新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女とは、2013年6月27日発売のRPGである。
対応プラットフォームはニンテンドー3DS。開発・販売はアトラス(インデックス)。
概要
新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女 | |
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ジャンル | 3DダンジョンRPG |
対応機種 | ニンテンドー3DS |
発売元・開発元 | アトラス |
発売日 | 2013年6月27日 |
希望小売価格 | 6279円 |
CERO | B(12才以上対象) |
通信 | すれちがい通信 |
その他 | ダウンロード販売対応 (5300円) |
2013年3月28日発売の週刊ファミ通にて『世界樹の迷宮』シリーズの最新作として発表された。シリーズとしては初めて、ナンバリングから外れたタイトルとなっている。
小森成雄ディレクターいわく、今作は『1』の再構成となる。
本作は純粋なリメイクとは違い、主人公固定、キャラクターそれぞれにCVが用意されるストーリーモードを中心に据えている。自由なパーティーメイクをテーマとしてきた同シリーズとしては異例の試みとなる。
小森氏によると、変わらぬスタイルで4作続いてきたシリーズに新しい要素を加えるにあたって、演出面・物語面を強化することを目標にしたため、このような新要素が追加されることになったという。
主人公を含むパーティメンバーは固定だが、ポイントを自由に割り振っていく育成システムは従来通り。メンバーが固定なため自由な編成はできないが、その代わり「転職」(外見とパラメータはそのままで新たな職業のスキルが使用できるようになる。新1では引退と同等のボーナスがある)ができる。また休養も下がるレベルが2になり、初代から見れば五分の一まで下がった。
そしてマップ、クエスト、職業のバランス、モンスターの能力も全て一新されている。
さらにモンスターのスキルを習得可能な「グリモア」システムを搭載し、パーティにいない職業のスキルも使用できるようになる。
このような新しい試みと平行して、初代「世界樹」を従来通りのシステム(自由なパーティーメイク)で遊べる「クラシックモード」を搭載している。但しセーブデータは一つのため、平行して進めることはできない。
演出面では『Ⅳ』と同じくモンスターは3D化され、BGMもⅣ同様の「生音演奏」に加え、旧作と同様ながら今回のために新規に録音された「FM音源」も選択可能。
難易度選択も簡単な「Picnic」、ⅣのNORMALに相当する「Standard」と、さらに上の「Expert」があり、ゲーム中に自由に変更可能に。
ついでに名前やメモに漢字が使えるようになった。
6月19日より体験版が配信開始。三階の蟷螂がいる大広間までプレイできる。その他制限についてはIVの体験版とほぼ同じ(音質の劣化、レベルキャップ10、すれちがい通信不可など)。また本作の発売にあわせ、5pb.のネットショップにて廃盤になっていたシリーズのサウンドトラックが再販された。
英語版のタイトルは"Etrian Odyssey Untold"。
Untold(語られていなかった)とタイトルにあるように、本作のストーリーはリメイクであると同時に、オリジナルの補完や異伝という側面もあるようだ。
グリモア
サブクラスに代わって新たに登場したシステム。「グリモア石」を装備することで、石に記録されたスキルが使えるようになる。本来そのキャラクター習得できないスキルも、敵スキルも使える。
単純に他職のスキルを使わせてもいいし、自分の職のスキルをグリモア化してスキルポイントの節約にも使える。一部だけだが、自分のスキルと重複して強化されるスキルもある。
グリモアは拾えるものもあるが、ほとんどの入手は運に依存しており、いいグリモアを入手できればラッキーくらいに思ったほうがいい
サブクラスほど劇的な強化は期待しにくく、優秀なグリモアが手に入れば楽ができるが、無いとクリアできない場面というのはない。もちろん組合せによっては凶悪なものもあるが…
(転職なしストーリーモードの場合、条件ドロップに敵スキルを利用せざるを得ない場合もあるが、その程度の入手は難しくない)
また仕様上パーティにいない職業のグリモアを入手する手段はとても少ないため、実はストーリーモードでは真価を発揮しきれていない。これはサイモンに剣を使わせ続けるのが困難な理由のひとつ。
体験版の時点で強力なグリモアを求めてダンジョンを彷徨い歩く廃人が存在したが、キャラクターのレベルが高くないと強いグリモアが出にくい仕様のため、レベル制限のある体験版でのグリモア漁りはあまりおすすめできない。
クラシックモード
旧作に近いモード。自由にキャラクターを作成して世界樹の迷宮に挑む。ストーリー自体もストーリーモードとは違う。
ストーリーで転職以外で登場しない職業も全てオリジナルと違うスキルを持っており、グリモアも使える。もちろんゲームバランスはオリジナルと全く違うし、ストーリーもオリジナルを踏襲しているが若干違うことに注意。
某院長は超失踪し、某ギルド長の黒歴史が無かったことになった
つまりこのクラシックモードもやはり「新・世界樹の迷宮」であり、オリジナルそのままのリメイクではない。
従来通り好きなキャラクターを作って新作を楽しみたいという人におすすめ。せっかく再構成された職業もストーリーでは使いきれないので、そのためにもクラシックモードが存在すると言える。
クラシックモードの受難
おすすめしたいのだが……
本作がどうもストーリーモードのほうに主眼を置いた設計になっているというのもあるが、特に初回クラシックモードを素直におすすめできない理由があるためここに記載する。
ストーリーモード限定のハイランダーとガンナーが使えないのはもちろん、クラシックモードではストーリーモードで追加されたダンジョンに入れない、一部の敵と遭遇できない、一部のアイテムが手に入らないというのがある。
図鑑なんかどうでもいいというプレイヤーもいるだろうが、なかなかそうもいかないのが人情である。しかも、かなり強力なアイテムが手に入らなかったりした。
(序盤にクラシック限定アイテムもあるが、こっちは図鑑に載らないためストーリーでは無視できる仕様になっている)
これらの不満は「ストーリーをクリアしてからデータを引き継いで2週目をクラシックでプレイする」ことで解消できるのだが、かなりの時間がかかる。しかもデータは一つしかないので、ストーリークリア直前データも残せない。
もちろん、これらは致命的な格差ではなく、初回クラシックでもクリアに大きな支障はない。
だが、やはり問題と認識されたようで、次回作「新・世界樹の迷宮2」でほとんど解消され、クラシックでも追加ダンジョンに入れるようになり、一周目クラシックでも問題なく図鑑を完成させることができるようになった。セーブデータも増えた。
登場人物
- 主人公(ハイランダー) CV:鳥海浩輔
プレイヤーの分身となる青年。ハイランドと呼ばれる地方の部族、ハイランダーである。
エトリア執政院から依頼をうけ、多発する地震の原因の未知の遺跡を調査するために派遣されてきた。
調査を進めるには樹海の探索も必要との結論を出し、樹海と遺跡、二つの迷宮の探索に挑む。
槍を操るハイランダーという職業で、自分や味方のHPを消費して放つスキルを持つ。
基本的に無口で、性格はプレイヤーの選択肢にゆだねられる。このため、ストーリーモードといえどロールプレイ的感覚は保っている。君は仲間となれ合うハイランダーでもいいし、クールを決め込んでもいい。
得物はゲームバランスの都合で槍だが、ハイランダーらしく大剣っぽい意匠が組み込まれている。 - フレドリカ・アーヴィング CV:伊瀬茉莉也
主人公が未知の遺跡「グラスヘイム」で出会った、記憶喪失の少女。
謎の機械の中で眠っており、遺跡と何かしら関係があるようだが…?
銃を構えたイラスト通り、職業はガンナー(Ⅱに登場する職業)。補助もできる優秀な後衛アタッカーとなる。
他人を警戒しがちな面はあるが、性格は優しい。冒険を共にする中で、歳相応の女の子らしさも見せてくれる。
各種縛り技と3色属性攻撃を使用できる。
サバイバルは不慣れのようで、特典CD付属の漫画ではしょっちゅうお花を摘みに行ったり吐いたりとゲロインまっしぐら。彼女の明日はどっちだ!? - サイモン・ヨーク CV:小野大輔
ミズガルズ図書館から派遣された調査隊のリーダーを務めるメディック。
多彩な回復スキルでパーティーを支援する。執政院の依頼を受けている主人公の指揮下に入るという形で、執政院から樹海の探索を許可される。
博識と冷静沈着さを併せ持つ指揮役であり、迷宮のモンスターや古代文明にも詳しい。
イラストでは杖ではなく剣を持っている。最初に装備しているグリモアの効果で初期装備が剣であり、ソードマンの技を使用することができる。
が、転職せずに剣を使わせ続けるのは茨の道… - アーサー・チャールズ CV:豊永利行
「サイモォン!」
調査隊に所属する、アルケミストの少年。
物事を深く考えず、偉そうな口を叩く軽率なところがあるが、サイモンのことは強く信頼している。
各種属性攻撃のスペシャリストであるが、前衛用のスキルも習得する。
図書館所属だが、図書館を「本がいっぱいあるところ」としか認識していない問題人物。 - ラクーナ・シェルドン CV:伊藤静
調査隊の前衛を担うパラディンの女性。貴族出身だが、気さくで飾らない性格。
正義感が強くて常識もある一方で、美味しいものを目にすると見境が無くなる。
お酒も大好物で、その飲みっぷりたるやアーサーからバケモノと称されるほど。ちなみに髪の色は赤
胸部が確認できないのはひむかいさんだからしかたがないと言われていたが、実際は鎧の下の胸はそこそこあるとされる。鎧キャラの呪われた運命だそうである。
HPと防御力が高く、数々の戦技を駆使してパーティを守る盾役。防御技だけではなく盾を使った全体攻撃も習得する。 - ローザ CV:茅野愛衣
ギルドハウスの管理人「ギルドキーパー」を務める、心優しい女性。メイドさん。
貴族出身のラクーナの父親から依頼されて、ギルドハウスで主人公達の冒険を手助けしてくれる。 - オースティン CV:鶴岡聡
ギルドハウスの管理人「ギルドキーパー」を務める、貫禄のある男性。本職は探偵らしい。
あることがきっかけで、ギルドハウスの管理人になる。 - アレイ CV:宮田幸季
長鳴鶏の宿の主人(長い間ボーイだと思われていたが、「家業を継いでこの宿を続けている」と発言していることから宿の主人だと判明した)。初代では宿代が鰻登りに高騰し、困難な依頼の報酬がたったの5エンとボウケンシャーから忌み嫌われていたが、新では宿代は2以降の料金計算式に落ち着いた。ただし報酬5エンは変わっていない。 - ガンリュウ CV:黒田崇矢
冒険者ギルドの長。今回はバランス以外にも色々喋る。だがバランス発言も多い。 - シリカ CV:斎藤千和
シリカ商店のボクっ娘店主。とても涼しそうな格好をしている。 下乳
今回はデート樹海探索イベントを行えるが、主人公の選択肢がセクハラまみれである。 スケベ!
ちなみに中の人はドラマCDから続投。 - サクヤ CV:大原さやか
金鹿の酒場の店主。和服を着崩したような格好をしている。 谷間
クエストの受付を行なっている。あまりにも報酬が少ないクエストに少し色を付けてくれることも・・・。
ちなみに新ではクエストをクリアしても経験値が入る。
中の人はドラマCDからの続投だがCDではダークハンター役をやっていた。 - オレルス CV:川原慶久
執政院に務める青年で、エトリアの冒険者の管理をしている。
モンスターの説明文に「攻撃力はさほどでもない(実際は雑魚の中でもトップクラスの高さ)」と書いてしまったために様々な人にネタにされてしまった戦犯だが、本作では説明文は全て書き直され、図鑑自体も執政院の預かりではなくなったために彼の罪は抹消された。
また川原慶久さんは世界樹の迷宮シリーズの大ファンで、新2発売前のニコ生で天の声(ナレーション)をやった際には自己紹介をすっ飛ばして大盛り上がりだった。 - ヴィズル CV:中田譲治
エトリアの街の長。あまり表に出ることはないが、街の住人からは尊敬されている。 - レン&ツスクル CV:平田宏美/阿澄佳奈
エトリアの街にいる凄腕の冒険者(ブシドー&カースメーカー)。ストーリーモードでは最初のミッションで主人公に協力してくれる。 ツスクル汁ペロペロ - 女の子
公式サイトに見慣れない子が並んでいるが、この少女は一体…?
その活躍はほぼモブストーリーモードで確かめてほしい。
ちなみに携帯版の公式サイトにはいない。 - シララ(ネタバレにつき隠す) CV:藤田咲
ゲーム後半の登場人物。
こちらは公式サイトで紹介されていないが紛れもなく重要人物で、名前も新たに設定された。 - Dr.キタザキ
超失踪しました。
旧作の街の住人にはもともと名前は設定されておらず、今回の名前は100部しか配布されなかったという伝説のミニコミで作られた設定が使われている(…らしい。ミニコミを現認したわけではない。ガンリューさんの表記だけ変わったとされる)。
ただしゲーム内で彼らの名前が出ないのはそのまま。
またシリカ、サクヤ、レン、ツスクルの4人のキャストは初代ドラマCDと同じになっている。
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