この記事は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!とは、2003年に公開された日本映画の1つである。
特徴
1997年1月~3月にフジテレビ系列で放送された刑事ドラマ「踊る大捜査線」の映画第2弾。通称名で「OD2」と呼ばれている。2003年7月19日に公開され、興行収入約173億円を記録。2003年の年間興行収入第1位を達成した。また、実写邦画の歴代興行収入においても1983年に公開された「南極物語」を上回り第1位となった。これは20年ぶりの快挙となっている。ちなみに、公開から17年経った2020年現在でもこの記録はいまだ破られていない。
さらに邦画全体の歴代興行収入においても第6位に君臨し続けており、文字通り日本の刑事映画の最高峰と言える作品である。
また、第27回日本アカデミー賞では優秀作品賞、優秀監督賞など12部門の賞を受賞した。
あらすじ
吉田副総監誘拐事件での負傷から無事に復帰した湾岸署の青島俊作は、警視庁合同でクルーズ船ハイジャック事件を想定した公開訓練演習に参加し、主犯格の犯人役を任された。本来であればSATに殲滅される予定であったが、SAT隊長の高圧的な発言に逆上し、同じ犯人役の仲間と協力して逆にSATを殲滅してしまう。(その後、湾岸署員全員減給処分となってしまった。)
通常業務に戻ると、湾岸署管内で若い女性をターゲットにして吸血鬼のような牙で首元を噛みつくという連続婦女暴行事件が発生。また、家族ぐるみでの連続スリ事件が発生したとの一報を受ける。しかし、どちらも事件としてはパンチが弱いことから青島は「もっとシャキッとした事件ないですか!」と袴田課長に嘆くのであった。
すると、湾岸署管内で不審物を発見したとの一報が入った。
「これを待ってたんだ・・・」ウキウキ気分で現場に向かった青島が見たのは、蜘蛛の巣のような亀甲縛りではりつけにされ、包帯でぐるぐるに巻かれて全身が白くなった変死体であった。
一方、変死体を発見したとの一報を受けて、警視庁は殺人事件と認定して湾岸署に捜査本部を設置。本部長に女性初の管理官である沖田を任命した。また、サポート役として室井を副本部長に任命した。
「事件は会議室で起きているの、勘違いしないで。」
沖田と初対面していきなりこう言われた青島は、所轄刑事を使い走りにするやり方に懐疑的であったが事件解決に向け捜査に動く。
さらに、テスト運用として警察庁が湾岸署内に極秘に設置した監視カメラシステム「C.A.R.A.S.(Criminal Activity Recognition Advanced System)」を利用した捜査や、ネゴシエーターを招聘して犯人との対話を試みるのであった。
出演者
「踊る大捜査線」の記事による。
名セリフ
前回同様、本作においてもさまざまな名セリフが飛び出している。以下、3つの有名なセリフを紹介する。
事件は会議室で起きているの
殺人事件の捜査本部長に任命された沖田が湾岸署の青島と初対面した際に言ったセリフ。一般的には「事件は会議室で起きているのよ」で知られているが、厳密には間違いであり、典型的な「言っていない台詞」の1つである。また、この発言前後にもセリフがあり、場面的には以下の流れとなる。
(湾岸署刑事課入口にて。青島が振り向くと、室井ら本店捜査員とともに登場する。)
沖田「室井さん、彼が?」
沖田「あぁ、あなたね。」
青島「あっ、ども。」
沖田「先に言っておきますけど、事件は現場で起きてるんじゃないのよ。事件は会議室で起きてるの、勘違いしないで。」
青島「・・・・・・」
なお、この発言の元ネタについては「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」の記事を参照してほしい。
レインボーブリッジ封鎖できません!
本作の象徴的ともいえる名ゼリフ。湾岸署管内の公衆電話への警戒配備の最中に、犯人から電話が入る。交渉人の真下は電話を取り、犯人と対話する。その裏で室井は「C.A.R.A.S.」監視システムを使用して公衆電話の特定を試みる。すると、DECKS東京ビーチの3階デッキにある公衆電話からかけられていると判明。一番近くにいた湾岸署の柏木雪乃が向かうも、犯人に拉致されてしまう。
これを受けて、沖田は犯人を閉じ込めるためにお台場を封鎖することを命令した。
ゆりかもめ有明駅、りんかい線東京テレポート駅、東京都観光汽船水上バス乗り場、東京港臨海トンネル、第二航路海底トンネル、首都高速湾岸線東京港トンネル、国道357号東京湾岸道路・・・お台場へ繋がる道や交通機関が次々と封鎖され残るはレインボーブリッジただ1つだけとなった。
しかし、封鎖には国土交通省の道路局や橋下に路線があるゆりかもめがある関係で鉄道局に許可を通さないとできないことが明らかとなった。さらに、東京都港湾局や東京都交通局、首都高速道路公団などなどさまざまな管理団体に許可をもらわないといけないなど難儀な問題が噴出した。
これに現場で立ち会った青島は困惑し、無線越しに捜査本部に対してあのセリフを放った。
室井さん聞こえるか。仲間が撃たれた。どうして現場に血が流れるんだ?
とある手掛かりで犯人の潜伏場所が判明すると、沖田はSATとSITを投入し犯人確保に向かわせた。また、青島も現場に急行し、SATとともに犯人を追った。
一方、恩田も青島を応援するために現場に急行すると、柏木を犯人が人質にとった状態で鉢合わせする。手には拳銃を持っており、周りには人がたくさん歩いていたため、現場は緊迫状態となった。そこに青島とSATが合流し、SATが発砲許可を求めるも沖田は周囲の人への被害を懸念して渋ってしまう。
すると、恩田が犯人のすぐ近くに女の子が一人泣いて立ちすくんでいるのを発見。恩田がとっさに守ろうとして向かってしまい、撃たれてしまう。
青島は血だらけになりながらも恩田を抱きかかえ、恩田に意識があるかを確かめた。
青島は意気消沈してしまうも、恩田を救急車に乗せて見送る。そして、血だらけのコートを着た状態で捜査本部に乗り込み、「C.A.R.A.S」監視システムの部屋にいる室井に向かってあのセリフを言い放った。
ちなみに、一般的には「室井さん聞こえるか。どうして現場に血が流れるんだ!」として知られているが、これも厳密には「言っていない台詞」と同じで間違いである。(「仲間が撃たれた」を抜くことが多い。)
レインボーブリッジの撮影手法
本作では「レインボーブリッジ封鎖できません!」のシーンなどでレインボーブリッジが登場しているが、実際に現地で撮影を行っていない。
ではどうやって撮影したか。その方法はまだ未供用の道路を使用して撮影し、あとからCGでレインボーブリッジの風景を合成しているのである。
ちなみにその撮影場所とは、当時まだ未供用だった第二京阪道路及び京滋バイパス結節点の久御山JCTのランプウェイで、踊るファンの間で有名な話となっている。
関連動画
関連静画
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関連チャンネル
関連項目
- テレビドラマ / 刑事ドラマ
- フジテレビ
- テレビ番組の一覧
- 映画の一覧
- お台場
- レインボーブリッジ
- 首都高速湾岸線 / 首都高速11号台場線
- 国道357号
- りんかい線 / ゆりかもめ
- 京滋バイパス / 第二京阪道路
関連リンク
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