| RI | RUBICONⅢ RESEARCH INSTITUTE |
ルビコン調査技研は、ゲーム『アーマード・コアⅥ ファイアーズ・オブ・ルビコン』に登場する架空の団体である。
※ゲーム中盤以降のネタバレを記載しているため、未プレイ者は閲覧に注意※
組織概要
「Research Institute」を直訳すると「調査研究所」になるが、ゲーム中では「技術研究所」の略語「技研」で呼ばれる。
ストーリー本編の遥か昔、辺境の開発惑星・ルビコン3で湧出するコーラルの研究を行っていた組織。半世紀前の「アイビスの火」の被害を受け壊滅し、現在は存在しない。
最盛期には、広大な研究都市や、洋上都市「ザイレム」を築き、コーラルの基礎性質や、コーラルを用いた様々な科学技術を研究していた。しかし、職員たちは全体的にマッドサイエンティストの気があったらしく、むやみやたらに強大な機動兵器を制作したり、ヒトの脳内にコーラルを注入して情報処理能力を増大させたりと、次第に倫理的に問題のある研究に傾倒していく。特に脳へのコーラル注入――のちの「強化人間」研究に至っては「人体実験」としか言いようのない非人道的なものであった。当時の記録はほとんど残っていないので実情は不明だが、これらの技術でルビコンや他星系の制圧・掌握を考えなかっただけ、まだマシという所だろうか。
コーラルという物質についても、その核心まで迫っていたようで、コーラルの暴走を防ぐための手段もいろいろと研究していたようである。「アイビスの火」を引き起こした元凶・アイビスシリーズは、元々はこの技研が開発した「コーラル集中管理システム」だった。ルビコン3のコーラルを一か所に集め、星外へ搬出する拠点・バスキュラープラントでコーラルの異常増殖が始まり、全宇宙に拡散する寸前に、アイビスシリーズがコーラルに着火したのである。
半世紀が経ったゲーム本編においては、研究都市（技研都市）は地図上から消え、ザイレムも半ば放置されている。一部の技研兵器はルビコン星系を管理する惑星封鎖機構に接収され、彼らの戦力の一部となった。今や当時の技研を知るものはほとんどなく、「アイビスの火」生存者やその子孫であるルビコニアン達からは、平穏な生活を奪った元凶として憎悪されているのが実情である。
アイビスの火より以前
コーラルが尽きることはなかったのだというそれを技研の罪人たちが焼き払った
倒錯した衒学者どもがルビコンの恵みを弄び
挙句手に負えず焼き払ったのだ！
ドーザー集団「RaD」の長で、笑える兵器を作るのが得意な女傑シンダー・カーラは、職業柄、技研製の兵器について知るところが多い模様。コーラルを求めてルビコンにやってきた寡黙な男、ハンドラー・ウォルターも、かつての技研の兵器や研究者について多くの情報を備えているようだ。
関係者
- ナガイ
「ナガイ教授」。技研の総責任者であり、自身のラボを率いる現役の研究者でもあった。ゲームでは各地で彼が残した口述筆記ログを回収することができる。第一助手が家族を放置して狂った発明にのめりこんでいく様を憂い、彼の息子をラボで引き取り、コーラルの無秩序な暴走を危惧する良識派の人物であった。最期は全ての業を背負って「アイビスの火」のトリガーを引き、満足して死んでいったようである。
ハンドラー・ウォルターの語る昔話に登場する「善良な科学者」とは、彼だと思われる。 - 「第一助手」
ナガイラボの一員であり、読んで字のごとくナガイの助手。研究によって妻を失い、一人息子を放置して狂気的な研究にのめりこんでいった。全ての強化人間の祖といえる存在。消息は不明。
ウォルターの昔話に登場する「家族を捨てコーラルの研究に没頭した男」とは、彼を指すと思われる。 - 「第二助手」
同じくナガイラボの一員であり、読んで字のごとく。玩具を作るのが得意な女性で、ナガイから第一助手の息子の遊び相手を頼まれていた。少年をどう思っていたのかは知らんが子供の間近でタバコ吸うのはどうかと思う。研究に狂った狂人で溢れる技研内では、ナガイにとっては唯一頼れる存在であり、死地へ向かう彼からコーラル観測の任務を託されることになった。消息は不明だが、何事も無ければ「アイビスの火」後も生存していたはずである。 - 「少年」
第一助手の一人息子。父に養育を放棄されナガイラボに引き取られた時には、既にあまり笑わなくなっていた。ナガイは彼を「寡黙な鉄のような」と評したが、技研を訪れた画家は「目の奥に光」と感想を残している。「アイビスの火」の直前、木星に居るナガイの友人の元へ逃がされたが、その後の消息は不明。
製造兵器
形式番号が「IB」から始まるアイビスシリーズは当該記事を参照のこと。
動力部にコーラルを用いた（または用いることが前提の）「C兵器」は赤文字で表記する。
本作に登場する組織では唯一、ACのフレーム・インナー・武装を全て製造していた。
ジェネレータは全てコーラル内燃型であり、搭載機のブースト炎は深紅色に、アサルトアーマーはコーラル属性の攻撃に変化する。
MT
- IA-24: KITE
可変式無人MT。洋上都市ザイレムの警備を担当している。普段は座ったカエルのような体勢で待機しているが、侵襲を検知すると飛行モードに移り、プラズマ砲やレーザーカッターで攻撃を仕掛けてくる。 - IA-27: GHOST
光学迷彩を搭載した無人MT。高威力のレーザーウィップやレーザーガンで激しく攻撃してくる強敵。
技研や惑星封鎖機構が関係していないエリアに出現することもある謎の存在。指示が途絶えた機体が暴走しているのか、それともどこかの勢力が持ち去って私兵にしているのか……。
この他、惑星封鎖機構が無人機体として運用している「AM02:DENOISER」も、G3 五花海の「技研のガラクタ」という発言を信用するなら、元は技研製の機体だったと推測できる。よくわかってないあてずっぽうの愚痴かもしれないが……。
C兵器
- IA-02: ICE WORM
超巨大自律型無人兵器。技研都市（ひいては集積コーラル）の防衛兵器として建造された機体。現在は惑星封鎖機構の管理下にあり、非常事態に際して起動される。 - IA-05: WEEVIL
通称「技研MT」。地上戦闘用の小型無人MT。高速走行形態に可変する2脚MTだが、ACをも圧倒する地上走行速度を誇り、単装砲やミサイル、そしてブーストキックで目標を殲滅する。コーラルジェネレータの宿命で、一通り走り回ると息切れして歩き出すので、その隙が攻撃チャンス。また、実弾とエネルギー弾にはめっぽう強いが、爆発武器への防御力が皆無という弱点を持つ。
技研都市の防衛指令を受けた機体が休眠状態で放置されているが、その一部は何者かに持ち去られ、戦力として使用されている。 - IA-13: SEA SPIDER → シースパイダー
中型無人機動兵器。現在は惑星封鎖機構に接収されている。当該項目を参照。 - IA-C01: EPHEMERA
無人AC。詳細は下記ACパーツを参照。 - IB-01: CEL 240
アイビスシリーズの一つ。 - IB-07: SOL 644
アイビスシリーズの一つ。 - IB-C03: HAL 826
アイビスシリーズ最終後継となる、唯一の有人C兵器。 - IE-09: HELIANTHUS → ヘリアンサス型
自律型削岩機を転用したガードメカ。当該項目を参照。
ACパーツ
フレーム
- IA-C01x：EPHEMERA（エフェメラ / 端物印刷）
無人2脚ACを構成するフレームパーツ。劇中では4部位全てがミッション中に探索・入手する隠しパーツになっている。開発初期の名残として有人手動操縦にも対応しているが、頭部は「人間の視力を前提としたモニターにはなっていない」コアは「人間の搭乗を前提としたコアボックスにはなっていない」腕部と脚部は「人間の神経を前提とした運動伝達にはなっていない」……どうやって搭乗・操縦してんだこれ……。
全体的に「B級SF映画に出てくるわるい（いいやつもいる）宇宙人」みたいなデザインで、集合体恐怖症には辛いブツブツや、魚のエラのようなひだの意匠が、中々人を選ぶ。見た目に反して結構搭載負荷が大きく、実弾防御はこんにゃく同然の柔らかさだが、それ以外の性能はなかなか優秀。特にコア：IA-C01Cは最大の出力補正値を誇り、このコアでないと動かせないアセンブルも多々存在する。 - IB-C03x：HAL 826
「アイビスシリーズ」を参照。通常のAC規格で製造されており、現行パーツとの互換も存在する。
ブースタ
- IA-C01B: GILLS（ギルス / エラ）
無人AC向けブースタ。人間の対G限界を全く考慮に入れていない、クイックブーストの連発を前提としたモデル。少々重めの機体でもスロースロークイッククイックスローﾄﾞﾋｬｧ!ﾄﾞﾋｬｧ!出来るが、余りにクイックに依存しているため、コアとジェネレータの吟味が求められる。 - IB-C03B: NGI 001
有人AC向け試作ブースタ。大気圏外運用も視野に入れた大型モデルで、重量がかさむHAL826に適したブースタになっている。搭載負荷さえ呑めれば中～重量級に高い適性を示す。とにかくサイズがでかく、ヒートグラデーション塗装も相まって結構目立つ。
FCS
- IA-C01F: OCELLUS（オセルス / 単眼）
無人AC向けFCS。人間の処理限界を全く考慮に入れていない、超高速近接戦闘を前提とした設定になっている。全FCS最高の近距離適性を誇るが、それ以外はかろうじてミサイルが使える程度でダメダメ。 - IB-C03F: WLT 001
「人体感覚の拡張」とも呼ぶべき優れた処理性能を誇るFCS。高い中距離適性を筆頭に全距離で戦えるハイスペックを誇るが、反面搭載負荷がFCSワースト。
ジェネレータ
- IA-C01G: AORTA（エィオータ / 大動脈）
無人AC向けコーラルジェネレータ。比較的軽量の割に出力・容量が大きいが、コーラルの特性から、補充性能および供給復元性能が非常に低い代わりに復元時補充ENが多く、「ENを使い切った方が回復が早い」という変わった性能を持つ。扱いは難しいが、軽量機体に高負荷パーツを積みたいのならば採用する価値あり。 - IB-C03G: NGI 000
有人AC向け試作コーラルジェネレータ。非常に高い出力、容量を持ち、EN射撃適正も高め。その割には重量は中～重量級の間程度であり、軽～中量機体でも頑張れば積載可能。AORTA同様ENを使い切った方が回復が早いというクセがあるので扱いには注意。
武装
- IA-C01W1: NEBULA（ネビュラ / 星雲）（プラズマライフル）
連射性能を重視したプラズマ砲。特筆すべきはチャージ攻撃のインチキ臭い当たり判定巨大な爆風。AC一機分程度のズレは構わず炸裂し、高いダメージを見込める。ネット対戦の初期環境で暴れまくったため、アップデートで下方修正が行われ、バズーカの良きライバル的立場になった。
EPHEMERAと同じようなブツブツ意匠がついており、人によっては気持ち悪いデザインかも。 - IA-C01W6: NB-REDSHIFT（レッドシフト / 赤方偏位）（コーラルライフル）
NEBULAのガワをそのままに、中身をコーラルランチャーに換装したモデル。チャージ攻撃の爆風はショボくなってしまったが、代わりに直撃ダメージが増加。コーラル属性故の防御力無視と高衝撃を生かし、隙を見てねじ込んでいくテクニカルなモデルになっている。 - IB-C03W1: WLT 011（コーラルライフル）
専用設計の重火器。2段階チャージ式で、最大チャージではコーラルの奔流を長時間照射する。俗に言う「ゲロビ」。全体的にアーキバスのVE-66LRAに似た使用感だが、あちらと違いジェネレータを選ばないのが利点であり、攻撃性能に対して搭載負荷が見合わないのが欠点。 - IA-C01W2: MOONLIGHT（ムーンライト / 月光）（光波射出ブレード）
フロム・ソフトウェア恒例の魔法剣・ムーンライトソード。レーザー・パルスの複合技術による、高い破壊力を秘めたウェーブ弾を射出する。威力は高いが射出時に足が止まるため、扱いが難しい一品になっている。ゲームアップデートで腕部近接攻撃適正とジェネレータEN武器適正の補正がかかるように変更され、特化機を組めば絶大な破壊力を発揮できる。 - IA-C01W7: ML-REDSHIFT（射出型コーラルオシレーター）
月光のガワをそのままに、中身をコーラルオシレーター（放出機）に換装したモデル。月光と違いジェネレータを選ばず、コーラル特有の高衝撃が長所。通常攻撃主体ならこちら、チャージ攻撃の破壊力を求めるなら月光、と使い分けができる。 - IB-C03W2: WLT 101（コーラルオシレーター）
実質的なコーラルブレード。通常攻撃では左斜め横回転ジャンプ斬り、チャージ攻撃ではコーラルの奔流で薙ぎ払う。俗に言うゲロビその2。通常攻撃は本作唯一の縦斬りで、後退する相手を引っかけやすい。チャージ攻撃は一対一の戦いでは狙いづらいものの、チーム戦の乱戦ではなかなかの不意打ちになる。 - IA-C01W3: AURORA（オーロラ / 極光）（光波キャノン）
キャノンと銘打ってはいるものの、その実はミサイル同様の操作で扱うホーミングレーザー。誘導性能に癖があり、相対距離100m前後の近接戦で真価を発揮する。逆に言うと適正距離を離れると回避されやすい。 - IB-C03W3: NGI 006（コーラルミサイル）
コーラルの群知能を利用し、目標へ飛翔させるランチャー。チャージ式のミサイルで、最大チャージ時には絶大なダメージを叩き出す。ACシリーズ伝統の「核」枠。
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