ファンタシースターZEROとは、セガが販売・運営するオンラインRPGである。2008年12月25日発売、ニンテンドーDS専用ソフト。
ストーリー
かつて、繁栄の末の大戦争により文明を無に帰したとされる惑星「地球」。
すべてが滅んだ後の200年は「大空白」と呼ばれ、その間、それ以前の記録は残されていない。
「大空白」を乗り越えた人間達「ヒューマン」は、いつしか各地にシティを建築し、復興を始めた。しかし、シティより一歩外に出るとそこはエネミーの巣窟であった。人々はエネミーに対抗すべく、旧文明の遺跡より発掘したフォトン武器などを使い戦ってきた。そうやって戦う人々をやがて「ハンターズ」と呼ぶようになっていった。
同じ時期、大戦争の折に眠りに付いた人工生命体「キャスト」が突然目覚め始め、過去の大戦の記憶を一切無くしているものの、ヒューマンと手を取り合い共存し、地球の復興を進めていく。
そして、忘れられた種族「ニューマン」。彼らが「月」から地球へ降り立った時、物語の歯車は回り始める。
※オンラインモードは、ニューマンが選べるという点などから明らかに本ストーリー後の話である。できるだけストーリーを制覇してからオンラインに望むといい。
概要
ファンタシースターオンラインの完全新作として発売された、ニンテンドーDS初進出のPSOシリーズである。ジャンルはこれまでと同じくオンラインRPGで、協力プレイはMO形式な点も共通しており、従来のPSOシリーズと比べゲームシステムはほぼ同じである。
PS0、もしくはPSZと略され、ニコニコのタグとしてはPS0のほうが主に使われる。
キャラクターや世界観はこれまでのPSシリーズと比べて文明レベルの低めなファンタジー色(一度文明が滅びた星の復興という開拓史的意味で)が強く、ニンテンドーDS専用と言うことあってか、キャラクターイラストはやや子供向けとなっている。
ストーリー上の関連性だが、舞台となっている「地球」が、あるクエストで「コーラル」と呼ばれていたことが判明し、PS0はPSOの「本星」であるコーラルが滅亡した後の未来のストーリーであると推測される。PSOの文化であるマグやキャスト・ニューマンの存在など、PSOと共通する文化やシステムも多い。とは言え、知らずとも問題のない程度の繋がりではある。
種族や職種にも基本的に大きな変更は無く、種族はヒューマー、キャスト、ニューマンの中から性別を含めて選択する。職種はハンター、レンジャー、フォースから選択するが、全職種を選べるのはヒューマーだけで、残り2種族は2職種から選択する。
PSOには存在しなかった「ヒューマール」「ハニューム」が選択できるのがポイント。
ゲームそのものもほぼPSOを踏襲した作りとなっており、アクションバレット・属性付与・グラインダーによる強化・クエスト受託によるストーリー展開・レアアイテム探しなど、ある程度簡略化されているもののまごうことなきPSOのシステムである。
欠点は、レアやダンジョンの数が少なめな点と、キャラクタークリエイトの幅が非常に狭い点。この点は主にハードやメモリの制限に依存している。また、エターナルタワーと呼ばれる100階建てのダンジョンをクリアしないと次の難易度が開放されないという、最大級に理不尽な制約も大きな欠点となっている。
制約による不満はあるものの、システム的にはPSOの正当進化であり、諸所問題のあったPSU以上に支持しているファンも多い。
雑誌や他ゲームとのコラボや予約特典として、ゲーム内のレア装備と一度だけ交換できる「特典コード」が、様々な媒体にて配布された。
他シリーズとの相違点
大きな特徴としては、アイテムドロップがエリア単位で発生し、ドロップ内容も個人単位に決定される点である。エリア式となった点は、オブジェクト表示限界からと言われている。ドロップ判定が個人単位になりドロップ数も平等であることから、取り合いや分配といったアイテム関連の作業を短縮でき、公平さも保てることから、フリーの協力プレイをサクサクと続けることができる。
無料Wi-Fiであることとスペックの問題により、ビジュアルロビーは存在しない。事前にフレンドコードを登録した人同士、もしくはフリーマッチングした人同士(マッチングの場合、チャットは定型文のみ)でオンラインプレイを行う。あとはDS同士の無線通信によるマルチプレイ(DSとしては本来こちらがメイン)も行える。
また、DSにおいて無料Wi-Fiを使用する際の規定からか、アイテムの交換はフレンドコードを交換した者同士でなければ行えない。全ての協力プレイにおいて、スムーズなアイテム分配が出来なかったために、この仕様になったとも考えられる。
他にも、武器カテゴリに防御特化の「シールド」が加わったり、緊急回避ができるようになったり、オンラインプレイ時のニックネームとキャラクター名・容姿を何度でも変更できたり、武器や称号のコレクション機能が豊富であるなど、気軽に何度でも遊べる作りとなっている。
こういったシステムのいくつかは後にファンタシースターポータブル2へとどんどん逆輸入され、好評となっている。そういう意味では、PS0は携帯版ファンタシースターの母体といっても過言ではない。
また、チャット面ではDSの機能を生かした「ビジュアルチャット」という、自分で描いた文字やイラストをそのまま表示する「ピクトチャット」と同じシステムを採用している。文字入力が困難であるという理由からのシステムだが、PS0の存在を語る上で外せない特徴的なシステムである。
描いたものはショートカット用にいくつか保存できるため、ドット職人による見事な作品も拝むことができる。
関連動画
DSのゲームということで撮影が困難なため、ニコニコでの盛り上がりは少なめ。
関連項目
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