テイエムケントオー(T M Kento O)とは、2019年生まれの日本の競走馬である。オス・鹿毛。
2019年5月25日生まれ。
父は欧州G1を2勝したマクフィ。母マドリガルスコア、母父ダンスインザダーク。
特筆すべきは生産者である。北海道静内農業高等学校。国内唯一の軽種馬生産を行っている農業高校で、授業の一環として、高校生が育てた馬である。
なお、1歳上の兄トミケンハルトも同高校産。2つ下にも同校生産の弟がおり、(例年通り1歳でセリに出すなら)2022年出品予定。
「高校生が育てた」ということばかりが話題になるものの、同校は開校当初から競走馬を生産しており、小なりとはいえ立派な生産者である。育てた馬はセリに出されて買われていき、地方・中央で活躍している。
JRA勝利馬にはユメロマン(3勝)、ゴーゴーヒュウガ(2勝)がいる。
地方勝利馬は、ミンナノユメノセテ(川崎1勝)、トモノミシェロ(荒尾2勝)など。
なにぶん優勝劣敗の世界であるため、高校生の夢の結晶とはいええこひいきはされないのが馬産である。中央勝ち上がりが2頭でいずれも条件馬どまりであり、これまでの取引価格も3桁万円が主であった。
そんな中、2020年サマーセールにて、生産馬の一頭「マドリガルスコアの2019」が2750万円で落札されていった。
竹園は同馬を「サラブレッドとして理想的な体型をしていてずば抜けていた。最初から決めていました」と絶賛。生徒たちに競走名の一部を決めさせる約束をするという粋な計らいまでした。
競走名は馬主が決めるものであり、手塩にかけて育てた馬に「マズイマズイウマイ」だの「カミサンコワイ」だの「ブタノカックーニ」だのと名付けられても生産者に文句を言う権利はない。幼名が競走名に反映されるのは、皆無ではないにせよかなりの太っ腹といえる。
かくして、学校で「健叶(けんと)」の名で呼ばれていた「マドリガルスコアの2019」は、それに冠名をつけた「テイエムケントオー」と名付けられることになった。
本馬の落札価格は上記の通り2750万円であるが、これはかのテイエムオペラオーの2.5倍(税抜)である。ケントオーがいかに期待されているかわかろうというもの。
竹園は目利きとしても知られ、オペラオーは1050万円で買われて最終的に当時の最高獲得賞金18億円を稼いだ超お買い得ホースとなった。他に取引価格を賞金が大幅に上回った馬にはテイエムプリキュア(取引価格262万円・阪神JF・賞金2億474万1000円)がいる。取引価格は不明だが、G1を3勝したテイエムオーシャン(賞金4億7225万円)もそうであろう。
竹園は落札時、「生徒たちが応援できるよう札幌競馬場でデビューさせたい」としていたが、諸事情で函館競馬場でのデビューとなった[1]。
2021年8月7日新馬戦にてデビュー。この年の北海道は記録的な少雨で、この日も30度を超える猛暑。
ケントオーもパドックではしたたり落ちるほどの汗をかき、落ち着きがなく、坂井瑠星騎手が乗り込もうとすると暴れて逸走してしまうほどだったが、本馬場では一転して落ち着きを見せる。
スタートで出遅れ、後方からの競馬となったが、第3コーナー付近で中程まで追い上げていき、最終直線では5番手に。しかしそのまま伸びきれず、5着のままゴール板を駆け抜けた。
敗れたとはいえ掲示板は確保し、外からのコーナリングも鮮やかに決めたことから、出遅れさえなければ十分勝ちは見込めると評価されている。
2戦目は2021年8月22日札幌第1レース、2歳未勝利に出走。前走は9頭立ての4番人気とそこそこの人気だったが、今回は13頭立ての9番人気。前走は芝1200mだったが今回は芝1500m。先行策をとったが、イエヴァンポルッカ(英語名はIevan Polkkaで、名前の由来もそのままである)にほかの逃げ先行馬ともども差されて2着に終わった。しかしながら、初めて馬券に絡み、強い競馬を見せたことで次を期待させる走りであった。
4戦目は年明けて2022年1月8日、同じく中京でダート1400mを試す。出遅れがたたり12着と惨敗。
5戦目は2022年2月6日、今度は小倉でダート1700m。14着と惨敗。これで3歳に入って2戦連続9着以下としてしまう。
6戦目は2022年2月27日、芝に戻って小倉2000m。ここを12着しんがり負け。3歳に入って3戦連続9着以下となったことで、4月27日までレースに出られなくなってしまう。
7戦目は2022年7月2日、小倉芝1200m。ここを12着としてしまい1アウト。
8戦目は2022年8月6日、新潟芝1200m。ここを16着としてしまい2アウト。
かくのごとく、3歳8月7日の時点で未勝利である。仮にもう1戦連続で9着以下に沈んでしまうと、再び3走成績による出走制限により、2か月の出走停止となり、未勝利戦が終わってしまう。そうでなくても、この時期の未勝利戦は中央競馬での生き残りをかけた争いであり、多数の除外馬が出る。このため、出走すること自体が難しくなってくるのである。
なんて言ってたら未勝利戦が終わってしまった。netkeiba.com掲示板によれば、障害競走の試験に合格したそうであるので、今後は障害競走に出るのかもしれない。
静内高校生産の競走馬は、直近の勝利が2017年と5年も前であり、勝利したミンナノユメノセテはそのデビュー勝ちのみで屈腱炎を起こし引退してしまった(現在は繁殖牝馬)。ケントオーは、高校生たちに勝利を見せられるか、そして竹園オーナーの心意気に応えられるか、今後が注目される。
*マクフィ 2007 鹿毛 |
Dubawi 2002 鹿毛 |
Dubai Millennium | Seeking the Gold |
Colorado | |||
Zomaradah | Deploy | ||
Jawaher | |||
Dhelaal 2002 鹿毛 |
Green Desert | Danzig | |
Foreign Courier | |||
Irish Valley | Irish River | ||
Green Valley | |||
マドリガルスコア 2007 黒鹿毛 FNo.2-d |
ダンスインザダーク 1993 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ダンシングキイ | Nijinsky II | ||
Key Partner | |||
フサイチワールド 1996 黒鹿毛 |
*ラストタイクーン | *トライマイベスト | |
Mill Princess | |||
ロイヤルコスマー | *ロイヤルスキー | ||
*マッチレスネイティヴ |
クロス:Northern Dancer 5×5×5(9.38%)
掲示板
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最終更新:2024/05/08(水) 22:00
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