ディードリットとは、「ロードス島戦記」に登場するキャラクターである。愛称は「ディード」
概要
水野良の小説「ロードス島戦記」のメインキャラクターであり、主人公パーンのパートナーという位置づけのヒロインでもある。
帰らずの森から人間の世界にやってきた若きハイエルフ。ロングストレートの金髪と切れ長の瞳、長く尖った耳が特徴的な痩身の女性である。精霊を使役する魔法の使い手であり、剣術もそれなりに使える。ただしメインはやはり魔法であって、風と炎の砂漠の内乱の折に風の王イルクと契約を結び、強力な魔力を手に入れている。また多くのエルフが破壊の象徴として敬遠する炎の精霊も使役するなど、人間界と深く関わろうとする行動派なところも含め、他のエルフとは一線を画している。
物語の当初は戦士としても人間としても未熟な青年パーンに保護者的な感覚で連れ立っていたが、共に困難を乗り越えていく中で段々と彼に惹かれていき、その後自由騎士としてロードス中にその名を轟かすほどに成長したパーンを公私でサポートするパートナーとなった。アラニア内乱の際には幼馴染のエルフの男性エスタスから求婚をされているが、彼女のパーンへの愛情は揺らぐ事はなかった。しかしハイエルフは実質不老不死であり、有限の命しか持たない人間であるパーンとの恋愛は、別れが必然的で先の悲しみも垣間見える。
補足
初出は、パソコンゲーム雑誌「コンプティーク」連載のグループSNEによるダンジョンズ&ドラゴンズのテーブルトークRPGリプレイ記事「ロードス島戦記」である。この時に進行役(DM(ダンジョンマスター))を務めていたのが水野良であり、後にこのリプレイを元に小説化された。
ちなみに、ディードリットのプレイヤーを務めていたのは山本弘である。
ロードス島戦記は後にアニメ化もされており、ディードリット役の声優も媒体によって複数存在する。
最初に声がついたのは、アニメではなくカセットブックであった。初代ディードリット役は鶴ひろみである(3巻目以降はOVA版のキャストに交代)。そして、初のアニメ化作品であるOVA版では冬馬由美に変更となった。
その後、「ロードス島戦記-英雄騎士伝-」のタイトルでテレビアニメ版が放送開始された。ディードリット役は当初新山志保が務めていたが、病気により途中降板したため野田順子が代役を務めた。また、同時期に劇場公開された短編映画「ようこそロードス島へ!」では、宮村優子がCVを担当している。
エルフ像
日本におけるファンタジー世界のエルフ像を形作ったのがディードリットであるといわれている。
それまでのエルフ像といえば、指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)のチートスペックなものであり、寿命も存在せず、耳も「葉のような形」と表現される、少し尖っている程度のものであった。
これを、小説の挿絵を担当した出渕裕が、ディードリットの耳を長細く尖ったものとして描いたため、日本製エルフたちの大半が長細く尖った耳として表現され、広まっていく原因のひとつとなった。
また金髪で細身の美形、さらに何百歳という長寿という点も、今日のエルフ像の典型的なパターンを含んでいる。
だがフォーセリア世界のエルフの特徴の一つでありディードにも現れている「貧乳華奢な体格」という点はあまり浸透しなかった。おまえらそんなに巨乳が好きか。
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関連項目
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