羽田圭介

羽田圭介（はだ けいすけ）とは、芥川賞の又吉じゃない方である。

概要

1985年、東京都に生まれる。高校在学中の2003年、『黒冷水』で第40回文藝賞を受賞し、弱冠17歳で小説家デビュー（当時の最年少記録）。当時は自転車の実業団選手を目指していたらしい。

明治大学在学中の2008年、自転車小説「走ル」で初の芥川賞候補に（第138回）。就職とともに作家活動を本格化し、「ミート・ザ・ビート」（2010年、第142回）、「メタモルフォシス」（2014年、第152回）と3度の落選を経て、2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞を受賞した。

第153回芥川賞は、芸人の又吉直樹が「火花」で受賞したことで大きな話題を呼んだが、同時受賞の羽田も、受賞の待ち回でデーモン閣下のようなメイクをしていたり、何かとぶっちゃけた発言の数々などその個性的なキャラクターが注目を浴び、メディアでの露出が激増した。メディア出演は書きたくないものを書かなくて済むように本を売るための宣伝と割切っているようである。

作品リスト

小説

1. 黒冷水 （2003年、河出書房新社→2005年、河出文庫）
2. 不思議の国のペニス （2006年、河出書房新社）
   →　不思議の国の男子 （2011年、河出文庫[改題]）
3. 走ル （2008年、河出書房新社→2010年、河出文庫）
4. ミート・ザ・ビート （2010年、文藝春秋→2015年、文春文庫）
5. 御不浄バトル （2010年、集英社→2015年、集英社文庫）
6. 「ワタクシハ」 （2011年、講談社→2013年、講談社文庫）
7. 隠し事 （2012年、河出書房新社→2016年、河出文庫）
8. 盗まれた顔 （2012年、幻冬舎→2014年、幻冬舎文庫）
9. メタモルフォシス （2014年、新潮社→2015年、新潮文庫）
10. スクラップ・アンド・ビルド （2015年、文藝春秋→2018年、文春文庫）
11. コンテクスト・オブ・ザ・デッド （2016年、講談社→2018年、講談社文庫）
12. 成功者K （2017年、河出書房新社→2022年、河出文庫）
13. 5時過ぎランチ （2018年、実業之日本社→2021年、実業之日本社文庫）
14. ポルシェ太郎 （2019年、河出書房新社）
15. Phantom （2021年、文藝春秋→2024年、文春文庫）
16. 滅私 （2021年、新潮社→2024年、新潮文庫）
17. タブー・トラック （2024年、講談社）

エッセイ

1. 羽田圭介、クルマを買う。 （2019年、集英社）
2. 三十代の初体験 （2021年、主婦と生活社）

関連項目

• 小説家の一覧
• 芥川賞
• 又吉直樹