ボルトアクションとは
銃身の後端を閉鎖している遊底(ボルト)に繋がったボルトハンドルを
手動で操作し、弾薬の装填と殻薬きょうの排出を行う銃器の作動方式である。
簡単にまとめると
「手動操作が必要だが、構造がメチャクチャ単純で信頼性・耐久性が高い」
「極めて命中精度が高く、他方式の追随を許さない」
「信頼性と命中精度の割に安価なのでコスパが良い」
「ただし連続射撃速度は最悪」
狙撃や狩猟では今でも現役の作動方式である。
映画やアニメ・漫画などでは軍隊・警察問わず、長距離狙撃を行うスナイパーが使用している事例も多い。
スナイパーが一発撃つごとに、忙しくカチャカチャ前後させているあの銃の作動方式である。(手動装填)
現在は歩兵の主力武器は連発・連射が可能なアサルトライフルであるが
第二次世界大戦までは歩兵の主力武器の方式として、短機関銃と共に用いられていた。
知らない方が見ると
「いまどき一発ずつ手動でいちいちカチャカチャして装填するなんて…」
「引き金を引いてバンバン撃てる銃のほうが便利だろ」「もっといいの使えよ」
…と、古臭く時代遅れに思えるかもしれないが、圧倒的な利点があることから現役である。
もちろん米軍でも使用されている。
※ちなみに引き金を引くたびにバンバン撃てるのは自動装填式。(オートマチック)
長距離を狙わない場合、普通のアサルトライフルにスコープを載せて狙撃銃にする場合もあったり
専用に開発されたオートマチックスナイパーライフルが用いられる場合もある。
(もちろん、命中精度はボルトアクション方式には劣る)
もちろん、長距離狙撃時においては様々な計算なども必要。(→狙撃手)
1836年に当時のプロイセンで完成したドライゼ銃(ドライゼツントナーデルゲヴェーア)がボルトアクション銃の始祖的な存在である。ドライゼ銃は紙製薬きょうの単発式であったが、当時の主流であった前装式(銃口から再装填を行う)銃よりもはるかに発射速度が優れていた。加えて、従来の前装式は棒立ちの状態で装填を行わなければならなかったのに対し、ドライゼ銃は伏せたまま装填できたため、圧倒的な戦術的優位性を得ることができた。
その後、金属製薬きょう、マガジンからの再装填による連発化等の改良を経て、19世紀末にはボルトアクション機構はほぼ完成を見た。その後第二次世界大戦頃まではボルトアクション式の小銃は歩兵部隊の主力火器として広く用いられたが、大戦中に普及した自動小銃や突撃銃などに押され、第二次世界大戦後は各国で主力歩兵銃の地位を譲ることになった。
現在でも猟銃など民間向けの銃器や、狙撃銃・対物狙撃銃など、連射速度よりも精度や堅牢さが求められる分野では、しばしばボルトアクション式が用いられている。
FPS等のゲームでは、ボルトアクション独特の操作がゲームのディテールを高めるためしばしば再現されている。
陸上自衛隊においても、米国製のレミントンM24が「対人狙撃銃」の名称で採用されている。
M24 SWS - Wikipedia
銃の用心金(トリガーガード)を兼ねるレバーで排莢、再装填を行うもの。ウィンチェスターライフルが有名。
ボルトアクションとほぼ同時期の発明品であり、操作はボルトアクションより手軽。ただし部品点数が多く精度や信頼性が低い、強力な弾薬が使用できない、伏射の姿勢ではボルトアクションより使いづらい、などの欠点から、狙撃用として生き残ったボルトアクションと異なり、自動小銃の時代を待たずに急速に淘汰されてしまった。
左手を添えるハンドグリップを往復させて排莢、再装填を行うもの。
操作性は手動装填式では一番であり、頑張ればセミオートの自動小銃を超える速度で連射できるらしい。その手軽さを買われ、散弾銃の装填機構として現在でも広く用いられている。左手でがしゃこん、といえば、現代においては散弾銃の代名詞である。
一方でレバーアクション同様、発射精度ではボルトアクションに敵わないため、ライフル用の装填機構としてはほぼ廃れた状態にある。
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最終更新:2025/01/20(月) 15:00
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