ライオス・トーデンとは、漫画『ダンジョン飯』の主人公である。
26歳のトールマンの男性。薄茶色の短髪とそれに近い色をした垂れ目の美形。冒険者歴は4年。
黄金城のダンジョンの制覇に最も近いと目される大手パーティーのリーダーである。
ダンジョン深層を探索中、パーティーメンバー全員の空腹から来るキレの悪さによってレッドドラゴン(炎竜)との戦闘中に全滅寸前になったところ、妹であるファリンのとっさの転送魔法により死を免れる。しかしファリン本人は炎竜に食われてしまったためにダンジョン内に取り残されてしまう。
脱出に成功した4人の仲間のうち2人にパーティーを見限って抜けられ、手持ち財産や装備の多くもダンジョンに置き去りにしてしまった状況下でファリンを救うために、食費の節約のため魔物を食べながら深層を目指すことを提案。
ファリンの親友の魔術師マルシルとベテラン冒険者で鍵師のチルチャック、そしてレッドドラゴン食いたさにパーティーに新たに加入した魔物料理研究家のセンシとともに『ダンジョン飯』の冒険に旅立つこととなる。
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迷宮への再挑戦から約一週間後、一行は炎竜の討伐とファリンの蘇生に成功するが、ファリンの蘇生に使用した炎竜の血肉に迷宮の支配者である狂乱の魔術師により呪いが掛けられていたために肉体と魂が炎竜と融合し、一行の元に現れたシスルにより連れ去られてしまう。
チルチャックの必死の説得を受け、ライオス一行は救助を求めて地上へ戻ることとなるが、その道中でパーティーのかつての仲間であるシュローやその協力者である冒険者のカブルー、そして人間と炎竜とのキメラと化したファリンと遭遇する。禁忌の古代魔術を使用してファリンを蘇生したマルシルの責任を追及するシュローに対し、ライオスは「狂乱の魔術師を倒しその呪いを解く」と宣言。ライオス一行は迷宮のさらなる深層へ向かうこととなる。
シスルとの遭遇後、戦力不足を自覚したライオスはマルシルを師に魔術の習得を開始。しかし初めて魔術を本格的に使った事による魔力酔いにしばしば襲われるようになり、その中で人間の姿や声のような幻覚や幻聴を体験するようになる。
それらは実際には幻覚や幻聴ではなく本物の霊であり、ダンジョン内に存在する黄金郷にライオス一行を招待していた。招かれた先で1千年前に迷宮に封印された「メリニ王国」の最後の王デルガルの孫ヤアドに迷宮の支配者である狂乱の魔術師を討つことを頼まれ、後に夢の中に現れたメリニの守り神である有翼の獅子にも国の運命を託されたことによりファリン救出に加えてダンジョン制覇を志すこととなる。
「うん…… 見てみたい この世界の続きを」
有翼の獅子の力を求めて迷宮最深部を目指す途中、ライオス一行は「キメラファリンの竜部分を食って炎竜の魂を葬り分離する」というファリンの蘇生法を思いつき、その為には多くの人々の胃袋が必要だと結論付ける。
その後迷宮の最深部に位置するシスルの家に辿り着いたライオス一行は囚われていた有翼の獅子を解放。駆け付けたキメラファリンやその主シスルとの戦闘をライオスの持ち前の知識と観察力をもって切り抜け、九死に一生を得た一行はファリンの蘇生に備え食事と休息を取ることにする。
しかしそこには迷宮の主の力=人間の欲望を喰らう悪魔の力を求めるライオスを「人類の敵」と見做し、その野望を阻止せんとする西方エルフの迷宮調査隊「カナリア」の手が近付いていた。
カナリアはライオス一行に追い付き、一行を尋問して有翼の獅子=悪魔を奪おうとする。しかし有翼の獅子を完全に解放し新たな迷宮の主となったマルシルの返り討ちに遭う。マルシルと有翼の獅子は逃亡し、ライオス達もそれに従おうとする。しかしカナリアに伴っていたカブルーの説得を受け、マルシルを連れ帰る約束をしてシスルの家を後にする。
ライオス達はカナリアの追撃を受けながらもマルシルの元へ辿り着き、迷宮の主の力を手放すよう説得する。しかしマルシルは「人種の寿命差をなくしたい」という幼い頃からの夢もあって既に迷宮の主の力に取り憑かれており、ライオス達を力ずくで保護(軟禁)しカナリアの排除へ向かう。
ライオスはマルシルによる拘束を解く方法を思案する中で、マルシルに対し迷宮の主の力を使って恐怖に抗うよう唆したのは自分自身である事を思い出す。
ではそう望め!
君が強く願えばなんでもできる!
恐れるな 次はきっとうまくやれる!
諦めるな……
拘束を脱したライオス達は、カナリアとの戦闘の中で精神的に疲弊し力を暴走させつつあるマルシルの元へ駆けつけ再度の説得を行い受け入れさせることに成功した。
それに俺たちはもうずっと前から
翼獅子の力を使わずとも寿命を延ばす方法を知ってるはずだろそれは——
そして適度な運動!!
この3点に気をつければ 自ずと強い身体は作られる!!
しかしマルシルの行動により迷宮と地上の境界が曖昧になったために世界は既に大混乱に陥っており、ライオス一行は世界の敵となってしまっていた。ライオスは自分達を救うため、そしてキメラファリンの竜部分を共に食べてくれる仲間を得るために「悪魔を倒す」とカナリアと冒険者たちに対し宣言する。
ライオスの作戦は悪魔の「人の欲望を叶えずにはいられない」という性質を利用するために自らが迷宮の主となり、「"悪魔が人間に手出ししない平和な世界"を望む」というものだった。周囲の不安は的中し、この作戦はあっさり失敗。ライオスの幼い頃からの変身願望を刺激され、ライオスは三つ首の魔物へと変身し、悪魔はライオス=人間の身体を手に入れることとなってしまう。
人間の身体を手に入れ自身の欲望を叶えることが出来るようになった悪魔は迷宮の天井に出現した穴から地上へ出、世界中の人間を捕食し始める。世界の滅亡が決定したかと思われた時、それを阻止したのはライオスの食欲であった。ライオスが変身した魔物は悪魔同様「欲望を消化する」能力を備えており、ライオスによって悪魔の食欲が喰らわれることで悪魔が人間に関わる行動原理は消滅し、悪魔は喰らおうとした人間たちを吐き出し世界は結果的に救われることとなった。
悪魔が消滅した後、どういうわけか人間の姿に戻ったライオスは冒険者達や黄金郷・島の住民、カナリアによって祝福される。ライオスの「ファリンの蘇生のために彼女の竜部分を共に食べてほしい」という頼みに対し、ある者は打算から、ある者は恩義から、またある者は友情から協力を申し出て大宴会となり、その中でライオスは周囲に推され、シスルの封印が解けたことによって海底から浮上したメリニの新たな王として名乗りを上げることとなった。
ファリンの蘇生に無事成功し、周辺諸国から王位も認められたが、しかしライオスは悪魔を喰らったことにより呪われた身体となった。悪魔の食欲のためか満腹感を感じられなくなり、また全ての魔物から忌避されるようになり生きた魔物との交流が二度と望めなくなった。しかしそのためにライオスの周囲=迷宮から逃げ出した魔物が王国の国境周辺に住みつき国防に大いに役立った。王となったライオスはその功績から「悪食王」と呼ばれ畏れられた。魔術や魔物の研究を大いに支援し、世界的な食糧事情の改善に貢献したという。
食は生の特権だ 生きるためには食べ続けなくてはならない
異常なまでの魔物好き。ダンジョン探索時にも必ず魔物の専門書等を持ち歩き、しばしば早口で遠い目をしながら魔物についての知識を披露し仲間にドン引かれる。
初心者時代に拾った動く鎧の剣を愛剣として使っており、それが折れた際に代わりに手に入れた動く鎧の剣の中にモンスターが潜んでいるのに気付いた後もそれを仲間に内緒で持ち歩き名前まで付けている。
「食費節約のため魔物を食べる(一部地域では珍味や高級食材として珍重されるものもあるが、一般的には地上に戻れない犯罪者等が行う異常行為とされる)」という判断にしても合理的に考えた結果というのは確かではあるものの、幼少期からの愛読書である『迷宮グルメガイド』に影響された古くからの願望であるという側面も否定できない。事実魚人や動く鎧といった様々な意味で食えそうにない魔物を食べようと試み、専門家であるセンシからも引かれるほどである。
とはいえ「魔物は危険なもの」という確固とした考えも持っており、本人の中で明確な線引きをしている模様。
また、実家で多数の家畜や猟犬を飼っていたためか普通の動物に対する知識も比較的豊かであり、犬の鳴き真似が物凄く上手い。幼い頃の夢は牧場主であったとのこと[1]。
性格面は穏やかで冷静沈着。冒険者としてさほど強いわけではないにもかかわらず、優れた判断力と前述した高度な魔物の知識を武器にダンジョン深層に到達可能なパーティーを率いている。
育ちのよさから来ると思われる気品や人によっては不気味にも思える無欲さを持ち、「黄金城の末裔である」という噂が流れるほどである。
ただ、人付き合いが苦手で空気が読めない側面もあり、前述した魔物知識の披歴癖も合わせて相手を不快にさせてしまうこともしばしば。
他人の感情を察したり裏を読むことも苦手であり、元パーティーメンバーのシュローが妹のファリンに恋心を抱きプロポーズまでしていたことに気付かないほど。以前所属していたパーティーでは稼ぎのほとんどを仲間に騙し取られていたこともあり、他のパーティーのリーダーで人間観察が趣味のカブルーには「善人なのではなく人間に興味がない」と評される。
しかし他人の背景を気にせず仲間への信頼を重要視するゆえか、複雑な事情を持ちながらも優れた能力と人格を併せ持つメンバーを集めており、その人望は単純には評価できない。
物語中盤以降はパーティー唯一の魔術師となったマルシルの負担を減らすために簡単な回復魔法や熱魔法を習得。しかし同時に幻覚や幻聴を伴う魔力酔いを体験するようになる(実際には霊能力への目覚めによるものであった)。
北方大陸の村の村長の家に生まれる。無口な父と病弱な母、妹ファリンと猟犬たちに囲まれて育つ。
11歳の時に村の墓場で起こったとある事件の折にファリンが霊術の才能を見せたことをきっかけに村人から忌避されるようになったために嫌気がさし、12歳で故郷を離れ街の学校に入り18歳で兵隊に入隊した。しかしそこでも暴力的ないじめに遭うなどしてなじめず21歳の時に脱走。街を通りかかった隊商に入り雑用をこなしながら南下。ファリンの通う魔術学校を訪れたところ自分も行くと言い出したため兄妹で黄金城のダンジョンがある島に移り住むこととなった。
当時は黄金城の壁面から金を剥ぐのが盛んであり、その一団で護衛として働き始めるもそのほとんどの稼ぎを仲間の医療費などの名目で騙し取られていた。
23歳で自分のパーティーを持つこととなり、そこで雇用する形でパーティーの仲間たちと出会う。
26歳の時に迷宮深層でファリンが炎竜に食われたことによって始まった一連の冒険の末に狂乱の魔術師と悪魔を倒して王位に就く。
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170 ななしのよっしん
2025/03/27(木) 09:52:59 ID: wuSDbGoxRi
171 ななしのよっしん
2025/08/15(金) 20:32:43 ID: ET5Vujwl6P
最近アメコミにハマったけど、ファンタスティック・フォーのMr.ファンタスティック(宇宙忍者ゴームズ)がキャラ造形的にライオスに似てる
家族や仲間への想い遣りは人並み以上に持ってるのに、あくまで知的探求心と検証を優先したりちょっとやそっとの災難には動じずに寧ろ前向きに思考を巡らしたりしてチーム外のヒーロー仲間or敵からはドン引きされてサイコ扱いされるとことか
172 ななしのよっしん
2025/11/19(水) 17:40:54 ID: MJUN0n7/c9
シュローと喧嘩してるときの「お前なんかマルシルの半分も頑張ってない!」が好き
要所要所でマルシルのこと褒めたり気遣ったりするのめっちゃニヤニヤしちゃう
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/16(火) 11:00
最終更新:2025/12/16(火) 11:00
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