篠崎みどり

篠崎みどりとは、チュンソフトから発売されたサウンドノベルゲーム『かまいたちの夜』シリーズの登場人物である。

概要

ポニーテールにした髪と、高校生にもおばさんにも見える不思議な顔が印象的な女性。

身長160cm。

ペンション『シュプール』の住み込みバイト。

後にバイト仲間の久保田俊夫と結婚し、2からは久保田みどりとして登場する。

俊夫同様スキー焼けしている設定だが、リメイク作である『輪廻彩声』では白い肌で描かれた。

以下ネタバレ注意!

かまいたちの夜

初登場は「シュプール」の食堂。小林さんの奥さんとともに夕食のセットなどで忙しなく動き回っている。
食後にナイトスキーに出かけようか迷う透に、今夜はこれから大雪になるという予報を伝えて警告する。

ミステリー篇

第一の殺人が発覚後、ふとした思いつきから殺害現場を見に行き、犯人の入れ替わりトリックを見破る。
だが不幸にもその犯人と出くわしてしまい、口封じの為にその場で殺害。第二の被害者となった。

途中から姿が見当たらないことに気づいた皆が捜索する中、黒猫のジェニーに誘われるまま小林さんが、二階の廊下の突き当り、さっき調べたばかりの物置を開ける。
そこには殴り殺された後、人形のように体を折り畳まれた状態のみどりが無造作に詰め込まれていた。表立って語る事こそなかったがみどりを愛していた俊夫は激昂して泣き崩れ、物語は新たな局面を迎える……

スパイ篇

内調（内閣官房内閣情報調査室）のエージェントとして、小林夫妻、俊夫、真理と共に伝説のスパイ「かまいたち」保護に動く。
しかし実は組織を裏切っており（所属は中国または北朝鮮の組織と思われるが不明）、小林夫人と俊夫を殺害、「かまいたち」と目された田中一郎を連れて逃亡を図る。
スノーモービルによる真理と透の追跡劇の果て、最後まで立っていたのは……
透にナイフを向けるシーンがあり、SFC版では「右袖から」という文章でナイフの持ち手が解説されているものの、シルエットはイマイチ「左袖」にしか見えない……。『輪廻彩声』では文章が修正され、文章もイラストも「左袖」と表現されるようになった。

かまいたちの夜2　監獄島のわらべ唄

ゲームの元となったシュプールでの楽しい出来事があった直後に退職、俊夫と結婚。姓が久保田となっている。
幸せいっぱいで真理にも結婚を促すが、真理は主人公の気そっちのけで「相手がいないので」と返すのだった。

わらべ唄篇

俊夫同様、自分たちに我孫子武丸からの招待状は届いていなかった。
しかし加奈子から今回のバカンス計画を聞き、懐かしい面々に会うため来島した。

しかし夕食の席で、あの日存在しなかった「河村亜希」の死を訴える「告発」を目の当たりにすると、何かに怯えるようにヒステリックになる。
この事は周囲に「あのみどりさんにこんな顔があったのか」と驚かせた。

第一の事件では、被害者の正岡が閉所恐怖症である為、窓のある自室と交換していた事が後に明らかとなる。

第二の事件において殺害された香山夏美がみどりの私物である「緑色のマニキュア」を持っていたことから、容疑者として疑われてしまう。
犯人だと決めつけ怒り狂う香山の手から逃れるように俊夫に庇われながらその場を離れる。

第三の事件が発生後、「河村亜希のことで話がある。あのことを俊夫に知られたくなかったら、ひとりで湖のほとりの小屋に来い」という「我孫子武丸」からの手紙に誘い出され、製氷機の中で氷漬けにされてしまう。だが間一髪で助け出され、自分を抱える俊夫の声に心底ホッとしていた。

その後、菱田キヨに扮した真犯人が正体を現し、この事件の元凶となった自身の罪を認めて自首を決意する。

1で見せた聡明さは鳴りをひそめ、ヒステリックな部分が強調された為、メインライター変更の最大の被害者と言えるかも知れない。

陰陽篇

比斗神の儀式の犠牲として、目の前で俊夫が惨殺されたショックで気絶。
自室に寝かされていた所を悪霊に憑依された啓子によって殺害され、生首となって透達の前に再登場した。
あと２人で儀式が完成するという段になり、他の犠牲者達と共に蘇生。自分の首をかかえた状態で襲い掛かってくる。

底蟲編

俊夫と結婚するも、半年後に俊夫が事故死した事で孤独の身となる。
夫の死によって死生観が変わり、どことなく投げやりな一面が見て取れる。

中盤、「常世の虫」を封じる蜘蛛の「餌」として狙われ、美樹本が犠牲になる一方で蜘蛛の巣から救助され、透達に合流する。
しかし既にその身には蜘蛛の卵が植えつけられており、精神も蜘蛛の影響下に置かれていた。

そして終盤、復活した常世の虫に対抗すべく、蜘蛛が一斉に孵化。
体中のあらゆる穴からおびただしい数の蜘蛛が生まれ落ち、後に残されたのは僅かな皮ばかりであった。

本作屈指のグロシーンであり、虫、特に蜘蛛が苦手な人にはトラウマものである。

官能篇

いやに積極的な真理と一線を越えようとしている透だったが、真理が肩を押し行為が一時中断される。
その指がさす方向にはいつの間に忍び込んだ、ノーブラTシャツに下着姿のみどりさんが。

「ぎょげええええ！」

と透に意味不明の叫び声をあげさせる。

俊夫をよそに、壁に手をついて艶めかしく尻を振って誘惑（ばっちりアニメーション）。
その後も続々と乱入してきた他の面々と共に信じられないことを競い合うように仕掛け、透を絶頂に誘おうとする。

騒ぎに気づいた悪霊ハンターお夏こと夏美によって、透に憑いた色情霊……もとい岸猿伊右衛門の霊が取り除かれると、ようやく正気に返る。が、自分がした事はさっぱり覚えておらず、全員が透をフルボッコにした上で自室に引き上げていった。

2002年にかまいたちの夜2のプレミアムサイト上で行われた人気投票では票のほとんどをこの官能篇で荒稼ぎし4位にランクイン。
スタッフから「官能篇のみどりさん恐るべし(笑)」というコメントをいただいた。

かまいたちの夜×3　三日月島事件の真相

「２」を継承し、現在は刑務所にて服役中。
俊夫との面会を拒絶し、さらに一方的に離婚届を送っている。これによって俊夫が自暴自棄に陥り、仕事も辞めて飲んだくれるダメ男になってしまった。

だが離婚を迫ったその理由は、真相編のエンディングで明らかにされる。

実は入所後に妊娠が発覚し、みどりは獄中で俊夫の子を出産していた。
だが俊夫が自立していくことへの重荷になると判断して真理に相談。固く口留めをした上で、一人で罪を償い続ける道を選ぼうとする。

しかしそれを聞いた俊夫は離婚届を破り、海に投げ捨てた。

そして出所の日、みどりを出迎えたのは……

関連動画

関連静画

関連項目

• 久保田俊夫
• 河村亜希
• ポニーテール
• かまいたちの夜