ニコニコ大百科

>>328
姉は弟に譲るために全力で政治と距離を取って、国内の生活環境の改善に父に進言する程度の事しかしてなかったからね。すれ違いなのは確かなんだが、政治と距離を取りすぎて救いようがない状況に陥ってるの理解できる機会が無かったのよ。

まあ、父王が内乱鎮圧のために取った方策で魔法省が増長したのと、それ以前から貴族が腐ってたのが真因なので、手の打ちようがほとんどなかったんだけどね。

結局の所、宗教的権威と貴族主義、それに神話に関連した特権階級を象徴するかのような魔法の存在、これらが全部一体となってしまっている結果、特権意識に宗教が「これこそが正義だ」と裏打ちする感じに結びついてしまって貴族たちが増長したのが真因なのよね。

しかもその宗教的正義観が中身を確認する事すらなく、伝統伝統の視野狭窄で歪んでしまってるから質が悪い。

なんならアニスのムーブは「可能な限りの最善」って作者が明かしてるからね

作中ムーブからちょっとでも外れると一番穏当でも亡命エンド、大体はアニス暗殺エンドでアル君が曇る

ちなみにアル君がユフィ並みに天才だったとしてもアニスを守護るのは無理とも明かしてるので実は一番丸く収まった結果がこれなんで、そもそも当人達の立ち回りじゃどうしようもない部分で王家自体が振り回されてるんだよなこの国

現王家全員、目的の為に心の中で血の涙を流しながら自分を殺して胃痛に耐えながら前に進む以外の道が残されてなかったものなあ。アニスは目をそらしてたけど、自分を異物と思い込んでるからこそ『自分の手で王国の安寧を打ち砕き続ける』事が罪だと思ってたからって側面もあるしな。

アニスとアルくんの二人が多大な犠牲を払いながら成し遂げる事すら、あくまで破滅を遠ざけだだけに過ぎないという面倒くささ（）

本当、劇中の救いは本気で奇跡なのよな。
貴族主義と魔法信仰が己が権威を揺るぎ無きものにすると思い込んでた妄執の対象こそが、むしろ彼らの思考停止を終わらせる劇薬だとか皮肉が効きすぎてるって（）
まあ、宗教ってのはそういうものなんだろうけど。中身を知らずにありがたがり崇拝するからこそ価値が創出されるものでしかなく、その意味を解明されてしまうと神秘性が薄れて権威がガタ落ちするのは世の常なんだろう。

>>333
バッドエンドやデッドエンドだらけの分岐の中から
唯一生存またはグッドエンドを引き当てたのを作品化したって感覚でみればいいのか

>>334
実際リアルでも科学技術の発達が創造神的な神の存在を否定し、キリスト教などの宗教的権威の衰退を招いたからな。
ただ、今度は神を否定した「科学技術」自体が宗教化し始めているのは救いようがないというかなんというか。

だからこその「革命」かなぁ
この惨状を打開するための

>>335
そそ、アニスが適度にポンコツかましたせいで起きた寄り道が後々アニスを破滅させない重要分岐になってる

空を飛びたいというわがままに付き合った結果、エリートコース脱落＆離宮に封じられることになっても由とし、幼少のアニスが無事に大人になるまで傍に侍る役目を務めたイリア

婚約破棄会場に劇的入場＆有無を言わさず誘拐してきた公爵家、精霊の愛し子の肩書で政争による保守派の追求による破滅フラグを完全にシャットアウトできる才媛ユフィ

といった感じで、拾い物が欠けたらどっかで必ず破滅してるのよね

アニス対アル君はアニメ化で特に見たかったシーンの1つだから、シリアス全開だけどテンション上がりっぱなしだった
心理描写とか尺の都合でどうしても原作から省かれてる所もあるから未読の方には是非とも手に取って読んで欲しい所

アル君がイリアを「ねらいうち」するシーン見て、そういえば坂田さんアニポケでインテレオン演じてたなと

戦闘前の問答入ってからのアニスが声色変わるのは映像作品だからこそできる表現の仕方って感じですごくよかった。
普段がどこか飄々と抜けた感じだからなおのこと。

>>335
おまけで言うと、拾い物がなかった場合のIFルートのうちの1つはWeb版、書籍版ともに示唆されてはいる、救い？そんなものはない(無慈悲)

台詞カットの弊害でか、twitterとかでは意外な程「アルガルドは伯爵に良い様に利用されている」って勘違いしている人多いんだよな。深く考えないようなら、カットされていなくても勘違いしているかもしれないけど。

>>333
まあ実際にはその時点で作者が思いつかなかったってだけで、他にいい手段はあるのかもしれないけどね

>>342
一応、アニメで存在する範囲の会話だけでも「なんか眼鏡親子とアルくんの話食い違ってね？」は分るからなあ。
実際は双方ともに自分の目的（正反対レベルで違う）ために利用し合っているのだが。

アルガルドがイリアに「詰めが甘い」って言ってたけど、イリアの行動パターン読めるの間違いなく姉に巻き込まれて追いかけっこしてた幼少期の経験が活きてるよね
アニス様さぁ…

眼鏡親子ってアニスのパパとグランツ公爵が鎮圧した貴族派の残党か何か？
精霊信仰絶対視と貴族の立場を揺るがしたくない、のハイブリット体のヤバい思想のやつが
アルガルドが国王になった時裏から操ってアニスパパとグランツ公爵への報復を画策してるようにみえる

比較対象が悪すぎるだけでアル君も大概バケモンだからな
不幸なことにみんなアニユフィの才能に目を灼かれてたからアル君を光るものがないと決めつけて全員（本人ですら）そこで思考停止してたけど

その化け物三人をもってしても、革命騒ぎの中で成長しない限りほぼ確実に国が亡びるってぐらい色々行き詰ってるのがあの王国だからな；

>>346
貴族派の討伐の為に助力を願いその結果特権を与えた魔法省の上層部にいた、貴族派思想もガチガチだった宗教狂いの一族ですな。
魔法が使えない王女の排除だけでなく、王家そのものを自分の信じる正しさの為に好き勝手にしようとしてた奴らで、その謀略の中には『あの』優柔不断で温和な王が完全にブチ切れるレベルのものまで混じってるレベル。
正直、眼鏡の親父の方は人を人と思ってないのよね、宗教狂いだから。

>>348
正直自分もそこまで覚えていなかった（もしかして書籍版でWEB版から削られた部分？）んだけど、魔法省は当時今よりもっと文化的で中立の勢力だったとか。
んで叛乱を起こした勢力がオルファンスの兄を筆頭にした軍閥貴族で、オルファンス側は兵力不足を補う為に中立の魔法省に助力を求め、終戦後に見返りとして特権を与えたら増長して、組織の有り様もより先鋭的に変質していったとか。
まあ、（政治的に）中立だったとは言っても根本に精霊・魔法信仰がある以上結局は相容れなかった可能性が高いとは思うけど。

>>349
それ中立だった魔法省を争いに巻き込んだ自業自得やろと

アル君のあの感じを見てると、現実の王族問題でも「本人すっげえ優秀なんだけど兄姉がそれよりもヤバい」なせいで、どんどん荒んで気付いたら思想偏りまくり国家転覆させそうなヤベーヤツに落ちちゃった例は結構あるんだよねを思い出してしまう

>>347
個人的には、アル君の方が上に立つ者としてはふさわしいと思うんだよねー。て言うかアニス様は絶対、統治者に向いてない。

ケモ耳ロリの登場が待たれる。
２期あればいいんだけどねえ。

>>352
人を治める者としてはアルくんの方が優秀で、国というシステムを統治・改革する王という歯車としてはアニスが優秀なのよ。つまり、平時に向いてる王と国難に向いている王の違いだったりする。
アニス自身、自分が王としては歪な自覚あるからアルくんの方が向いてると思っていたが、アル君的には現状の憂国状態を打開できるのは姉で無いと無理と確信してた感じ。

姉→国をぶっ壊してでも前に進ませる才能めっちゃあり、でも本人そこまでしたくない。本当ににっちにもさっちにもいかなくなったらやるけど、実はその場合でも最終的に独裁者となる自分を真っ当な人間に降ろさせて、本人は消えるつもりでいる。
弟→平時を治めるに足る能力は充分にあるが本人は国の現状を心底憂いており、ぶっ壊して自分が独裁者になってでも変えるしかないと思っている･･････が、実は本当にそうなった場合のその先の構想も姉とそっくりだったりする。
やっぱり似てるよ、この姉弟。

似てるというか、もうこれ一旦潰すしかなくない？って結論にどっちも至ってしまうくらいには国が終わってる

ただし、アニスはこういう方法しか思いつかないのは自分が異端だからっていう先入観に囚われてたのもあって、アル君なら穏やかに変えていけると過剰に期待してしまった

一方アル君は現状を姉よりも理解していたせいで絶望しかなかったところにレイニ嬢っていう核爆弾が偶然にも転がり込んできて、あっこれいけるやんって大暴走しだしたのが婚約破棄騒動の真相

なお姉のうっかりによって当初のチャートが完全に崩壊したが最悪姉に全部押し付ければいいや！でチャートを組みなおしたので後で苦労するのは姉の模様

二人とも父親似の性根で母親似の覚悟と行動力を回しとるからなあ。
全体的に母親似なんだが、姉弟揃って母親より行動力がある癖に母親程は割り切れない損な性分だと思える。
二人ともに本質的には世話焼きで優しく自己犠牲的という暴君に不向きな性格してるからな（最初にレイニの世話を焼き始めた事自体は、ほぼ間違いなく好意を抱いた結果のアルくんの素の親切心）。

>>355
だって自分が力を得ても元々力がある姉に託しても目的である救国に進むと確信できるし、自分にすり寄ってきてる内憂害悪どもを道連れに自爆できれば目的に向けてかなり前進できるもの（） 加えて、シスコンとしても姉の安全がむしろ上がるからベター（）
自己犠牲をそもそも前提に組み込んでるから過程における自爆も何のデメリットも感じないだろうしなあ……

>>355
最悪と言うか、5巻読む限り最終的に「姉上、（下地は充分に整えたつもりだから）後の事は頼む」とするつもりだったのは既定路線だよ。実際そこまで上手く言ってたかは不透明なんだけどねえ。

しれっとイリアが魔法の矢を使ってたけど
ってことは貴族の出か？
王宮メイドもえらいもんだなぁ

この作品って、本当に根幹にあるのは魔法の是非なんだな…
まさに呪いと祝福だな