CVT(Continuously Variable Transmission,日本語訳:連続可変トランスミッション)とは、変速機のひとつである。
「無段変速機」とも訳される。
CVTは、動力の伝達・変速比の変更を行う際、歯車による段階的な変速ではなく、連続的に変速する変速機のこと。
幾つかの方式があるが、金属製のベルトを幅の変わるプーリーで挟み込む、スチールベルト式が乗用車向けとして広く使われており、一般的にCVTと言えばこれを指す。
長所
短所
ちなみに、大抵のCVTは逆転機能を持たないため、現在量販されているCVT自動車ではCVT変速機内部に後進用の逆転装置として遊星歯車機構を組み込むのが一般的である。
金属製のチェーンによって動力を伝達する方式。外見上はスチールベルト式とよく似ており、V字プーリーの開きを加減して変速する機構もスチールベルト式と同じ。曲げ自由度でスチールベルトに勝ることから伝達効率に優れ、また最小曲げ半径を小さくできることから大馬力の伝達をコンパクトな変速機で達成するのに向く。とはいえ、2019年現在量産されているCVT車の最高出力はスバル・レヴォーグの300馬力が関の山。また、騒音面ではスチールベルト式よりも不利、プーリー動力伝達面にかかる圧力が大きいことからプーリーの耐久性確保の為に熱処理等で製造コストが上昇する、といった弱点もある。
構造的には前記のスチールベルト式やチェーン式とよく似ている。ベルトがゴムのため、簡易ではあるが耐久性や伝達トルクでは劣る。遠心力を使った変速制御と組み合わせて、スクーターによく使われている。
トロフィー状にくびれた入力ディスク・出力ディスクの間にパワーローラーを設置し、このパワーローラーの角度を可変させて変速する方式。一時期は日産自動車から高級車向けCVTとして市販していたが、2023年現在は新車での採用事例は無い。開発したベアリングメーカー・日本精工はまだ諦めてないらしい。自動車用無段変速機以外では、航空機用のメインエンジン直結の発電機を一定回転に調整する変速機として採用される。
エンジン出力とモーター(発電機)の入出力を組み合わせて擬似的な変速(スプリットモード)を行う変わった変速機である。その複雑な動作を説明するにはここでは紙幅が足りなさすぎるため、理解したい方は専門書を是非読もう。
2018年2月26日に発表された新型CVT。
上記短所のうち、2番目と3番目のものを解決するために、発進時のみギアを使用し一定速度以上はCVTとして機能する。発進時のロスが低減できて、プーリーも小型化されるためフライホイール効果も少なくなる。変速ショックが入るデメリットはあるが、発進直後の1回のみで済む。また、レシオカバレッジ(変速比幅)も高級多段AT並のものを確保でき、よりエンジンの巡行時回転数を下げて静粛性と高燃費を両立可能である。
2018年秋(日本国内では2019年1月)に発売されたレクサス・UX200(ガソリンエンジン仕様)に初搭載された。その後、2019年4月のRAV4(2000ccガソリンエンジン仕様)に搭載。さらに2020年2月のヤリス(1500ccガソリンエンジン仕様)に搭載されており、搭載車種が増えつつある。
2019年にダイハツ・タント(ターボモデル)に初搭載された新型CVT。
上記短所のうち、3番目と4番目のものを解決するために後進用の遊星歯車機構を転活用、高速時にはスプリットモードで動作するCVTとしたもの。CVT最大の弱点であった中高速域での伝達効率が大きく向上し、トルコン式ATに負けないレベルのものを実現。やはりレシオカバレッジの拡大でエンジンの巡航時回転数を下げて静粛性と高燃費をも両立できる。
メカニズム面での大きな特徴は、通常のベルトモードではCVT部分の変速比の上下がそのまま駆動系全体の変速比の上下になるのに、遊星歯車を稼動させたスプリットモードでは「CVT部分の変速比を下げるほど、駆動系全体の変速比は逆に上がる」という、一見するとかなり不思議な挙動を示す点。また、後進用の逆転にも同じ遊星歯車機構を用いる。機構マニアならば必見である。
上述のタントの他、ダイハツ・タフト(ターボモデル)やダイハツ・ロッキー(トヨタ・ライズ)に搭載されている。
HSTによる無段階伝達と歯車の変速を組み合わせて、スムーズさと伝達効率のいいとこ取りを狙った変速機。陸上自衛隊の10式戦車に搭載されている。
詳しくは → 油圧
掲示板
19 ななしのよっしん
2020/03/31(火) 23:53:14 ID: jKB9rSVCh3
50ccの原付のビックリするくらいの燃費の悪さ
わ、2ストに起因するところが大だろうケド、
これもカンケーしてるのかな;?
でもあのサイズ重量でメンテナンスフリーで、
コスト的にも原付にはこの形式が解なのかしらん;
20 ななしのよっしん
2023/02/09(木) 07:50:33 ID: K3VHNl6fDL
記事編集について、ちょっと相談。
今>>6や>>10が言及してたHSTについて書こうと思ってるんだけど、
HST単体では記事を立てずにココCVTか油圧の記事に追記したい。
そこでCVTの記事掲示板諸賢に相談だけど、HMTも含めて油圧で引き取るか、
ソレともCVTに組み込むか、どっちが良いと思う?
とりあえず来週末2.17(金)までは意見募集して2.18(土)に編集したいんで、
このカキコに気付いた方はドシドシ意見をくれてほしい。
21 ななしのよっしん
2023/03/06(月) 21:33:12 ID: K3VHNl6fDL
スバル・レヴォーグに使ってるCVTって、金属ベルトじゃなくて
V字可動プーリーで挟む構造のチェーン式なんだってな。
「チェーン式」の項目追加と短所で触れてるスバル・レヴォーグの
馬力に関する記述の削除、今週末3/12(日)を目処に細工する予定。
意見とかあれば、3/12午前中までに掲示板にカキコ宜しく。
急上昇ワード改
最終更新:2024/11/13(水) 05:00
最終更新:2024/11/13(水) 05:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。