概要
1989年にデビューした車両。JRグループ他社が特急型を新規製造しているのに対し、JR西日本は私鉄との競合の激しい東海道・山陽本線や関西本線に通勤型の221系を開発・投入した。この為特急型の新規製造(681系)はJRの中では最後発となった。
新快速では代々愛称が付けられており、221系では「アメニティライナー」としたが浸透せず、223系でも愛称は付いていない(但し、223系に関しては「新型アメニティライナー」と書かれている資料もある)。
最高速度は120km/hに引き上げられ、117系時代の所要時間を変えること無く高槻駅と芦屋駅への追加停車を実現。姫路や米原へはむしろ所要時間短縮を実現した。3扉転換クロスシートの内装と相まって競合私鉄にとって脅威の存在となり、「新快速=速くて快適」という印象を植えつけた功績は大きい。
「221系性能」とされている223系6000番台とは連結運転が可能。また、一部機器を変更して湖西線にて160km/h運転を行い、681系開発に貢献したこともある。
登場から20年以上経った現在では年を追うごとに京阪神中心部の運用が狭まり、113系の置き換えへと回されるなど徐々に外へ外へと追いやられているが、大和路快速・みやこ路快速といった花形電車の一部を今も担っているほか、京阪神地区の快速電車としてもその姿を見ることができる。
車両の老朽化が進んだことから、製造後40年の使用を目指すべく内装を225系レベルにリニューアルする体質改善工事が2012年から順次施工され、2016年までに全車リニューアルが完了している。
臨時列車としては岡山地区やJR東海管内の岐阜駅まで乗り入れた実績がある。
スペック
- 形式名:221系直流電車
- 会社:JR西日本
- デビュー:1989年
- 最高速度:120km/h
- 制御方式:界磁添加励磁制御
- ATS:ATS-SW、ATS-P
- 編成:4・6・8両(2019年3月現在)
- 電気:直流1500V
所属と運用
網干総合車両所
8両のA編成5本、6両のB編成14本、4両のC編成3本の136両が在籍。C編成の運用は同所所属の223系6000番台と共通となっている。前述のとおり新快速は223・225系に譲り本系は奈良や京都への転属が相次いだものの今でも京阪神の快速列車で引き続き運転され、2編成連結の8・10・12両での運転もある。一時期福知山線やJR東海管内の大垣駅まで乗り入れていたこともあった。
吹田総合車両所奈良支所
8両のNB編成9本、6両のNC編成9本、4両のNA編成29本の242両が在籍。大和路線および奈良線の主力車両であり大和路快速・みやこ路快速・快速・区間快速といった両線の各快速列車を中心に一部の普通列車にも充当されている。特に王寺~奈良・木津~加茂間の列車の大部分が本系による運行である。和歌山線の高田駅(朝晩は五条駅)までの直通列車も多く運転されている。
一時期阪和線・きのくに線に乗り入れていた時期もあり、指定席が設定された臨時列車での運転実績もある。
吹田総合車両所京都支所
4両のK編成24本の96両が在籍。嵯峨野線の113系を置き換えるため2008年から運行を開始。置き換えが完了した現在は福知山電車区の223系5500番台との併結運転が行われている。湖西線や草津線でも113・117系に混じって普通列車として運転されている。
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関連項目
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/221%E7%B3%BB