ボルトアクション 単語


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ボルトアクション

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ボルトアクションとは、の作動方式の一種である。

概要

が弾丸を発射する時、「弾薬室に装填」「室を閉鎖」「撃発(燃焼ガス弾薬を押し出す)」「排莢する」「次弾を装填」という手順が実行されるが、実際にこの動作を行うのがボルト(遊底)である。

大抵のでは「発射時の反動」や「燃焼ガスの圧力」を利用してボルトを動かすが、中には手動でボルトを動かすもあり、これがボルト・アクションと呼ばれる。

ボルト・アクション方式はの構造を単純にすることができ、強力な弾丸を発射できるので、今でもスナイパーライフルに採用されている。

映画アニメ漫画などでは軍隊・警察問わず、長距離狙撃を行うスナイパーが使用している事例も多い。
スナイパー一発撃つごとに、忙しくカチャカチャ前後させているあのの作動方式である。(手動装填)

基本的に長距離射撃が可小銃弾(ライフル弾)を使用する。

現在歩兵力武器は連発・連射が可アサルトライフルであるが
第二次世界大戦までは歩兵力武器の方式として、短機関銃と共に用いられていた。

古臭い?

知らない方が見ると
「いまどき一発ずつ手動でいちいちチャカチャして装填するなんて…」
引き金を引いてバンバン撃てるのほうが便利だろ」「もっといいの使えよ」

…と、古臭く時代遅れに思えるかもしれないが、圧倒的な利点があることから現役である。
もちろん米軍でも使用されている。

※ちなみに引き金を引くたびにバンバン撃てるのは自動装填式。(オートマチック)
距離を狙わない場合、普通アサルトライフルスコープを載せて狙撃銃にする場合もあったり
専用に開発されたオートマチックスナイパーライフルが用いられる場合もある。

(もちろん、命中精度はボルトアクション方式には劣る)

特徴

  • ありえないレベルで、極めて高い命中精度(集弾率)を誇る。(実現しやすい)
    • ガチガチに固定して撃ったとしても…
      • 一般的な軍用ライフル100mで3~6インチの円に収まるのに対し、
        100ヤード(91.44m)で
        インチ(2.54cm)未満の円に収まるのがしくない
      • 特別にすごい技術や設備を持った老舗銃器メーカーが作らなくてもこの命中精度である。
      • 自動装填式で同じ命中精度をすと、価格が倍以上に跳ね上がり[1]手入れその他も大変。
    • 弾薬の装填や排莢をすべて手動で行うため、その動作に発射ガスの圧力などを使う自動式のような構造上の「遊び」が必要最低限で済み、「弾薬を変えたら火量の変化(ガス圧の不足)で次弾を装填できなかった」といったトラブルとは縁。
  • 構造が単純で信頼性・整備性が高く、堅
    • 構造が単純なため、安価でも高い精度の物が作りやすい
    • 銃撃戦や連射をしないのであればコスパ最高である。猟銃としても安価な部類。[2]
    • 一応、軍隊や警察に納入するようなものはそれなりの価格がする。
      • …それでも前述の自動式よりは断然安価であり、同じ予算でも数をえやすい。
欠点

もちろん、長距離狙撃時においては様々な計算なども必要。(→狙撃手

歴史

 1836年に当時のプロイセン完成したドライドライゼツントナーデルゲヴェーア)がボルトアクションの始祖的な存在である。ドライきょうの単発式であったが、当時の流であった前装式(口から再装填を行う)よりもはるかに発射速度が優れていた。加えて、従来の前装式は棒立ちの状態で装填を行わなければならなかったのに対し、ドライせたまま装填できたため、圧倒的な戦術的優位性を得ることができた。

 その後、金属きょう、マガジンからの再装填による連発化等の改良を経て、19世紀末にはボルトアクション機構はほぼ完成を見た。その後第二次世界大戦頃まではボルトアクション式の小銃歩兵部隊力火器として広く用いられたが、大戦中に普及した自動小銃突撃銃などに押され、第二次世界大戦後は各歩兵の地位を譲ることになった。

 現在でも猟銃など民間向けの銃器や、狙撃銃対物狙撃銃など、連射速度よりも精度や堅さがめられる分野では、しばしばボルトアクション式が用いられている。

FPS等のゲームでは、ボルトアクション独特の操作がゲームのディテールを高めるためしばしば再現されている。

自衛隊における使用

陸上自衛隊においても、米国製のレミントンM24が「対人狙撃銃」の名称で採用されている。
M24 SWS - Wikipediaexit

主なボルトアクション銃

第二次大戦機までの軍用小銃

現代の狙撃銃

類似の機構

レバーアクション

の用心金(トリガーガード)を兼ねるレバーで排莢、再装填を行うもの。ウィンチェスターライフルが有名。

ボルトアクションとほぼ同時期の発明品であり、操作はボルトアクションより手軽。ただし部品点数が多く精度や信頼性が低い、強力な弾薬が使用できない、射の姿勢ではボルトアクションより使いづらい、などの欠点から、狙撃用として生き残ったボルトアクションと異なり、自動小銃の時代を待たずに急速に淘汰されてしまった。

ポンプアクション

左手を添えるハンドグリップを往復させて排莢、再装填を行うもの。

操作性は手動装填式では一番であり、頑ればセミオートの自動小銃える速度で連射できるらしい。その手軽さを買われ、散弾銃の装填機構として現在でも広く用いられている。左手でがしゃこん、といえば、現代においては散弾銃の代名詞である。

一方でレバーアクション同様、発射精度ではボルトアクションに敵わないため、ライフル用の装填機構としてはほぼれた状態にある。

関連動画

関連静画

関連項目

分類
射撃

脚注

  1. *PSG-1WA2000狙撃銃などが良い例。
  2. *日本は購入者自体が少ないため、必然的に価格はボッタクリ級に跳ね上がる。
  3. *人質救出作戦においては、大勢でそれぞれの標や同一標を撃つといった手段が取られる。
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