父:ディープインパクト
母:マルペンサ (母父:Orpen)
主な勝ち鞍
2016年:菊花賞(GI)、有馬記念(GI)、神戸新聞杯(GII)、きさらぎ賞(GIII)
2017年:阪神大賞典(GII)
父は言わずと知れたディープインパクト、母はアルゼンチンのGIを3勝しているマルペンサという超良血。セレクトセールにて「サトノ」の冠名で知られる高額GⅡ馬コレクター里見治氏に2億4150万円にて落札され、デビュー前から注目を集める。
デビューは11月の京都芝2000mで鞍上はクリストフ・ルメール。2億5200万で落札された同じディープ産駒のロイカバードとの「5億円対決」として話題を集める。結果は直線にてロイカバードを突き放す圧勝。
続く2戦目も、後の重賞馬であるマイネルハニー他を相手に楽勝。続くきさらぎ賞ではロイカバードとの再戦となったが、鞍上のルメールが「鞭は要らなかった」と語るほどの3馬身半の圧勝。勝ちタイム、ラップ、着差どれをとっても優秀だったため、今年のクラシックはこの馬で決まり!と普通はなるはずなのだが…。
3月の皐月賞トライアルの弥生賞では、良血馬エアスピネル・2歳王者リオンディーズ・出世レースの若駒ステークスを快勝したマカヒキが激突し、ルメールの乗ったマカヒキがレースレコードで勝利してクラシックの有力候補に躍り出る。ルメールがどちらを選ぶかが注目されたが、本人曰く「新馬戦から乗り続けた馬で、ダービーを見据えて」サトノダイヤモンドを選ぶ。
そして皐月賞。きさらぎ賞からの直行での参戦は皐月賞での結果が伴っていない(直行での優勝は阪神2000mで行われた90年のハクタイセイまで遡り、以降は前年まで12頭が参戦して全て4着以下に敗戦)のだが、ファンはこの馬のポテンシャルを信じてエアスピネル・リオンディーズ・それらを破ったマカヒキらを抑えての1番人気。しかしゴール前でリオンディーズがヨレたことによる不利を受けたこともあり、共同通信杯の勝ち馬ディーマジェスティ、マカヒキに敗れる3着。
続く日本ダービーでは、皐月賞より絞って-4kgの究極仕上げ。1番人気をディーマジェスティに譲るも、前走では先着されたマカヒキより上位の2番人気。陣営もファンもダービーこそは・・・の思いで見ていたのだが、最後の直線先頭に躍り出たと思ったところに内からルメールが乗り代わった馬でありダービー未勝利の川田将雅の乗るマカヒキが強襲を仕掛け、さらにマカヒキに馬体を合わせられた後に外側に膨れるロスもあり、再び追い上げるも8cm差の2着。レース後には後ろ足の蹄鉄を落鉄していたことが判明。皐月賞・ダービーいずれも消化不良の内容に終わり(鞍上にとっては「乗り代わった馬と騎手に自身が勝った事のないダービーを勝たれる」という皮肉な結果に)、悔しい春となる。
秋は凱旋門賞へ向かうプランもあったそうだが、ダービーの落鉄で痛めた爪の不安もあり国内に留まって菊花賞へと向かう。トライアルの神戸新聞杯では内に潜んでいたミッキーロケットに出し抜かれそうになる場面もあったが、それをクビ差交わして後続には3馬身差の勝利。
迎えたクラシック最終戦の菊花賞。皐月賞馬ディーマジェスティと人気を分け合う形になったが、1番人気に支持される。レースは初めは中団に位置していたが、ディーマジェスティが並びかけてくると2頭合わせて位置取りを上げていき4コーナーを回る。しかしサトノダイヤモンドはまだ持ったまま、対するディーマジェスティは4角からムチを入れているほど手ごたえに差があり、直線でディーマジェスティ以下を瞬く間に突き放す。そのまま勢いは止まらず、追い込んできたレインボーライン、エアスピネルらを抑え、2馬身半差の完勝。この馬にとっても初のGⅠタイトル、鞍上のルメールにとっても初の中央競馬クラシックのタイトル、そして、凄まじい勢いで良血馬を集めながらどういうわけかGⅠを勝てず「そういう運命」とさえ言われた「サトノ」の里見オーナーにとっても初のGⅠタイトルとなった(余談だが、この後里見オーナーは憑き物が取れたかのようにGⅠタイトルを取ることとなる)。
次走は有馬記念にて初の古馬との対戦。2016年の古馬戦線を牽引してきたキタサンブラック、前年の覇者ゴールドアクター・宝塚記念を制したマリアライト・最強の2勝馬サウンズオブアースら実績のあるメンバーの中、発走直前に1番人気となる。キタサンブラック、ゴールドアクターが好位につける中、レース序盤はいつもの中団待機だが、鞍上はペースが遅いと読んで3コーナー前で早くも2頭に並びかける。そのまま最終コーナーを回った3頭は直線での叩き合いとなり、一度は突き放されたと思われたが、坂を上り切った辺りから再度加速。ゴールドアクター・そして粘りに粘っていたキタサンブラックをクビ差競り落としてGⅠ2勝目を挙げる。レース後のインタビューでは、新馬戦から乗り続け、春の苦戦を味わい、自身初のクラシックタイトルをもたらした馬で勝利したルメールは涙し「競馬は時々難しいけど、今日は素晴らしいです」と語った。
翌2017年は秋の大目標・凱旋門賞でのスタミナ勝負を視野に入れて阪神大賞典から始動。大阪杯のGI昇格等で有力馬が少なかったこともあり、単勝1.1倍の断然人気に支持される。序盤から先行馬の出入りが激しくリズムを崩す場面もあったが、前年同レースの覇者シュヴァルグランのすぐ後ろから最終コーナーを周り、残り1ハロン過ぎでこれを交わして1馬身半の完勝。ナリタトップロードが記録したレースレコードにコンマ1秒差に迫る好タイムで古馬初戦を勝利で飾った。
迎えた天皇賞(春)。GⅠ昇格した大阪杯を完勝してきたキタサンブラックと再び激突。外枠15番が嫌われたか2番人気となるが、キタサンブラックとの差は僅かで、メディアが喧伝した通りの2強対決。ヤマカツライデンが刻んだあり得ないハイペースの中、2番手のキタサンを見つつ中団でどっしり構える。しかし枠が災いして終始外を回らされる嫌な展開。それでも淀の坂を超えた先で仕掛け、直線入り口ではキタサンブラックから2、3馬身の位置まで押し上げる。しかしそこから差が詰まらない。それどころか、キタサンに引き離される一方。残り200mで周りと脚色が同じになり、最後は長距離巧者シュヴァルグランも捕まえられず3着。一方のキタサンブラックはその2馬身余り前で日本レコードを打ち立てる圧勝。ルメールが「キタサンが強すぎた」と言えば、池江師も「どう転んでも勝てなかった」と振り返った、完敗というほかない結果に終わってしまった。しかしこの馬も最速上がりでレコードタイムを大きく更新する走りは見せた。陣営がかねてから「3200mは適距離ではない」と語っていたし、仕方ない。そもそもディープ産駒は春天では壊滅的な成績だし…。
菊花賞を1番人気で勝ち、同年の有馬記念で連対した馬はシンボリルドルフ・ミホシンザン・ビワハヤヒデ・ナリタブライアン・ディープインパクト・オルフェーヴル・ゴールドシップと錚々たる名馬が揃う。「ディープ産駒初の国内GⅠ2勝」はミッキーアイルに譲ったが、古馬の大将格キタサンブラックを打ち破ったサトノダイヤモンドにはこれまでなかなかディープ産駒の大物牡馬が出なかったこともあり更なる躍進の期待がかかる。
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最終更新:2024/05/06(月) 14:00
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