RX-121-2P ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]とは、公式外伝企画『ADVANCE OF Ζ』に登場するモビルスーツである。別名は次世代量産型試作機。
概要
ガンダムTR-1[ヘイズル改]の胴体をモビルポッド[プリムローズ]に換装した形態(初代AOZでは2号機のアドバンスド・ヘイズル仕様から改修されている)。
プリムローズの採用によりパイロットの生還率が高まっているが、実際には脱出機構よりも従来のヘイズル系を発展させた「汎用性の高さ」こそが本形態の真価である。
アウスラ形態ではオプションラッチによる高い拡張性、豊富なオプション、プリムローズを利用した多岐に亘る強化が視野に入れられた。プリムローズはガンダムTR-6系との互換性を持つパーツであり、それを中核に持つ本形態は“次世代MSの規格と互換性を持たせたフルベーシックモデル”と言える。
本形態を再設計してガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]が開発された。しかしTR-SがTR-6に主力量産機の座を譲ったことで計画の進展が遅れ、結局TR-6配備までの繋ぎとして本形態が少数生産される運びとなった。TR-Sの簡易型バーザムが設計され、同様にTR-6までの繋ぎとして運用された。
スナイパー仕様
[ヘイズル改]の肩パーツのみアウスラのラック付き肩アーマーに換装し、各部にアドバンスド・ヘイズル用のオプションを装着した形態。スナイパーとしての機能以外のオプションは装着せず、プリムローズ本体は搭載していない。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]第一種兵装
プリムローズのバインダー左右に、開放バレル式のメガ粒子砲と、ミサイルポッドを装備した形態。
アウスラの標準的な装備である。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]第二種兵装
ミサイルポッドを二つ装備し、バックパック・ジョイント部にシールド・ブースターを2枚装着した高機動戦用装備。
アドバンスド装備にかなり近い形態。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]第三種兵装
バックパックをトライ・ブースター・ユニットに換装し、開放バレル式メガ粒子砲を2基装備。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]フルアーマー形態
オプションパーツを一通り装備したフルアーマー形態。上の画像はこの形態である。
左部にシールドブースターとミサイルポッド、右肩に新型ウインチキャノン(メガ粒子砲)、背部にトライブースターユニット、携行兵装としてロングブレードライフルを装備しており、遠近中全てに対応できる。
ガンダムTR-1[ヘイズル・ラーⅡ]/ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]第四種兵装
バックパックにフルドドを装着し、左右ウイング・ユニットを「フルドドⅡ」のユニットに交換したアウスラのラー形態。
フルドドⅡを装備しているため、1号機のラー仕様よりも火力・推力共に優れる。
ガンダムTR-1[ファイバーⅡ]
ヘイズル・ラーⅡにガンダムTR-6[ファイバーⅡ]のパーツを装着した形態。
AOZ1ではTR-6大型ユニットで唯一使われた形態となった。しかし本来はTR-1のハイゼンスレイ形態での運用が考慮されている形態のため、アウスラでの運用はイレギュラーである。
ゲーム『Gジェネレーションジェネシス』では本形態がDLCとして参戦する。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]ギガンティック・アーム・ユニット
対巨神兵器形態が装備する「ギガンティックユニット」の試作実験機。フルドドⅡのドラムフレームにサイコガンダム系の腕と脚を装着する武装強化プラン。本機では腕のみが装着される。
サイコガンダムの両腕・両脚はギガンティック・アーム(レッグ)・ユニットと呼称され、有線武器に使用可能なサイコガンダムMk-Ⅱの両腕も用意されていた。
ここから派生は進んで大型ウインチユニットを装着するサイコ・ギャプランが検討され、ガンダムTR-S[エルアライラー]、ガンダムTR-6のギガンティック形態などに発展している。
ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ]
ガンダムTR-1[ヘイズル]を素体としたTR-1の最終形態。型式番号:RX-121-3C
ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]の開発データから得たデータをフィードバックし、再度改修したヘイズルの最終強化プランである。型番の3Cは3号機ではなく、最後の強化バージョンという意味。
ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]に、機種統合計画で開発された高機動戦用のパーツが装着されている。アウスラの「プリムローズ」とガンダムTR-6の「プリムローズⅡ」、つまり両機の中枢ユニットには互換性があり、ハイゼンスレイⅡ(高速戦闘形態)のパーツをTR-1に装着する事も可能だった。
本形態はガンダムTR-6の一部形態になることも可能であり、その場合は「フルドドⅡ」を装備し、各大型換装システムのコネクト用パーツとして利用する(ヘイズル・アウスラ時でも可能)。
大雑把に言ってしまえばTR-1ハイゼンスレイとはヘイズルのガンダムTR-6形態なのである。とはいえあくまでヘイズルベースなのでハイゼンスレイⅡのような分離合体・変形はできない。
素体ヘイズルからほとんどのパーツは一新。ハイゼンスレイⅡの上部パーツとウーンドウォートのサブアームなどの強化パーツを装着し、頭部ユニットも専用のハイゼンスレイ系に変わっている。脚部や前腕、腰部、バックパックなどはヘイズルと共通(中身はアップデートされてる可能性はある)。武装は新たにコンポジット・シールド・ブースターを装備する。
ヘイズルは強化改修されるにつれて次第にジム系のパーツが少なくなっていく。
最終的にインレのコアの役割も与えられ、オプション込みで第4世代MSにも相当する大火力と恐竜的進化を遂げ、もはや原型機の面影を感じさせることは無かった。
名称・元ネタについて
名称の元ネタはウォーターシップダウンのウサギたちに登場するウサギ「ハイゼンスレイ」。
また、電撃ホビーマガジンのヘイズル強化コンペ・フリー部門1位を受賞した模型オリジナル機体・RX-118「ハイゼンスレイ」にも由来する。このRX-118はガブスレイの試作機という設定だった。
ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ・ラー]
ハイゼンスレイにTR-6の強化Gパーツ「フルドドⅡ」を装着した機体。頭部にはサイコ・ブレードアンテナと呼ばれる、女神像のようなアンテナを備えている。
ガンダムTR-6用の各種大型パーツが装着可能であり、機種統合計画で組まれた兵器システムの中枢として機能するため、最終的に並の機体では歯が立たなくなる。
フルドドⅡを2基装備した形態はラー・第二形態と呼ばれる(ラーⅡでも可)。ちなみに、TR-1[ハイゼンスレイ・ラーⅡ]とTR-6[ハイゼンスレイⅡ・ラー]は名前や見た目が混同されがちである。前者はTR-1系統、後者はTR-6系統であり、別の機体を母体とすることが最大の違いだと覚えよう(AOZの中ではまだわかりやすい部類だったりする)。
TR-1[ヘイズル・ラー]やTR-6[ハイゼンスレイⅡ・ラー]同様、ギャプランの大型ブースターを追加することでクルーザーモードに移行することができる。
ガンダムTR-1[ダンディライアンⅡ]
ハイゼンスレイに大気圏突入モジュール、ガンダムTR-6[ダンディライアンⅡ]のパーツを装着した形態。
ガンダムTR-1[ファイバーⅡ]
ハイゼンスレイに侵攻用高火力ユニット、ガンダムTR-6[ファイバーⅡ]のパーツを装着した形態。
「ティターンズの旗のもとに」ではグリプス戦役終盤、急遽ヘイズル・アウスラが装備して登場(本来ならハイゼンスレイが素体となる予定だった)。混乱する戦況の影響により間に合わせの出撃となったが、逆に言えばこれはアウスラの拡張性の高さが為せた技といえよう。
ガンダムTR-1[インレ]
ダンディライアンⅡとファイバーⅡが合体したガンダムTR-6[インレ]に相当する決戦兵器。
外惑星進出・地球圏支配を目的としており、機体の全長は100mを超える。
立体化
ヘイズル系統の機体はヘイズル改やアドバンスド・ヘイズルとしての商品化がほとんどで、さらに中核となるプリムローズの商品化も希であり、アウスラ名義で立体化することはまずない。
ガンプラでは当時の電ホビ付録キットのプリムローズを2セットとHGUCアドバンスド・ヘイズルとを組み合わせて再現できる。しかし、付録のプリムローズが希少なため再現難易度は高くなっていた。さらに、あくまで付録なため色分けや可動はHGより劣る。
2019年にはプレミアムバンダイからプリムローズがHGキットとしてリニューアル。素組でも高品質なアウスラが組めるようになった(複数キットが必要なのは相変わらず)。
さらに2020年2月27日にはまさかのハイゼンスレイのHGキット化が発表され、受注を開始した。
HGUCヘイズル改とプリムローズをベースに大量の新規ランナーを追加しており、HGUCヘイズル改本来のパーツは40%ぐらいしか使用しない(そんなとこまで設定再現しなくても...)。
コンポジット・シールド・ブースターの構造も一新されている。
さらに太腿と股関節のジョイントが一新、さらに太腿に横ロール軸が追加され、下半身の可動範囲が向上。まさにヘイズルの最終版と呼べるキットになっている。
同年6月にはモビルスーツアンサンブル版アウスラの試作が公開され、ギガンティック・アームセットとして受注開始。
7月27日にはHGハイゼンスレイ・ラーⅡの受注が開始。前述のハイゼンスレイとフルドドⅡをベースにパーツが追加されている。特筆すべきはサイコ・ブレードアンテナが立体化されたことで、1/144の小ささに関わらず女神像がしっかりと造形されている(さすがにちょっと肉厚)。
8月27日にはMGヘイズル・アウスラが受注開始。同時受注のプリムローズと既存商品との組み合わせでも再現可能だが、かなりの出費になるため手っ取り早く安く済ませたいならこの商品を選ぶことを推奨する。
9月30日にはHG次世代量産機の受注が開始。アドバンスドヘイズルとプリムローズのリデコ商品らしく、サブ・アーム・ユニットなどの色が白からティターンズカラーに変更されている。
同時にクルーザーモード用ブースター拡張セットも受注開始。ハイゼンスレイ・ラーⅡをクルーザーモードに組み替えることができる。
2022年2月9日にはHGギガンティックアームユニット装備が受注開始。ギガンティックユニットはまさかの新規造形であった。
関連動画
関連項目
TRシリーズ
- ガンダムTR-1[ヘイズル]
- バイザックTR-2[ビグウィグ]
- 試作アッシマーTR-3[キハール]
- TR-4[ダンディライアン]
- ギャプランTR-5[フライルー]
- ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]
- ガンダムTR-6[ウーンドウォート]
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