ファリン・トーデンとは (ファリントーデンとは) [単語記事]

でも

もう一緒には行かないほうがいいかもしれないね

ファリン・トーデンとは、漫画『ダンジョン飯』の登場人物である。

概要

23歳のトールマンの女性。ボブカットの薄茶の髪と琥珀色の垂れ目をもつまだあどけなさを残した美形。近眼のために目を細める癖がある。冒険者歴は4年。

黄金城のダンジョンを探索する大手パーティのリーダーである本作の主人公ライオス・トーデンの妹。

ダンジョン深層の探索中に遭遇したレッドドラゴンとの戦闘で全滅寸前に陥ったパーティを救うため、とっさに転送魔法で仲間たちを地上に送ったものの彼女自身は炎竜に食われてしまったためにダンジョン内に取り残されてしまう。

約一週間後、兄ライオスとパーティーに残った魔術師マルシル、鍵師チルチャック、そして新たに仲間に加わった戦士センシの4人は無事炎竜を倒したが、ファリンの死体は炎竜の身体の中で消化が進み既に骨だけの状態になってしまっていた。マルシルが通常の方法での蘇生は困難であると判断し古代魔術を用いて蘇生を行い成功。兄や仲間達との再会を果たす。

しかし蘇生に使用した炎竜の血肉に迷宮の支配者である狂乱の魔術師により呪いが掛けられていたことにより肉体と魂が炎竜と融合し、彼により操られてしまうこととなる。

人物

好奇心旺盛な性格で自然散策が趣味。幼い頃より兄と共に野山を駆け回り虫取りなどに興じていたようであり、長じて街の魔術学校に入った後も授業をさぼって近くの自然ダンジョンで木苺を取ったり魔物の観察をしていた。冒険者を志したのも未知のものを見て知りたいからとのことである。
魔物食についても自分を食べた炎竜の肉を調理した料理をなんの抵抗もなく頬張り、ライオス達がファリンを救出する道中魔物を食べながらダンジョンを進んだと聞いた際には目を輝かせその体験談をせがんだ。

天然でかなり抜けたところがあり、兄のずれた発言や行動を諫めることもあるが基本的に素直に同調し増長させてしまう模様。

内向的な性格であり、人付き合いはあまり得意ではない模様。断るのが苦手であり、元パーティーメンバーであるシュローからのプロポーズへの返事を保留にしていた。
以前兄と共に所属していたパーティーでは稼ぎのほとんどを仲間に騙し取られていたこともあり、他のパーティーのリーダーで人間観察が趣味のカブルーには兄ともども「善人なのではなく人間に興味がない」と評される。

魔術師としては回復魔法や補助魔法、除霊を得意とする。幽霊をできる限り苦しめないようにと手荒な除霊法をできるだけ避けようとする博愛主義的な面も持つ。かといって戦闘力が低いわけではなく、必要とあらば歩き茸や水棲馬を杖やメイスで撲殺することも。
天才肌の感覚派であり、転移魔法や防御魔法といった高度な魔法をとっさに詠唱もなしで発動することもあるが、理論的な事は苦手なのか兄に魔術を教えようとした際にも上手く説明することができずスペースキャット状態にさせてしまったりしている。

来歴

北方大陸の村の村長の家に生まれる。

8歳の時に村の墓場で起こったとある事件の折に霊術の才能を見せたことをきっかけに村人たちから疎外され、それに嫌気が差した兄は村を出て行ってしまったために孤独な幼少期を過ごす。

10歳で村を出てカーカブルードの魔術学校に入学するが、そこでもしばらくの間友人ができず孤独な落ちこぼれの生徒として過ごす。
しかしビーカーの中でダンジョン構造を再現する授業で異常な才を発揮した際に偶然授業に参加していた研究員のマルシルの目に留まり、友人となる。

18歳の時、兄ライオスが黄金城のダンジョンがある島に向かう途中に魔術学校を訪れた際に自分も行くと言い出し、共に移り住むこととなった。

黄金城の壁面から金を剥ぐ一団で護衛を務めるなどしながら迷宮に入り浸るようになり、20歳で兄と共に自分たちのパーティーを立ち上げる。
23歳の時に迷宮深層で死亡した際、その蘇生に狂乱の魔術師シスルによって使役されている炎竜の血肉が使用されたことによって炎竜と魂が融合し、シスルに操られることとなる。紆余曲折あってシスルによる支配から脱する事に成功するものの魂の完全な分離には至らず、羽毛や牙、爬虫類のような縦長の瞳孔など、キメラとしての身体的特徴を残すこととなった（本人としては気に入っている模様）。