共食いキャラとは、自分の肉を食品・料理として宣伝するキャラクターである。
概要
精肉店や肉料理を出すレストランなどで、(時に「おいしいよ!」等と言ったり、ナイフやフォークを持つなどしながら)自分、または自分と同種族の肉を食べるような宣伝をしている動物等のキャラクターたちのこと。牛・豚・鶏辺りは特にネタにされやすい。
この名称は写真家の大山顕が投稿したデイリーポータルZの記事や、著書『共食いキャラの本』で使われており、現在でも一部で使用されている。
無生物に顔がつけられたキャラクターでも成立する場合があり、特に「ケチャップを自分の頭に塗るホットドッグ(→ホットドッグマン)」「ビールを飲むビール(→蒲田元気大作戦)」など珍妙な様子になったものもある。
ただ、どこまでを共食いキャラとするかは定まっておらず、魚や野菜の場合は背徳感が薄れるという声もある。また、「キャラクターが食材とは別個の存在とされる場合」に関して共食いキャラとするかについても議論がある(例:梨の妖精とされる千葉県船橋市の「ふなっしー」[1]や、器が本体とされる岩手県の「わんこきょうだい」[2]など)。
ちなみに冒頭画像のように「ニワンゴ」がフライドチキンの宣伝をしている場合についても、ニワンゴはニワトリではなく「鳥類ニワンゴ科」とされているため、共食いキャラと言えるかどうかは判断の分かれるところかもしれない。
このようなデザインは昔からあり、1951年にレイモン・サヴィニャックが作成した「ランクハムの原画」が初期の作品の例として挙げられる。微笑んだ豚の胴体が輪切りにされており、一部はハムとして薄切りになっている。
英語圏では「suicide food」と呼ばれる場合があり、redditにもr/SuicideFoodの項目がある。日本以外では韓国やフランスで多いとされており、韓国については焼肉文化との関連も指摘されている。
しかし、日本は諸外国と比べても共食いキャラの数が特に多いとされる。もともと「ゴミ捨て禁止」などの些細な看板でも物に顔をつけてキャラクター絵にしている傾向があり(参考/参考2)、その一環として共食いキャラが増えているのかもしれない。
関連動画
関連静画
関連書籍・記事
- 大山顕「『共食いキャラクター』を鑑賞する」(デイリーポータルZ)
- 大山顕「クラブ活動 : 共食いキャラクター」(デイリーポータルZ)
- 大山顕「共食いキャラクター韓国編」(デイリーポータルZ, 2008/10/31)
- 大山顕「共食いキャラ・ブタさんスペシャル」(デイリーポータルZ, 2009/05/08)
- 大山顕「まだまだいる共食いキャラクター」(デイリーポータルZ, 2012/04/21)
- 大山顕「あいかわらずなげかわしい『共食いキャラ』(デイリーポータルZ, 2013/09/27)
- 大山顕「手描きの共食いキャラが特に切ない」(デイリーポータルZ, 2016/02/26)
- 大山顕「それを共食いキャラと呼んでいいのか?問題」(デイリーポータルZ, 2018/12/21)
- ITMedia「日本人は“共食い”がお好き? 言われて気付く、身近な共食いキャラ」(2011/08/22)
関連項目
脚注
- *一応梨や、自身を模した肉まんを食べることについて「共食い」扱いはしているが、食べられないことはないらしく、肉まんの場合は「でもおいしかったなっしな」と言っている
- *キャラクターの1人である「そばっち」がわんこそばを食べることについては、本人曰く別に共食いではないらしい
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