綾辻行人 単語


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アヤツジユキト

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綾辻行人とは、推理小説やホラー小説の作家である。新本格ムーブメントを起こした人として有名。「あーや」と呼ばれることも。
妻は小野不由美。宮部みゆきとは生年月日が一致、日本推理作家協会賞長編部門を同時受賞するなど共通点が多い。
宮部みゆきをゲーム廃人の道へと導いた犯人。

概要

「十角館の殺人」から始まる『館シリーズ』と呼ばれる一連のクローズドサークルものをメインに執筆。その他『囁きシリーズ』というホラーものもあり、最近は特にそちらの傾向が強い。
幼い頃からサスペリアの様なホラー映画や楳図かずお作品を好んでいた為、現在の作風が本来なのかもしれない。
探偵役は島田潔、明日香井兄弟が多い。島田潔の方は……まあ名前を見れば元ネタが良く分かります。

大学時代はバンドをやっていたこともあり歌は上手い。カラオケでの持ち歌は森田童子、谷山浩子、ALI PROJECTなど女性ヴォーカルものが多く、元々声も高いほう。
ちなみにALI PROJECTのメンバーである宝野アリカと仲が良い。サイン会場にド派手な格好をしたお姉さんを見かけたらアリカ様の確率が非常に高い。

新本格との関係

日本のミステリを語る際でスルー不可な人物である。
推理小説は江戸川乱歩などの登場で有名となったが、第二次世界大戦の影響で暫くなりを顰めることとなる。
戦後、最近ドラマ化が多い松本清張作品の様な社会派推理小説が時代の流れと共に人気となり、『古めかしい館に閉じ込められたり、探偵が出てきたり』という古典的な本格推理小説は下火となっていく。

一時期は不遇の時代を送る本格も、角川映画「犬神家の一族」が大ヒットを飛ばす影響もあり次第に復興。
新人作家は現れないけれど著名なベテラン作家は何人か挙げられる、という状態にまでなる(社会派がメインだった時代に比べればましなレベル、と考えればおk)

そんな時代に、島田荘司の肝煎りでデビューしたのが綾辻である。
その後はまるで綾辻のデビューを待ち続けていたかのように、1980年代後半~1990年代前半にかけて現在も有名な推理作家が多数デビューし、一躍世間の注目の的となる。
この綾辻のデビューから始まったのが新本格ムーブメントである。『綾辻以前は本格、綾辻以降は新本格』という大雑把なジャンル区分の指標ともなっている。
詳しくは新本格を参考に。記事がなければウィキペディアを頼ると良いよ。

麻雀

学生時代からの麻雀狂であり、文壇きっての雀豪である。麻雀絡みでの交友も広い。

麻雀を頭脳ゲームと捉え精進を重ねる真摯な姿勢は、しばしば「本業よりも真面目」と囁かれる。実力も折り紙付きで、1999年には第30期麻雀名人戦(プロアマ混合のビッグタイトル戦)で故・安藤満プロをはじめ並み居る強豪プロを下して優勝、感極まって優勝スピーチで涙を流したというエピソードがある(ちなみに麻雀名人戦は第30期をもって中断されたため、現在も「名人」である)。

雀風は、著名人にありがちな強運を味方につけたイケイケタイプではなく、他家の手を深く読んで危険牌を絞る堅実な打ち回しを身上とする。そのためか荒れがちなインフレルールとは相性が悪く、荒れ場を得意とする西原理恵子にはよく「弱い弱い」とバカにされている。

現在は片山まさゆき・馬場裕一が主催する麻雀サークル「Good Player's Club」の著名人リーグに参加、麻雀のために年に数回上京する生活を送る。先生仕事してください。

ニコニコ生放送で中継された麻雀最強戦2011・著名人代表決定戦にも出場。以下ネタばらし→「半荘1回での4人の総和了点数が10万点オーバーという大激戦の決勝卓を見事制し、本戦出場を決めた。

作品リスト(小説のみ・刊行順)

  1. 十角館の殺人 (1987年、講談社ノベルス→1991年、講談社文庫→2007年、講談社文庫[新装改訂版]→2008年、YA!ENTERTAINMENT)
  2. 水車館の殺人 (1988年、講談社ノベルス→1992年、講談社文庫→2008年、講談社文庫[新装改訂版]→2010年、YA!ENTERTAINMENT)
  3. 迷路館の殺人 (1988年、講談社ノベルス→1992年、講談社文庫→2009年、講談社文庫[新装改訂版])
  4. 緋色の囁き (1988年、ノン・ノベル→1993年、祥伝社文庫→1997年、講談社文庫)
  5. 人形館の殺人 (1989年、講談社ノベルス→1993年、講談社文庫→2010年、講談社文庫[新装改訂版])
  6. 殺人方程式 切断された死体の問題 (1989年、カッパ・ノベルス→1994年、光文社文庫→2005年、講談社文庫)
  7. 暗闇の囁き (1989年、ノン・ノベル→1994年、祥伝社文庫→1998年、講談社文庫)
  8. 殺人鬼 (1990年、双葉社→1994年、双葉ノベルス→1996年、新潮文庫)
     → 殺人鬼Ⅰ 覚醒篇 (2011年、角川文庫、改題) 
  9. 霧越邸殺人事件 (1990年、新潮社→1995年、新潮文庫→2002年、ノン・ノベル→2014年、角川文庫、上下巻)
  10. 時計館の殺人 (1991年、講談社ノベルス→1995年、講談社文庫→2006年、双葉文庫→2012年、講談社文庫[新装改訂版]、上下巻)
  11. 黒猫館の殺人 (1992年、講談社ノベルス→1996年、講談社文庫→2014年、講談社文庫[新装改訂版])
  12. 黄昏の囁き (1993年、ノン・ノベル→1996年、祥伝社文庫→2001年、講談社文庫)
  13. 四○九号室の患者 (1993年、森田塾出版→1995年、南雲堂)
  14. 殺人鬼Ⅱ 逆襲篇 (1993年、双葉社→1995年、双葉ノベルス→1997年、新潮文庫→2012年、角川文庫)
  15. 鳴風荘事件 殺人方程式Ⅱ (1995年、カッパ・ノベルス→1999年、光文社文庫→2006年、講談社文庫)
  16. 眼球綺譚 (1995年、集英社→1998年、ノン・ノベル→1999年、集英社文庫→2009年、角川文庫)
  17. フリークス (1996年、カッパ・ノベルス→2000年、光文社文庫→2011年、角川文庫)
  18. どんどん橋、落ちた (1999年、講談社→2001年、講談社ノベルス→2002年、講談社文庫)
  19. 最後の記憶 (2002年、角川書店→2006年、角川ノベルス→2007年、角川文庫)
  20. 暗黒館の殺人 (2004年、講談社ノベルス、上下巻→2007年、講談社文庫、全4巻)
  21. びっくり館の殺人 (2006年、講談社ミステリーランド→2008年、講談社ノベルス→2010年、講談社文庫)
  22. 深泥丘奇談 (2008年、メディアファクトリー→2011年、MF文庫ダ・ヴィンチ→2014年、角川文庫)
  23. Another (2009年、角川書店→2011年、角川文庫、上下巻→2012年、角川スニーカー文庫、上下巻)
  24. 深泥丘奇談・続 (2011年、メディアファクトリー→2013年、MF文庫ダ・ヴィンチ→2014年、角川文庫)
  25. 奇面館の殺人 (2012年、講談社ノベルス)
  26. Another エピソードS (2013年、角川書店)

2014年現在、文庫化されているものは全作品が講談社文庫か角川文庫に入っている。

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関連項目

  • 小説家の一覧
  • 小野不由美(配偶者)
  • 法月綸太郎(京大推理研での後輩)
  • 我孫子武丸(同上)
  • 宮部みゆき(業界内双子)
  • 有栖川有栖(安楽椅子探偵シリーズなど随所でコンビを組む盟友)
  • 新本格
  • Another(小説)
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