Masuda K.(うみぬこP [1] )とは、ニコニコ動画でオリジナル楽曲等を発表している製作者の一人である。VOCALOID「初音ミク」「巡音ルカ」を用いた作品も数多くある。
概要
2008年9月まではyukiwo氏と共作でミクオリジナル曲の楽曲制作に携わり、『空のさかな』や『ラスモア』などを発表してきたが、同年10月1日に自らのオリジナル曲『今日、世界が』[2]を、続いて10月11日には二作目となる『ささやかな願いごと』[3]を発表。
以降、VOCALOIDを使用した楽曲以外にも、ボーカルにうまねこ氏(→タグ検索)を迎えたユニット'SabiNeko'によるオリジナル曲やアレンジ曲などを投稿してきた。
また、あかやかPらとともにニコニコインディーズ始動当初から活動を推進してしてきたメンバーである。
エレクトロニカ、アンビエント、ジャズ、フュージョン、プログレ、ポップス、民族音楽など非常に多岐にわたるジャンルを手掛ける。実験的な作風の音楽が多く見受けられるが、いずれも作りこまれたオケ、心地よく洗練されたサウンドが魅力的である。
あるDTMコンテストでグランプリに輝いた経歴もあるという[4]表現力豊かな打ち込み技術、あるいはウインドシンセを駆使した制作手法の他、数多くの楽器の生演奏も自身で行ってしまう凄腕である。所有する楽器はかなりの数に上るようで、フルート、ソプラノ・サックス、エレピ、ギター、ウッドベース、Eベース、さらには揚琴、ブズーキ、筑前五弦琵琶、リケンベ etc.に至る。これらのうち、一部はホームページ内にて、写真付きで紹介されている。
後にsansuiPが部長を務める「雑音部」に入部。ノイズミュージックのジャンルに手を広げている。プログレッシブなバンド系ノイズ『バグバク』(sansuiPとの共作)やけいおん!登場人物の声の加工音のみで構成された『MOEノイズリミックス』等の作品がある。
なおP名は、『昨日夢を見たんだよ』での視聴者コメントの中から選ばれたものである。
作品に関して
作風・演奏について
- 音楽製作における姿勢について、ブログで次のように言及している。
- バンドサウンド系の作品では、ベースが前に出ているのが特徴である。また、独特のグリッチ音を入れたりなど、どちらかというと強い音触りの仕立てになっている。しかし作品としてはポストロック・プログレ調のみならず、エレピ等の音色を活かすことにより柔らかく都会的な作風に仕立てることも得意とし、「おしゃれ」「酒の上手くなる曲」「すーっとした」となどいった感想コメントがつく。
- エレクトロニカ・アンビエント系の作品においても、ありとあらゆる楽器の生演奏を積極的に取り入れることで、サイケデリックかつ、独特の拡がりのある響きを演出している。
- 打ち込みよりも生演奏にこだわりを見せたスタイルをとっており、現在ニコニコ動画に投稿されている作品の中には、過去にDTMで手がけた作品を生演奏により焼き直し、リマスタリングしたものも少なくない。しかし『青い致死量』等で使われていた、アコースティックギターと聴き違えるような「エレピ with ピッチベンド」の音にも現れているように、バーチャルな感触のある音色を作りだす、その表現力に古くから長けていたようである。
- ボカトロニカを手掛けるミュージシャンに共通して言えることであるが、ミク・ルカの声を楽器のように扱う。うみぬこPの場合、そういった活用法がジャズ・ロック・ポップスすべてに及ぶ。
- 演奏してみたカテゴリで、「ヘンデル/リコーダー・ソナタ・ハ長調/第4楽章」を投稿したことがあり、リコーダーによる演奏も披露した。
- 田中和夫氏作曲のコラボ曲『サン・パライーソへの道』ではウインドシンセ演奏者として参加。
西表島紀行動画
- ファルト・カヤック(ザックに収まる折りたたみ式のカヌー)持参で、津々浦々訪れているようである。[5]
- 中でも西表島は大のお気に入りで、何度も訪れているらしく、曰く「もう第2のふるさとのようなもの」。[6]
- 動画内で流れているBGMは、いずれもMasuda K.氏オリジナル作品。
その他諸々
- VOCALOIDインスト曲というタグ(→タグ検索)は、Masuda K氏が考案したもので[7]、『Luka Runs The BooDoo Down』に最初につけられた[8]。
- 本人曰く、「祭りは参加して楽しんだ者が勝ち」[9]。巡音ルカ発売日当日の2009年1月30日に『幾千の月と二月』を投稿、ルカ祭りに便乗した。
- ユニット「SabiNeko」でのオリジナル曲の動画に使われている少し俯いたネコのイラストは、うまねこ氏書き下ろしのものである。
- P名にも表れているようにネコが相当好きらしく、実際にネコを飼っている。[10]
- この動画の投稿によって、いろいろな食虫植物を栽培する趣味の一面が明らかに。ちなみに、Muzieにアップされているオリジナルのラテン音楽『Nepenthes Ventricosa』の曲タイトルは、食虫植物ウツボカズラの一種の学名。
- Masuda K.氏に特徴的な語彙がある。
- あp主
- Masuda K.氏の投稿動画ではうp主ではなくあp主と呼ぶべし。
- 卑怯系
- 「いい歌」「泣ける歌」のことを指す。
- miku_imouto.dll, miku_bokukko.dll
- うみぬこPの楽曲において、ミクは「お兄ちゃん子」であり「ボクっ子」である。
(→経緯は『見知らぬ雲見知らぬ街』)
関連動画
ニコニコ動画で視聴できる作品以外にも動画、mp3、MIDIが多数存在するので、ホームーページなどを訪れて頂きたい。
→関連リンク参照。
関連リンク |
関連コミュニティ |
脚注
- *zoomeの日記(跡地)にあった記述によると、うみぬこPという名称は、VOCALOIDを用いた作品のみに付ける方針のようである。他にも増田丘山、坂井薫といったネームで作品の発表している。
- *削除されたが、2009年3月12日に修正版が投稿された(→ sm6411851)。
- *一度削除され、リニューアルされたバージョンがzoomeに公開された( http://circle.zoome.jp/tdki/media/1678/)。さらにベースの演奏が加わった第二のリニューアル版がニコニコ動画に投稿された(sm7077743)。
- *http://sabi.no.coocan.jp/s-list.htmlより。中田ヤスタカ氏(当時16歳)が同時に入賞したコンテストでもあり、ブログ(Masuda K.'s Blog 2008/05/25の記事)でも言及している。なお、エントリ作は『甘棠』である。
→当該のコンテストはYAMAHAの『3rd XG DATA CONTEST』(ネタバレ注意。Web Archive) - *Masuda K.'s Blog 2008/12/08の記事なども参照。
- *動画共有サイト zoome:09/03/22の記事より。
- *Masuda K.'s Blog 2009/11/29の記事参照。
- *本記事編集人が「Luka Runs The BooDoo Down」投稿当日に確認。ただし、これ以前に同様の趣旨のタグが発生し、その後消失した、という可能性はある。
- *Masuda K.'s Blog 2009/01/31の記事や2009/05/21の記事参照。
- *ブログの写真を参照。
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