225系とは、JR西日本が製造している直流近郊型電車である。
2010年12月に運用を開始した。
概要
新快速や快速の運用で活躍している223系の次世代車両として開発された。
最初の車両は2010年5月に出場し、その後、試験等を経て琵琶湖線(東海道線)・JR京都線・JR神戸線の新快速、及び阪和線の快速として2010年12月1日より運行を開始した。2012年3月17日のダイヤ改正により、JR宝塚線にも投入された。
一次車は約226両製造され、東海道本線向けの0番台・阪和線向けの5000番台・0番台の221系対応改造車6000番台の3区分が存在する。車体のカラーデザインについては、従来の223系と同じ塗装(カラーシール)となっており、6000番台は性能識別用のオレンジ色帯が貼られている。
2016年以降は、227系に準じたマイナーチェンジ版として二次車・三次車が製造され、新快速向けの100番台/700番台・阪和線向けの5100番台が存在する。
2024年9月27日契約締結のグリーンローンの使途として225系の導入が記載されており、今後も増備予定。
安全性の向上
2005年の福知山線脱線事故を受け、JR東日本のE231・E233系と同じ衝撃構造(クラッシャブルゾーン)をJR西日本の車両で初めて採用する。
E231・E233系の場合、運転台と客室ブロックの間が潰れて衝撃を吸収する為、運転台部分の奥行きを長く確保しているが、225系では万が一列車が乗用車に衝突した時に強度が弱い先頭上部が先に潰れ、衝突で受けた衝撃力を上方向に誘導する事で、客室スペースを変えずに、衝撃を和らげ、衝撃を減らす構造を採用した。
さらに、つり革や手すりを大型化し、今までは目立たない色であったが今回はオレンジ色を採用しており、とっさに掴まりやすくなっている。
また、1両あたりのつり革の数を増やし、223系電車の80個からおよそ1.5倍となる124個を設置する。
手すりにおいては端部を曲線化することにより、乗客が手すりに衝突した時でも衝撃が集中しないよう配慮されている。
この他、各列車中間連結部の車端部同士にはオフセット衝突を考慮した車体強度の向上を行っており、
衝突時には、相手側車両を外側に誘導させるような構造となっている。
利便性の向上
優先座席の位置がわかりやすくする為に付近のつり革に色を着け、トイレの形状を変更する他、客用ドアの室内側に黄色のラインを追加し、ドア開閉告知ランプを設置。
321系の様に液晶ディスプレイ「WESTビジョン」を一両辺り6機(車端部に一機ずつ、車両中央部に背中合わせにした常態のが2機×2つずつ)搭載する他、車椅子スペースが225系先頭車全車に設置されている。
225系のバリエーション
- 225系0番台
主に東海道・山陽本線内での新快速・快速に充当される。68両が投入されている。
編成は現行の223系に合わせる為8両・6両・4両の3パターンが基本編成となっている。
最高運転速度は130㎞/h。 - 225系100番台・700番台
主に東海道・山陽本線内での新快速・快速に充当される。100番台は2016年から投入された0番台のマイナーチェンジ版。
主な仕様は0番台に準ずるが227系準拠のものが多い。主に全尾灯の形状変更や種別・行き先表示幕がフルカラーLEDタイプになっていたりなどの変更点がある。
700番台は2023年のダイヤ改正で新快速のAシート運用拡大に併せて新造された2扉車。700番台1両を含む4両2編成のみ。こんな仕様でも急行型じゃない。 - 225系5000番台
主に阪和線・関西空港線内での快速・普通に充当される。116両が投入されている。
コチラの最高速度は223系0番台・2500番台と同じ、最高運転速度120㎞/hとなっている。
座席の配置も2+1列で、補助席が無いなど、223系2500番台に準じた構造となっている。 - 225系5100番台
主に阪和線・関西空港線内での快速・普通に充当される。2016年から2017年にかけて新造された5000番台のマイナーチェンジ版。
こちらは4・6両編成の2パターンがあり、4両編成は羽衣線ワンマン運転に対応し、6両編成は増解結を行わないので前面転落防止幌が付いていない。 - 225系6000番台
福知山線運用の113系・221系を置き換える為に0番台の一部編成を221系相当の性能に変更した番台。
主に丹波路快速・快速に充当されており、42両が投入されている。
また、改番に合わせて所属が網干総合車両所から網干総合車両所宮原支所に変更されている。
225系の編成図
0番台(8両タイプ) ←姫路 米原→
クモハ224-0 | + | モハ225-300(<) | + | モハ224-0 | + | モハ224-0 | + |
○○●● | ●●○○ | ○○●● | ○○●● | ||||
モハ225-500(<) | + | モハ224-0 | + | モハ224-0 | + | クモハ225-0(<) | |
●●○○ | ○○●● | ○○●● | ●●○○ |
※1 第2編成はパンタを左右逆向きに搭載(比較試験の為)
※2 モハ225の番台区分は電動空気圧縮機(cp)の在り無し(-300には「在り」-500には「無し」)
6両タイプ
クモハ224-0 | + | モハ224-0 | + | モハ225-0(<) | + | モハ224-0 | + | モハ224-0 | + | クモハ225-0(<) |
○○●● | ○○●● | ●●○○ | ○○●● | ○○●● | ●●○○ |
4両タイプ
クモハ224-0 | + | モハ225-0(<) | + | モハ224-0 | + | クモハ225-0(<) |
○○●● | ●●○○ | ○○●● | ●●○○ |
その他
この他225系には
- 521系、683系4000番台と同様、シングルアームパンタ(第二パンタ用台座準備工事済み)搭載
- 編成はオールM車(321系同じく0.5Mなので8両編成では事実4M4T)とし、機器配置は同じく321系をベース(東洋製のインバーターを搭載)にしている。
- 前照灯や尾灯にはJR西日本の在来線に置いて初となるHIDライトを採用している。なお三次車以降は323系と同型のLED式に変更されている。
- 種別・行き先表示は一次車が223系、二次車以降が227系と同一の装置を採用している。
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関連項目
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