ソーラ・システムとは、機動戦士ガンダムに登場する巨大兵器である。
概要
地球連邦軍が運用する戦略兵器。その運用法は、凹面鏡の原理を利用した単純なものである。太陽光反射パネル(ミラーパネル)を操作して並べ、巨大な鏡を戦場に造り上げる。そして太陽光をその鏡に当てて反射し、目標に照射。超高熱を以って焼き払う。ミラーを傾かせれば薙ぎ払う事も可能で、低コストながら絶大な破壊力が期待できる。ゆえに何度か作戦に投入された。
欠点としてミラーの展開に時間が掛かる、ミラーそのものが脆いため敵に発見されると破壊される等がある。このためソーラ・システムは敵に気付かれる事無く、隠密に展開する必要がある。
劇中の活躍
一年戦争末期に行われたチェンバロ作戦にて、初の実戦投入がなされた。運用を任されたのはティアンム中将。連邦軍とジオン軍ソロモン守備隊が激しく戦う中、戦場から少し離れた場所でミラーを展開。無事気付かれる事無く展開作業を完了した。そして一発目を照射し、第8ゲートを破壊。その威力は凄まじく、チベ級重巡洋艦が一撃で沈没している。激烈な威力に焦燥したドズル司令はモビルスーツ部隊をミラーの破壊に向かわせたが、そこへ二射目が行われ、突撃中のモビルスーツを壊滅させた。ソロモンそのものと守備隊に大打撃を与え、ドズル司令にソロモンの放棄を決断させるなど戦局に大きく寄与した。またヘルベルト・フォン・カスペン大佐の部下もソーラ・システムの照射に巻き込まれ、全滅している。
ア・バオア・クー攻略戦にも投入される予定だったが、ソーラ・レイの照射でシステムもろとも喪失。残存戦力による総力戦を挑まざるを得なくなった。
0083
続編の0083では改良型のソーラ・システムⅡが登場。折り畳み式だったパネルを、ロール状にした事で展開に要する時間を大幅に短縮。素早い攻撃を可能とした。またコントロール艦としてコロンブス級改をミラーの中央に配置。容易に射角の調整が可能となっている。
デラーズ・フリートによって引き起こされたコロニー落としを防ぐため、落下コース上に展開。運用責任者はバスク・オム大佐。接近するコロニーに照準を合わせていたが、ガトー駆るノイエ・ジールが防衛線を突破。コントロール艦を沈没させた事で威力が減衰し、コロニーの表面を焼いただけで終わってしまった。コロニーは黒煙を噴き出しながらソーラ・システムⅡに衝突し、多くのミラーが破損した。その後、作戦をめちゃくちゃにしたノイエ・ジールに一矢報いようと、バスクの私怨で再びミラーを展開。ミラー多数破損により不完全な状態だったが、強引に発射態勢へと持っていく。そしてデンドロビウム(味方)がいるにも関わらずソーラ・システムⅡを照射、ノイエ・ジールとデンドロビウム双方に被害を与えた。特にノイエ・ジールの損傷は激しく、戦闘能力を著しく低下させた。
0088
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』にてエゥーゴのメッチャー・ムチャ率いる艦隊がアクシズ攻略のために使用。しかし太陽光を吸収しエネルギーへ変えるラーフ・システムによって無効化され、逆にハイパーメガ粒子砲の動力源として利用される。エゥーゴ艦隊は壊滅し、作戦は失敗に終わった。
関連項目
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