナ CV:冨永みーな
- アカンベェ CV:佐々木啓夫
- ジョーカー CV:三ツ矢雄二
- ピエーロ CV:玄田哲章
- 星空育代 CV:国府田マリ子
- ブライアン・テイラー CV:柿原徹也
- 松原巡査 CV:白川周作
- 深澤監督 CV:高木渉
スタッフでござる!
- 原作:東堂いづみ
- 企画:西出将之(ABC)、三宅将典(ADK)、清水慎治(東映アニメーション)
- プロデューサー:松下洋幸(ABC)、佐々木礼子(ADK)、梅澤淳稔(東映アニメーション)、
長谷川昌也(東映アニメーション) - シリーズ構成:米村正二
- キャラクターデザイン・総作画監督:川村敏江
- 美術監督:増田竜太郎
- 色彩設計:佐久間ヨシ子
- 音楽:高梨康治
- 製作担当:額賀康彦
- シリーズディレクター:大塚隆史
- 制作協力:東映
- 制作:ABC、ADK、東映アニメーション
主題歌クル~!
オープニングテーマ「Let's go! スマイルプリキュア!」
作詞:六ツ見純代/作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:池田彩
前期エンディングテーマ「イェイ!イェイ!イェイ!」
作詞:実ノ里/作曲:高取ヒデアキ/編曲:斎藤悠弥/歌:吉田仁美
後期エンディングテーマ「満開*スマイル!」
作詞:六ツ見純代/作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:吉田仁美
ゲーム化でござる!
2012年8月2日にニンテンドー3DSから「スマイルプリキュア! レッツゴー!メルヘンワールド」が発売。プリキュアシリーズ初の3DSソフト。
任天堂ゲーム機での発売が定番となったプリキュアシリーズであるが、本作のテーマは「絵本」。バッドエナジーで結末が変わってしまった絵本の世界に入り込み、ミニゲームをクリアすることで元に戻していくというストーリー。
話は「白雪姫」「赤ずきん」「シンデレラ」「ピーターパン」「アラジンと魔法のランプ」「ウサギとカメ」「ヘンゼルとグレーテル」「鶴の恩返し」の全8つで、クリア後は各キャラクターがボイス付きで絵本を朗読してくれる他、絵本の主人公の衣装に着替えてのファッションショーや、3DSのカメラを使いプリキュア達と写真撮影が可能。
なお、前作『スイートプリキュア♪』 までの歴代プリキュアのゲスト登場は同作にはなかった。ポップはゲーム中では名前のみだが、誕生日画面で変身前のプリキュア5人とキャンディと共に登場している。
2012年2月2日から2013年2月6日までの「データカードダス プリキュアオールスターズ」ではスマイルの5人に加え、キャンディがお出かけキャラ、そしてポップがお助けキャラとして登場(スマイル04から)。また、スマイル04からプリンセスフォームへの変身、スマイル05と06ではウルトラキュアハッピーへの変身機能が展開されたが、現在は見られない。
小ネタ・話題クル~!
- 大塚SDは『オールスターズDX3』終了後、『ONE PIECE』のスタッフとなって、プリキュアから離れ心機一転やる気満々だったのだが、始めた直後にプリキュア新シリーズの企画書を渡されたとのこと。
- キャラクターデザインはコンペティションで決定し、『プリキュア5』シリーズのキャラデザを担当した川村敏江が起用された。大塚SDは子供が見たいと思えるデザインである旨と、基本的な性格や作品概要を川村に伝えると、魅力的なデザインが上がってきたという。
- キュアマーチの色は当初は緑ではなく紫だった。しかしキャラクターが並んだときの全体的なイメージとして「明るい虹色感」が欲しかったので緑色になった。キュアサニーのオレンジもこれまでのプリキュアで純粋なオレンジはいなかった。今回のプリキュアは5人とも明確にテーマカラーをわかりやすくしている。
- キュアマーチ役の井上麻里奈 は以前、アニメ版『さよなら絶望先生』にてプリキュアのパロディである『イヤボン戦士リリキュア』で、メンバーの一人『キッチリ』役を演じていて、スマイルプリキュアの出演者情報が解禁された後、自身のTwitterで「絶望先生のリリキュアが懐かしい(笑)」とつぶやいている。
- 今回はゲスト声優として第8話に赤江珠緒が劇中で『情報満載ライブショー モーニングバード!』が流れるシーンに本人役で出演(相方の羽鳥慎一も声はないものの登場)、第17話には『フレッシュプリキュア!』第27話以来となる芸人回としてFUJIWARAが本人役で出演する。FUJIWARAの原西孝幸はプリキュアファンを自認しているだけに念願の出演となった。
- 2年ぶりのOP担当歌手となった池田彩だが、キュアデコルのCMではCMソングを歌うだけでなく、ナレーションも担当している。
- 第4話で上空から見た七色ヶ丘市の光景が渡良瀬遊水池の形に酷似していることから、舞台のモデルは茨城、埼玉、群馬、栃木の周辺エリアではないかとみられている。
- 本作のネット上での盛り上がりは相当な物で、中にはキュアピースが変身バンクでじゃんけんする事から「キュアピースvsサザエさん」という副産物ができたり、お好み焼きの切り方があかねの出身地である大阪で見られる格子切りではなかったことから論争になったりしている。
- また、第13話の宿泊先「ほへと旅館」のモデルとなった「いろは旅館」の担当者がじゃらんnetのブログで感謝のコメントを書いたり
、第14話で通天閣が出たことで、その記念として通天閣でノート(なぜかハトプリのだが)がプレゼントされたり、第16話では高村光太郎の詩「道程」の一節が用いられると、高村山荘・高村光太郎記念館を運営する高村記念会がTwitterで謝辞を述べる
など、これまでに無い反応を見せている。
- 前述のように第13話、第14話で京都・大阪が修学旅行の舞台になったほか、第33話では社会見学で時代劇映画村(明らかに東映太秦映画村だろ)が舞台になるなど関西圏が取り上げられるのもちらほら。
- その一方で放送された映像を使ったコラージュに対しては、大塚SDがTwitterにて『本当に放送されたものと勘違いして苦情が来てしまい、本編制作の際に不要な規制を強いられてしまう場合があるのでやめてほしい。ネットでは不特定多数、全年齢の方が見ることができ、楽しんで頂けるのは嬉しいが、子供向けのアニメ番組なのでその辺のモラルをお願いしたい』という趣旨の苦言を呈する一幕もあった(当該ツイートその1
、その2
)
- 変身アイテムであるスマイルパクトが発売から3ヶ月で20万個を売り上げる大ヒット商品となり、日本おもちゃ大賞2012でもガールズ・トイ部門の大賞を受賞したほか、これをモチーフにバンダイとコーセーの共同企画で作られたプリキュアシリーズ初の大人向け化粧品「スマイルパクト シャイニーフェイスパウダー
」も8月に発売されることが決まっている。
- 本作の映画『絵本の中はみんなチグハグ!』は、公開初週でシリーズ初めてとなる興行成績ランキング1位を獲得している。また、11月末にはシリーズ累計観客動員が1,000万人を突破している。
- 大阪市長・日本維新の会共同代表(いずれも当時)の橋下徹氏のTwitterで、2013年6月1日朝に突如「スマイルプリキュア
」というツイートが発信され、Twitter上で騒然となる一幕があった。原因は「小学1年の娘が勝手にやった
」とのこと。確かに7人の子供がいる身だったら昨今の子供向け番組は見ててもおかしくないだろうが。このツイートは同日22時現在で8万リツイートを超えており、さらに大塚SDも喜ぶ反応を見せていたりする
。
- 『フレッシュプリキュア!』以外の過去作品と同じく、他人にプリキュアである事と妖精の存在は知らないままで物語は完結しており(サブキャラクター達(プリキュア達の家族、学校の生徒や先生、ゲストキャラクターなど))はバッドエンド王国のジョーカーや三幹部達のバッドエンド空間で無気力に陥っていたため、プリキュア達が戦闘中の目撃はほとんどしていない。)、後の『映画 プリキュアオールスターズNewStage2 こころのともだち』以降のオールスターズ映画でも、みゆき達は引き続きプリキュアとしての行動を続けている(逆にモブ出演しているサブキャラ達はみゆき達がプリキュアである事とキャンディやポップの存在の事は知らないまま。)。
- 前シリーズと後シリーズの最終回のエンドカードは「ありがとう」だったが、本作はみゆきの名台詞並びに最終回のエピローグの最後のプリキュア全員とキャンディが言った台詞である「みんな笑顔でウルトラハッピー!!」となっている。
- 他のプリキュアシリーズ各作品もそうだが、出演者やスタッフの仲がよく、頻繁に集まっては食事したりする光景がこの作品の関係者によく見られる。オールスターズNewStage3収録後に出演できなかったメンバーも集めて「慰める会」を行ったというのもその最たる物。また、3幹部役の志村・岩崎・富永の3氏はここでの共演で意気投合し(アニメージュでのインタビューでジョーカー役の三ツ矢雄二が喋りすぎて消化不良だったというのもある)、新宿歌舞伎町のロフトプラスワンでトークライブを頻繁に開催している。
- 前作の「スイートプリキュア♪」までは写研のフォントを使用してきたが、今作からフォントワークスのフォントを使用するようになった。
- 2015年にパワーレンジャーなどでおなじみのサバン・ブランドが外国語ローカライズの権利を取得、「Glitter Force」のタイトルでアジア圏を除く世界各国のNetflixで同年12月18日よりオリジナルから一部エピソードを除いた前半部20話の配信を開始している。
- 24話ではメルヘンランドに住む長靴を履いたネコの妖精が登場しているが、ファッションはプリキュアと同じく東映アニメ制作の「長靴をはいた猫」の主人公ペロを模した格好となっている。なお、この妖精を演じた野田順子は6年後に「HUGっと!プリキュア」の妖精ハリハム・ハリーの役でレギュラー出演を果たしている。
関連動画でござる!
関連項目クル~!
プリキュアシリーズ
外部リンクでござる!
親記事
子記事
- 青木れいか
- RGBトリオ
- イェイ!イェイ!イェイ!
- ウルみゆ
- 黄瀬やよい
- キャンディ(スマイルプリキュア!)
- ゴプリキュア
- ステルスプリキュア!
- スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!
- 鉄人戦士ロボッター
- なおれい
- 納豆餃子飴
- NISSANコンビ
- バッドエンド王国
- 日野あかね
- 深澤監督
- ブライアン・テイラー
- 星空育代
- 星空みゆき
- ポップ(スマイルプリキュア!)
- 松原巡査
- 満開*スマイル!
- 緑川なお
- Let's go! スマイルプリキュア!
- ロイヤルクイーン
▶もっと見る
兄弟記事
- Yes!プリキュア5
- 映画プリキュア
- キボウノチカラ〜オトナプリキュア‘23〜
- キミとアイドルプリキュア♪
- キラキラ☆プリキュアアラモード
- Go!プリンセスプリキュア
- スイートプリキュア♪
- スター☆トゥインクルプリキュア
- 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage
- デリシャスパーティ♡プリキュア
- トロピカル〜ジュ!プリキュア
- ドキドキ!プリキュア
- HUGっと!プリキュア
- ハピネスチャージプリキュア!
- ハートキャッチプリキュア!
- ひろがるスカイ!プリキュア
- ヒーリングっど♥プリキュア
- ふたりはプリキュア
- ふたりはプリキュアSplashStar
- フレッシュプリキュア!
- 魔法つかいプリキュア!
- わんだふるぷりきゅあ!
▶もっと見る
- 29
- 0pt