白壁土蔵群・倉吉銀座商店街とは、鳥取県倉吉市にある観光地、および隣接する商店街である。
概要
特徴・歴史
白壁土蔵群について
鳥取県中部に位置する倉吉市内中心部に位置するエリアで、通称「白壁土蔵群」「倉吉白壁土蔵群」「打吹白壁土蔵群」と呼ばれている。全国にある小京都の一つで、「鳥取の小京都」と呼ばれる。ここは、天神川支流の玉川に沿って「白壁土蔵群」と呼ばれる土蔵が並ぶように建っている。この地区は「倉吉市打吹玉川伝統的建造物群保存地区」という名前で国から重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。さらに、「かおり風景100選」、「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれている。[1]
倉吉は、もともと室町時代に打吹山にあった打吹城の城下町として栄えた。江戸時代には陣屋町として栄え、武家屋敷が建てられた。また、津山往来や八橋往来、備中往来など、江戸時代の中国地方の主要街道の要衝拠点として重要視された。[2][3]白壁土蔵は、赤褐色の「石州瓦」と呼ばれる桟瓦を使用しているのが特徴的で、この瓦で凍害に強い造りとなっている。また、名前になっている白壁は、下部の腰廻りが杉焼き板の縦目板張りで、上部が白漆喰で統一されている。(一部、黒漆喰、中塗り仕上げで建てられた土蔵も存在する。)さらに、赤瓦二号館、赤瓦十二号館など、玉川に隣接する土蔵については、裏手に「戸口」と呼ばれる石橋を玉川に架けて作られた出入口があり、江戸時代には通用門として使われた。この石橋は、緩やかな反りを持った形をしており、これ1つだけでも独特の落ち着いた風景を演出している。最終的にはこの特徴的な3つの要素(赤瓦、白壁、石橋)が絶妙に融合し、山陰独特の風光明媚で落ち着いた景観を生み出している。
現在は、赤瓦一~十六号館(四号、九号欠番)を中心として白壁土蔵があり、他にも大社湯、豊田家住宅、倉吉淀屋、高田酒造、琴櫻記念館など、国や県の重要文化財、市の有形文化財に指定された建物が各所に点在している。
倉吉銀座商店街について
白壁土蔵群に隣接する商店街。鳥取県道205号沿い、宮川町交差点から東宝ストア新町店のある交差点までの約500~600mの通りにある。[4]通称「倉吉銀座通り」と呼ばれ、白壁土蔵群同様、ノスタルジックで雰囲気のあるお店が連なった倉吉の昔ながらの商店街である。
8月上旬になると倉吉市の最大規模のお祭り、「倉吉打吹まつり」の初日の会場となり、獅子舞やみつぼし祭りの踊り子隊の行列が、商店街を練り歩き、倉吉の夏の風物詩となっている。
ひなビタ♪・ここなつの聖地として
倉吉市中心部は、TOMOSUKEとCUTEGのWeb企画連動コンテンツ、「ひなビタ」、「ここなつ」に登場する倉野川市のモデルとされ、市全体が聖地となっている。このため、白壁土蔵群や倉吉銀座商店街のエリアがたびたびモデル地として登場する。(倉野川観光課だより掲載の倉野川観光MAP
と白壁土蔵群周辺の地図
を見比べると瓜二つであることがわかる)
特に倉吉銀座商店街は、日向美ビタースイーツ♪のバンドメンバーの実家兼お店がある「日向美商店街」のモデルとされ、ひなビタ♪における一大聖地巡礼スポットとなっている。ちなみにひなビタ♪の世界の白壁土蔵群は、「たちばな美観地区」「白壁土蔵群」のエリアとなっている。
2016年4月、倉吉市は倉野川市と姉妹都市提携を結び、ひなビタ♪を通して街全体が一丸となって、「町おこし」ならぬ「萌えおこし」を行っている。
その一環として、倉吉打吹まつりでひなビタ♪とコラボした企画を行ったり、各メンバーやここなつの誕生日の際には、特別イベントをこの白壁土蔵群・倉吉銀座商店街のお店(これ以外にも倉吉駅前のお店などが一部協賛している)が協賛して行っている。さらに、白壁土蔵群や倉吉銀座商店街各所にひなビタ♪のキャラクターパネルが設置されており、訪れたひなビタ♪ファンがすべて探しに行くなど、ちょっとしたウォークラリーアトラクションとなっている。
主要なスポット・お店一覧
赤瓦館
白壁土蔵群においてメインとなる場所。赤瓦一~十六館からなる。(四、九は欠番。小説明のある建物は太字となっている)
- 一号館
もともとは醤油屋のもろみを仕込む蔵であった建物。大正時代創建。天井の梁と束柱を格子状に組み合わせた五重構造の小屋組も見ごたえあり。建物内には4つのショップがあり、鳥取のお土産などが帰る。ちなみに現地販売限定のひなビタ♪グッズも販売しているので、ひなビタ♪ファンは要チェックだ。さらに、2018年8月からは、芽兎めう専用ドラム「通称:うさ丸」の実物大再現モデルも展示されている。
【館内のお店】
いなしま酒店、渡部商店、中野竹藝、ふみ子の手づくり工房 - 二号館
- 三号館
- 五号館
- 六号館
鳥取県保護文化財指定。明治10年創業の「桑田醤油醸造場」という老舗醤油醸造所の建物。倉吉の大工をわざわざ京都に派遣して修行させ、この場所に建てさせたとされる。京風建築が色濃く出ており、見事な佇まいとなっている。 - 七号館
- 八号館
- 十号館
昔はサイダー・ラムネを売る店の建物だった。現在では観光案内所が詰め、白壁土蔵群や倉吉についての観光案内、レンタルサイクルの手配を行っている。また、ひなビタ♪の倉野川市住民票(有料)を発行してもらえる。倉吉に立ち寄ったらまずここに行くことをおススメする。 - 十一号館
- 十二号館
- 十三号館
国登録有形文化財指定。かつては国立第三銀行倉吉支店が入居していた建物で、明治41年に建てられた。疑洋風建築で建てられており、他の建物とは一線を画した雰囲気を出している。 - 十四号館
- 十五号館
- 十六号館
その他のスポット
- 大社湯
国登録有形文化財指定。明治40年創業で現在も営業している銭湯。木造建築で、創業当時のままの昔ながら雰囲気がある建物を、入浴して鑑賞することが出来る。 - 豊田家住宅
国登録有形文化財指定。1900年創建。もとは江戸時代の呉服屋であった。主屋、離れ、土蔵の3つの建物で形成される。特に主屋は木造2階建の切妻造り、桟瓦葺き、平入となっており、倉吉の伝統的な町家形式の建築が各所で見られる。 - 倉吉淀屋
倉吉市有形文化財指定。現存する倉吉の町家の中で最古の建物。1760年(宝暦10年)創建。元々は牧田家という商家が住んでいた建物で、「淀屋」の屋号を持っていた。この屋号は大阪の豪商「淀屋」と密接な関係を持っていたと言われている。 - 旧日本産業貯蓄銀行倉吉支店
1931年(昭和6年)建築の2階建鉄筋コンクリート造の建物。倉吉最初の本格的な西洋建築の建物で、現在は「ぎゃらりぃ和」という雑貨店が入居している。 - 琴櫻記念館
倉吉市出身の元横綱、琴櫻についての業績を顕彰する記念館。琴櫻ゆかりの品を数々展示している。 - 大蓮寺
安土桃山時代に開山。建武の武将である脇屋義助や倉吉淀屋当主だった牧田家とも繋がりがあった大阪の豪商「淀屋」の淀屋清兵衛ゆかりの寺でもある。参道である弁天参道は、ひなビタ♪にも登場し、巡礼スポットとなっている。
関連動画
関連静画
関連チャンネル
関連リンク
- 観光スポット及び祭り・イベントの一覧
- 鳥取県 / 倉吉市
- ひなビタ / ここなつ
- 打吹山 / 打吹城
- 重要伝統的保存地区
- 鳥取県中部地震
- くらよしミュージアム
- 倉吉未来中心
- 鳥取二十世紀梨記念館なしっこ館
- 聖地
関連リンク・参考資料サイト
脚注
- *白壁土蔵群 (倉吉観光情報 倉吉観光マイス協会)

- *公式パンフレット「白壁土蔵のまち 倉吉市打吹玉川伝統的建造物群保存地区 まち歩きガイド」
表紙ページより (倉吉観光マイス協会 制作発行) - *1と同上
- *倉吉銀座商店街ガイドマップ (倉吉銀座商店街)

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